南ルコニア礁
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南ルコニア礁(みなみルコニアしょう、英語: South Luconia Shoals、マレー語: Gugusan Beting Patinggi Ali、中国語: 巴丁宜阿里浅滩/南康暗沙)は、ボルネオ島の北方にある岩礁群である。北ルコニア礁とともにルコニア礁を形成する。南シナ海南部に位置し、南沙諸島に含められることもある。
北ルコニア礁の南12海里に位置する。東西約30海里、幅約15海里にわたって岩礁が卵形に分布しており、区域の面積は約900km2。名前の付けられた地形は6つあるが、干出するのはLuconia Breakersのみであり、他の地形は最浅で水深4.6-8.2mである[1] 。
マレーシアの排他的経済水域(EEZ)内にあり、岩礁全体をマレーシアが実効支配している[2] 。
中国が2013年10月に南ルコニア礁周辺へ艦船を派遣した[3] ほか、2014年9月頃から中国海警局の船舶の侵犯が増加し、マレーシア側の無線による立ち退き要請に対しても反応がないことから、マレーシア海軍は2015年 6月3日にこの岩礁付近に艦船を派遣している[2] 。
南ルコニア礁の南にはセントラル・ルコニア・ガス田があり、採掘された天然ガスはパイプラインでサラワク州 ビンツルに送られ、液化天然ガス(LNG)として日本にも輸出されている[4] [5] 。
南ルコニア礁を構成する地形
[編集 ]- 英語: Stigant Reef、マレー語: Terumbu Sahap、中国語: 海安礁
- 英語: Connell Reef、マレー語: Terumbu Dato Talip、中国語: 隐波暗沙
- 英語: Herald Reef、マレー語: Terumbu Saji、中国語: 海宁礁
- 英語: Comus Shoal、マレー語: Beting Merpati、中国語: 欢乐暗沙
- 英語: Richmond Reef、マレー語: Terumbu Balingi、中国語: 潭门礁
- 英語: Luconia Breakers、マレー語: Hampasan Bentin、中国語: 琼台礁[1]
脚注
[編集 ]- ^ a b MARITIME BRIEFING Volume 1 Number 6 - A Geographical Description of the Spratly Islands and an Account of Hydrographic Surveys Amongst Those Islands David Hancox and Victor Prescott, International Boundaries Research Unit
- ^ a b マレーシア、近海の中国船監視に海軍艇派遣 朝日新聞、2015年6月14日
- ^ 南シナ海における中国の活動 (PDF) 防衛省、2015年5月29日
- ^ Central Luconia Gas Field, Malaysia Geographical Names, map, geographic coordinates
- ^ 南沙諸島(スプラトリー諸島)
北中部
(多国支配)英: North Danger Reefs
中: 双子群礁英: Thitu Reefs
中: 中业群礁英: Loaita Banks
中: 道明群礁ティザード堆 ユニオン堆 その他 北東部
(主にフィリピン支配)リード堆 エミー・ダグラス堆 英: Southern Reefs
中: 南方浅灘その他 南西部
(主にベトナム支配)英: London Reefs
中: 尹慶群礁英: Rifleman Bank
中: 南薇灘その他 中南部
(主にマレーシア支配)英: Ardasier Bank
中: 安渡灘北ルコニア礁 南ルコニア礁 その他 カテゴリ カテゴリ