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アメリカ有袋類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アメリカ有袋大目
アメリカ有袋類
地質時代
白亜紀 - 第四紀
分類
大目 : アメリカ有袋大目 Ameridelphia
学名
Ameridelphia
和名
アメリカ有袋類
米州有袋類
下位分類

本文参照

アメリカ有袋類(あめりかゆうたいるい、Ameridelphia )とは、哺乳綱 有袋上目に属する動物群のこと。分類階級は、大目を与えられている。別名米州袋類[1]

分岐分類学や分子統計学の成果から、このグループは側系統群であることがわかっており[2] [3] 、系統的に基盤的な南北アメリカの有袋類(オポッサム形目少丘歯目)が含まれる。(ただし、ミクロビオテリウム目は現生種は南米のみに生息しているがオーストラリア有袋類に属する。)

進化史

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アメリカ有袋類は現生の有袋類の中ではもっとも原始的なグループを含んでおり、恐らく北アメリカの白亜紀後期に出現した[1] 。新生代以降は主に南アメリカ大陸で多様化・繁栄し、現在でも南アメリカに多く分布している。南アメリカ以外でも、かつてはアジア、ヨーロッパ、アフリカにも生息地を広げたが、その全てがオポッサム科である。

新生代の大部分にわたり有胎盤類南アメリカにおらず、食肉目真無盲腸目兎形目齧歯目などの競争相手がいなかったため、それらに代わってアメリカ有袋類がそのニッチを多く占めていた。食肉性の動物のニッチは、一部は地上性の大型の鳥類が占めていたものの、アメリカ有袋類がほぼ独占していた。食虫性の動物のニッチもやはりアメリカ有袋類がほぼ独占していた。兎形目と齧歯目に相当するニッチも、ほとんどアメリカ有袋類と南蹄目が独占していた。逆にオーストラリア有袋類におけるコアラのような、植物食性のアメリカ有袋類は、南アメリカではあまり繁栄しなかった[1]


アメリカ有袋類の系統的位置[3]

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