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上丸子駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
上丸子駅
かみまるこ
Kamimaruko
中丸子 (0.8 km)
(0.7 km) 丸子町
地図
長野県 小県郡 丸子町(現・上田市)上丸子
所属事業者 上田丸子電鉄
所属路線 丸子線
キロ程 11.2 km(上田東起点)
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1918年(大正7年)11月21日
廃止年月日 1969年(昭和44年)4月20日
備考 路線廃止に伴う廃駅
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上丸子駅(かみまるこえき)は、長野県 小県郡 丸子町(現・上田市)上丸子にあった上田丸子電鉄 丸子線(廃駅)である。丸子線の廃線に伴い1969年(昭和44年)4月20日に廃駅となった。

歴史

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駅構造

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廃止時点で、単式ホーム1面1線を有する地上駅であった[6] 。ホームは線路の西側(丸子町方面に向かって右手側)に存在した[6] 列車交換設備は有していなかったが、側線を1線有していた。この側線は晩年に撤去されたとのことだが[7] 、1969年(昭和44年)3月時点では撤去されていなかった[6]

無人駅となっていた[8] が、有人駅時代の駅舎が残っていた。駅舎はホーム中央部分に接していた[6]

駅周辺

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上田市の旧小県郡丸子町地区で、町制施行時の領域にあった4駅のうちの1駅である。同町は1912年(大正元年)10月30日に小県郡丸子村が町制を施行し発足した町だが、最初は旧同村村域がそのまま丸子町域であり、町域の大字は腰越・上丸子・中丸子・下丸子の4つしかなかった。開業当時同町域にあったのは丸子町駅、中丸子駅、下丸子駅(後の信濃丸子駅→丸子鐘紡駅)と当駅だったが、全駅とも駅舎を持ち、駅員が切符を販売する駅であった。また当駅前には1917年(大正6年)にオープンした[7] 、モダンなとんがり帽子型のツインタワーを持った[6] 「丸子劇場」という劇場があった[6] [7] 。戦前は旅回りの一座が演じる演芸場であったが、戦後は「丸子映画劇場」として営業した。当駅は同劇場の最寄り駅として、人気映画が公開される際には混雑していたと言われる。同劇場は当駅の廃止後に廃場し解体され、ボウリング場となった後、宗教団体の施設となった。現在はその施設が、駅があった位置を探す際の手がかりとなっている。

駅跡

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2007年(平成19年)8月時点では、遺構は無くなっていた[8] 2010年(平成22年)10月時点では、空地になっていた[7]

また、1996年(平成8年)時点では、丸子町駅附近から電鉄大屋駅附近までの線路跡は丸子町道(後に上田市道)となっていた[9] 。舗装道路となって整備されているため、2007年(平成19年)8月時点では遺構は無かった[8] 。2010年(平成22年)10月時点でも道路は健在であった[7] [10]

その他

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西丸子線連絡線計画

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上田丸子電鉄としての車輛運用の合理化を計るため[5] 、当駅と西丸子線寿町駅とを連絡する0.8kmの路線を作って別所線と丸子線を結ぶ計画を立て、1951年(昭和26年)7月31日に運輸省(現・国土交通省)から路線敷設認可が交付された[5] [11] 。しかし用地買収が困難になり計画変更、八日堂駅 - 別所線上田駅間を連絡する(八田線[5] /八日堂線[7] )案を進めることとなった[5] 。当駅 - 寿町駅間の免許は1956年(昭和31年)8月17日に失効、未成線となった[5]

隣の駅

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上田丸子電鉄
丸子線
中丸子駅 - 上丸子駅 - 丸子町駅

脚注

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  1. ^ a b c 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く3 北陸・信州・東海編』(JTBパブリッシング2010年 4月発行)210ページより。
  2. ^ a b 書籍『日本鉄道旅行地図帳 全線全駅全廃線 6 北信越』(監修:今尾恵介新潮社2008年 10月発行)42ページより。
  3. ^ a b c d e f 書籍『新 消えた轍 5 上信越』(著:寺田裕一、ネコ・パブリッシング2011年 2月発行)27-28ページより。
  4. ^ a b 書籍『私鉄の廃線跡を歩くII 関東・信州・東海編』(著:寺田裕一、JTBパブリッシング、2008年1月発行)165ページより。
  5. ^ a b c d e f g 書籍『RM LIBRARY 73 上田丸子電鉄(上)』(著:宮田道一、諸河久、ネコ・パブリッシング2005年 9月発行)34,47ページより。
  6. ^ a b c d e f 書籍『RM LIBRARY 73 上田丸子電鉄(上)』(著:宮田道一、諸河久、ネコ・パブリッシング2005年 9月発行)12,29ページより。
  7. ^ a b c d e f g 書籍『新 消えた轍 5 上信越』(著:寺田裕一、ネコ・パブリッシング2011年 2月発行)29,34-35ページより。
  8. ^ a b c 書籍『私鉄の廃線跡を歩くII 関東・信州・東海編』(著:寺田裕一、JTBパブリッシング、2008年1月発行)64-67ページより。
  9. ^ 書籍『鉄道廃線跡を歩くII』(JTBパブリッシング1996年 9月発行)88ページより。
  10. ^ 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く3 北陸・信州・東海編』(JTBパブリッシング2010年 4月発行)71ページより。
  11. ^ 「運輸審議会の決定」『官報』1951年8月20日(国立国会図書館デジタル化資料)

関連項目

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