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サクララン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サクララン
サクララン
分類 (APG IV)
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : シソ類 lamiids
: サクララン H. carnosa
学名
Hoya carnosa (L.f. ) R.Br.
英名
wax plant, porcelainflower
サクラランの葉

サクララン(桜蘭[1] [2] 、学名:Hoya carnosa[3] )はキョウチクトウ科(旧ガガイモ科)サクララン属のつる性多年草〜常緑樹。和名は花色がサクラに、多肉質の葉がランにそれぞれ似ることから付けられた[4] 。なお、桜とも蘭とも関係はない[5]

サクララン属

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属名Hoyaは、英国の庭師・植物学者のThomas Hoyにちなみ名付けられた[6] 。同属の外国産種も園芸用に栽培され、ホヤまたはサクラランと総称される[7] [2]

サクララン属は100–200種あるとされ[8] 、その多くがアジア、オーストラリア、太平洋諸島の熱帯雨林に分布する[9] 。本種は最も耐寒性が高く、最低気温5°Cまで耐える[10]

特徴

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茎は太く、節から根を出して樹幹や岩を這い登り、垂れ下がることもある。葉柄や若枝は有毛。葉は対生し、葉身は長さ4–10 cmの楕円形で厚く全縁、葉表は光沢がありほぼ無毛、葉裏には斜上する毛がある。花序は腋生し、白〜薄桃色で径1.5 cmほどの花を密につけ、直径5–7 cmほどの半球〜球形の散形花序を形成する。花がマリのように見えるので、「毬蘭」とも呼ばれ、よい香りがする[5] 。花期は夏。各花の中心にある紅色の副花冠がよく目立つ[1] [2] [4] [8] [11] [12]

分布と生育環境、利用

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九州南部〜琉球列島、東南アジアにかけてに分布。海岸近くの岩場や石灰岩地の林内に生育。庭木など鑑賞用に利用される[1] [2] [4] [8] [9] [11] [12]

脚注

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  1. ^ a b c (大川 & 林 2016, p. 371)
  2. ^ a b c d (林 & 名嘉 2022, p. 52)
  3. ^ (米倉 & 梶田 2003)
  4. ^ a b c (池原 1979, p. 117)
  5. ^ a b 瀧井康勝『366日 誕生花の本』日本ヴォーグ社、1990年11月30日、355頁。 
  6. ^ (Brown 1810, p. 459)
  7. ^ (片野田 2019, p. 223)
  8. ^ a b c (近田 1997, p. 76)
  9. ^ a b (山城 2021, p. 319)
  10. ^ (Brickell 1996, p. 535)
  11. ^ a b (新里 & 嵩原 2002, p. 46)
  12. ^ a b (片野田 2019, p. 223)

参考文献

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外部リンク

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