ナウルの地理
本稿では、ナウルの地理(ナウルのちり)について述べる。
位置
[編集 ]ナウル島は南緯0度、東経166度にあり[1] 、ソロモン諸島とギルバート諸島の間、バナバ島の西方300km、シドニーの北北東3930kmに位置する[2] 。
地形
[編集 ]国土面積は21km2[2] [3] [4] 。これは日本の東京都 品川区の面積とほぼ同じである。隆起サンゴ礁島で、最高点のコマンド・リッジでも標高が65mと平坦である[3] [5] 。周囲は19km[3] [4] 。海岸部は幅150-300mのやや肥沃な土地で、その内側は台地となっている[2] 。
内陸部のリン鉱石採掘跡が全島の5分の4を占め[4] 、屹立した石灰柱(ピナクル)が並んでいる[5] 。
主な湖沼として、南東部にブアダ礁湖 (フランス語版、英語版)が[2] 、ヤレン近郊に地底湖のモクア井戸がある。
環境
[編集 ]サンゴ礁島のため土壌が極端に貧しく、農耕には適していない[3] [4] 。
リン鉱石の採掘による環境破壊が深刻である[2] 。海岸部では採掘による影響はほとんど無く、ココヤシやパンダナスが育ち、ハイビスカス、プルメリアなど熱帯性の花も咲くものの、他の太平洋の島々と比較すると貧弱である[2] 。
多くはないものの、クロアジサシ、アジサシ、グンカンドリなどの海鳥が見られる[2] 。周辺の海は魚が豊富で、マグロやカツオが生息する[2] 。
気候
[編集 ]熱帯海洋性気候で、平均年降水量は2000mmだが年による変動が大きい[3] [5] [注釈 1] 。気温は年間を通じて24-33°C[2] 。湿度は80%前後で、年による変動は小さい[2] 。
東からの貿易風による乾季と西からのモンスーンによる雨季(11月-12月)がある[2] 。
地下水や塩水性の小さな池を除けば水資源は雨水だけである[2] 。
脚注
[編集 ]注釈
[編集 ]出典
[編集 ]参考文献
[編集 ]- 石森秀三、青木公 著「ナウル」、下中直人編 編『世界大百科事典 21』平凡社、2007年9月1日。
- 柄木田康之 著「ナウル共和国」、竹内啓一編 編『世界地名大事典2 アジア・オセアニア・極II』朝倉書店、2017年11月20日。ISBN 978-4-254-16892-1。
- 田辺裕「ナウル」『世界地理大百科事典5 アジア・オセアニアII』朝倉書店、2002年3月10日。ISBN 4-254-16665-6。
- 小川和美「ナウル」『オセアニアを知る事典』(新版)平凡社、2010年5月19日。ISBN 978-4-582-12639-6。
座標: 南緯0度32分 東経166度56分 / 南緯0.533度 東経166.933度 / -0.533; 166.933