アムピロギアー
表示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アムピロギアー(古希: Ἀμφιλογία, Amphilogiā)は、ギリシア神話の女神である。その名前は「口争い[1] 」、「水掛け論」を意味する[2] 。アンピロギアー、長音を省略してアムピロギア、アンピロギアとも表記される。
ヘーシオドスの『神統記』によると、不和と争いの女神エリスの娘で[3] 、ポノス(労苦)、レーテー(忘却)、リーモス(飢餓)、アルゴス(悲歎)、ヒュスミーネー(戦闘)、マケー(戦争)、ポノス(殺戮)、アンドロクタシアー(殺人)、ネイコス(紛争)、プセウドス(虚言)、ロゴス(空言)、デュスノミアー(不法)、アーテー(破滅)、ホルコス(誓い)と兄弟[4] 。これらの神々はいずれも人々に害をなす、様々な災いの擬人化である。
ローマ神話のアルテルカーティオー(Altercatio)にあたる。これはラテン語で「口論」などの意である。ヒュギーヌスでは、アムピロギアー(アルテルカーティオー)はアイテールとガイアの娘に数えられている[5] 。