コンテンツにスキップ
Wikipedia

ラリー北海道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2010年

ラリー北海道 (Rally Hokkaido) は、日本北海道 十勝総合振興局(旧十勝支庁)で開催されるラリーイベント。2018年現在アジアパシフィックラリー選手権 (APRC) 、日本スーパーラリーシリーズ(JSR)、全日本ラリー選手権 (JRC) の3シリーズを併催している。

沿革

[編集 ]

足寄郡 陸別町は1986年に陸別サーキット[1] がオープンするなど、国内オフロードレースのメッカとして知られていた[2] 。そこで培われた人脈や自治体の受け入れ態勢を基盤として、世界ラリー選手権 (WRC) 日本開催に向けて2000年に誘致準備会が発足。十勝地方の中心である帯広市を拠点としたラリーイベントが始まる。

2001年9月にインターナショナルラリーイン北海道として初開催。スペシャルステージ (SS) を主体とする国際格式ラリーの国内開催は、同年5月の第19回日本アルペンラリー(群馬県)に続く2件目となった[3] 。2002年には大会名称をラリー北海道と改め、アジア・オセアニア地域選手権APRCのカレンダーに加わる。

3年間の運営実績が認められ、2004年7月には日本初の世界選手権ラリーイベント、ラリージャパン 開催が実現。WRCとAPRCが併催され、3日間にのべ21万人の観客を集めた[4]

2005年には同じ十勝地方でラリー北海道(7月)とラリージャパン(9月)が別々に開催されることになり、ラリー北海道は「ラリージャパン出場予定者にとっての前哨戦」という意味を持つことになる[5] 。また、 この年からラリー北海道はAPRCと国内選手権JRCを併催する形式となる。

2008年にはラリージャパンが札幌市を中心とした道央圏に移転。2009年はインターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ (IRC) の1戦に予定されていたラリージャパンが中止となり、ラリー北海道がIRCのサポートイベントに指定された。その後、十勝へのIRC誘致を目指す支援活動もあったが[6] 、実現には至らず。

2011年には大会発足10周年を迎え、75台のエントリー、68,500人の観客動員を記録するなど[7] 、ローカルスポーツイベントとして定着している。開催時期は2010年は5月、2011年以降は9月となっている。

2017年には日本初の国際格ラリーシリーズである日本スーパーラリーシリーズ(JSR)も併催されることになった。(競技の格式は、FIA公認国際格式競技であるが、FIAのシリーズ戦には含まれておらず、あくまでも日本国内の1シリーズとしての名称である)

特徴

[編集 ]

十勝管内の5市町(帯広市陸別町音更町本別町足寄町)が舞台となる。帯広市街の南にある北愛国広場にサービスパークを設置し、初日と最終日に隣接する特設コースでスーパーSSが行なわれるほか、セレモニーや各種イベントも催される[8] 。2日目には陸別サーキットにリモートサービスが設置される。

SSは山間部の林道を使用するハイスピード主体のグラベルコース。両脇に木々が生い茂る狭いコースながら、平均速度100km/hを超えるステージもある[4] 。全行程約1,000km、SS合計約230kmという国内最大規模で行なわれ[9] 、JRC独自のポイントシステムでは最大係数の2.5倍が掛けられるため、選手権争いにおいて重要な1戦となる。

年度別勝者

[編集 ]
2002年のラリー北海道を制したポッサム・ボーン(インプレッサWRX STi)

注記:APRCはシリーズ年間登録の有無に関係なく、総合優勝者を記載する。

脚注

[編集 ]
  1. ^ "陸別サーキット". 陸別町商工会.
  2. ^ "まちマイNEWS 陸別編 今日の話題「観光」 陸別サーキット". 十勝毎日新聞.(2013年7月19日)2014年3月23日閲覧。
  3. ^ "北海道ラリー 事前情報". 三菱自動車.(2001年9月8日)2014年3月23日閲覧。
  4. ^ a b "【ラリーアート】ラリーガイド ラリー北海道2009 「今年こそ、ラリー北海道を楽しもう!」". オートスポーツweb.(2009年7月8日)2014年3月23日閲覧。
  5. ^ "2005全日本ラリー選手権4輪駆動部門第3戦 ラリー・北海道 - 北海道 7/22〜24". SUBARUモータースポーツ.(2005年7月26日)2014年3月24日閲覧。
  6. ^ "帯広「成功させる会」発足 ラリー北海道". 十勝毎日新聞.(2010年3月27日)2014年3月24日閲覧。
  7. ^ "2011全日本ラリー選手権 第7戦 Rally Hokkaido". Car@Nifty.(2011年10月3日)2014年3月24日閲覧。
  8. ^ "ラリー北海道:北愛国SPでチャリティライブ開催". RALLY PLUS.NET.(2012年9月23日)2014年3月25日閲覧。
  9. ^ "2013年全日本ラリー選手権第7戦 大波乱の最終SS、勝利の女神は勝田範彦に微笑む". JRCA.(2013年10月2日)2014年3月25日閲覧。

関連項目

[編集 ]

外部リンク

[編集 ]
ウィキメディア・コモンズには、ラリー北海道 に関連するカテゴリがあります。

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /