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トリシネート

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(2016年10月)
トリシネート
構造式 トリシネート
IUPAC名 鉛 2,4,6-トリニトロベンゼン-1,3-ジオラート
別名トリニトロレゾルシン酸鉛
分子式 C6HN3O8Pb
分子量 450.29
CAS登録番号 15245-44-0
密度 2.9–3.1 g/cm3, 固体
融点 260–311 °C

トリシネート (tricinate) は芳香族爆薬で、雷管などに使用されてきた化合物である。トリニトロレゾルシン鉛スチフェニン酸鉛 (lead styphnate) とも呼ばれる。近年ではによる環境汚染の問題から使用されなくなっている。

単独では起爆力が弱いため通常は単独では使用せず、アジ化鉛などと混合する。単独では銃用雷管起爆薬として用いられていたが、現在ではほとんど使用されていない。

中性塩と塩基性塩があるが、塩基性塩は爆薬としてはあまり使用されない。中性塩は通常の製法では1分子の結晶水がついたものが出来る。

静電気に極めて敏感で10μジュールの静電気でも発火する。そのため取り扱いには静電気事故防止が必須である。

製法

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トリニトロレゾルシン(en)と炭酸ナトリウムと少量の酢酸を熱湯に溶かして これに硝酸鉛の熱溶液を加えて、自然に冷やすと中性塩の結晶が析出する。

トリシネートの合成

処分法

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  • 大量の炭酸ナトリウムを加えて分解する。
  • 鉛の大部分は炭酸塩となって沈殿するので濾過する。
  • 残液はトリニトロレゾルシンナトリウムの溶液になっているのでこれを鉄粉で処理する。
  • 硫酸で酸性にするとニトロ基が還元され無害化する。

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