ペーネイオス
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ペーネイオス Πηνειός | |
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河神 | |
ニコラ・プッサンの1625年の作品『アポロとダフネ』 月桂樹に変身するダプネーのそばで、嘆き悲しむ父ペーネイオスの姿が描かれている | |
住処 | ペーネイオス川 |
親 | オーケアノス、テーテュース |
兄弟 | ポタモイ(アルペイオス、エーリダノス、ストリューモーン、アケローオス、シモエイス、ラードーン、スカマンドロス)、オーケアニデス |
子供 | ヒュプセウス、スティルベー、アンドレウス、ダプネー、キューレーネー、イーピス、メニッペー |
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ペーネイオス(古希: Πηνειός, Pēneios, ラテン語: Peneus)は、ギリシア神話の神である。テッサリアー地方のペーネイオス川の河神(エーリス地方のペーネイオス川とは別)。ラテン語ではペーネウス。長母音を省略してペネイオス、ペネウスとも表記される。
神話
[編集 ]ヘーシオドスの『神統記』によると、大洋神オーケアノスとテーテュースの3000の息子の1人[1] 。大地母神ガイアの娘と伝えられる水のニュムペーのクレウーサとの間に、ヒュプセウス、スティルベーをもうけた[2] 。またアンドレウス [3] 、ダプネー [4] [5] 、キューレーネー、イーピス、メニッペーといった子供もいた[6] 。
子供たちのうち、アンドレウスはボイオーティア地方のオルコメノスの最初の王で[3] 、アタマースとテミストーの子レウコーンの娘エウイッペーとの間にエテオクレースをもうけた[7] 。
娘ダプネーはアポローンに愛されたが、これを拒んだと伝えられている。オウィディウスによるとダプネーはアポローンを恐れて逃走し、父ペーネイオスに人間以外の姿に変えてくれるよう願ったところ、月桂樹に変身した[4] 。ヒュギーヌスによるとダプネーの姿を変えたのは大地母神であったという[5] 。
これに対してスティルベーはアポローンとの間にラピテース族の祖ラピテース、ケンタウロス [2] 、アイネウスを[8] [9] [10] 、また自身の息子ラピテースとの間にトリオパースを生んだと伝えられている[11] 。
系図
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ギャラリー
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ニコラ・プッサン『アポロンとダフネ』(1664年)ルーブル美術館所蔵
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ジャン=バティスト・ヴァン・ルー『アポロンとダフネ』(1720年-1737年)ブダペスト国立西洋美術館所蔵
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ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ『アポロンとダフネ』(1743年と1744年の間)ルーヴル美術館所蔵