パークナーム鉄道
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パークナーム鉄道(パークナームてつどう)は、かつてタイ王国 中部に存在したバンコク - パークナーム間を結んだ鉄道である。
パークナーム鉄道 | ||||
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路線総延長 | 21.3 km | |||
軌間 | 1,000 mm | |||
路線図(廃止当時) | ||||
0.0 | フワランポーン駅 | |||
2.3 | サラデーン駅 | |||
5.2 | クローントゥーイ駅 | |||
7.1 | バーンクルーイ駅 | |||
8.9 | プラカノーン駅 | |||
10.5 | バーンチャーク駅 | |||
12.0 | バーンナー駅 | |||
14.8 | サムローン駅 | |||
17.3 | チョラケー駅 | |||
18.8 | バーンナンクレング駅 | |||
20.0 | マハウオング駅 | |||
21.3 | パークナーム駅 |
概要
[編集 ]パークナーム鉄道は、イギリス人のロフトスと、デンマーク人のリシュリューに対して1886年 9月13日に免許が交付され、1893年 4月11日に開通した[1] 。(途中駅は10駅[2] [3] )これはタイ最初の官営鉄道の開業(クルンテープ駅 - アユタヤ駅間が1897年 3月26日に開業した[4] )より4年前でありタイ最初の鉄道であった。旅客列車だけでなく、貨物列車の運行も行われた。
当初は、1日3往復の運行であったが、1903年より4往復に拡大し、最盛期には60分間隔で運行されていた。
1936年 9月13日に50年間限定免許の満了日を迎え、会社は免許の更新(延長)を申請したが許可が下りず国有化され鉄道局による運行が開始された。政府による買収金額は、35万バーツであった。
1960年 1月1日に、全線廃止となり線路跡地は道路に転用された[5] 。
2018年 12月6日に、バンコク・スカイトレインのスクムウィット線がケーハ駅(パークナーム)まで開通した。これにより、旧パークナーム鉄道の路線が再びバンコクと繋がることとなった。スクムウィット線は、その先のバンプー駅までが計画中である[6]
歴史
[編集 ]- 1886年 9月13日 免許交付(50年間限定)
- 1891年7月 着工式
- 1893年 1月14日 試運転
- 1893年4月11日 開通 (フワランポーン駅 - パークナーム駅) (21.3km)
- 1908年 内燃動車導入 (ガソリンカー)[7]
- 1912年 5月1日 電化 (フワランポーン駅 - クローントゥーイ駅)(5.2km)
- 1917年 電化 (クローントゥーイ駅 - バーンナー駅) (6.8km)
- 1926年1月 電化 (バーンナー駅 - パークナーム駅、全線電化完成) (9.3km)[8]
- 1936年9月13日 国有化 鉄道局により運行 (政府が35万バーツで買収[9] )
- 1960年 1月1日 全線廃止 (フワランポーン駅 - パークナーム駅)
脚注
[編集 ][脚注の使い方]
- ^ 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』p.39
- ^ 『タイ鉄道旅行』p.227
- ^ Historical Thai Railroads/SRT News 2003-2006
- ^ 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』p.25
- ^ 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』p.222
- ^ "終点ベーリング駅から先のBTS延長部分へ行ってみました". タイ自由ランド. (2014年7月5日). http://jiyuland.com/kakonoshimenkara/380-naa1.gif 2014年10月14日閲覧。
- ^ 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』p.127
- ^ 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』p.116,128
- ^ 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』p.117
参考文献
[編集 ]- 柿崎一郎 バンコクの民営鉄道
- 岡本和之 『タイ鉄道旅行』 (めこん、1993年)ISBN 4-8396-0080-5
- 柿崎一郎 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』 (京都大学学術出版会、2010年)ISBN 978-4-87698-848-8