アカンサス
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハアザミ属 |
---|
ハアザミ(Acanthus mollis)
|
分類 (APG III) |
階級なし
:
被子植物 angiosperms
|
学名 |
Acanthus L. |
英名 |
Bear's breeches Oyster plant |
種 |
|
アカンサス(莨菪花[1] 、羅: Acanthus)またはハアザミ(葉薊)は、広義にはキツネノマゴ科ハアザミ属(アカンサス属、学名: Acanthus) の植物を総称していうが、普通は特に観賞用に栽培されるA. mollisを指す。その名前にはギリシア語で「トゲ」と言う意味がある。
アザミに似た形の葉は古代ギリシア以来、建築物や内装などの装飾のモチーフとされる。特にギリシア建築のオーダーの一種、コリント式オーダーはアカンサスを意匠化した柱頭を特色としている。ギリシアの国花。アカンサスをモチーフとした柄は絨毯にもしばしば用いられ、ビザンチンリーフとして知られる。
大型の常緑多年草で、地中海沿岸(北西アフリカ、ポルトガルからクロアチア)の原産。葉には深い切れ込みがあり、光沢があり、根元から叢生して長さ1m、幅20cmほどになる。晩春から初夏に高さ2mほどの花茎を出し、緑またはやや紫がかったとがった苞葉とともに花をつける。花弁は筒状で、色は白、赤などがある。乾燥にも日陰にもまた、寒気にも強い。
アカンサス属は約30種からなり、地中海沿岸を中心に分布する。A. mollis のほかA. spinosus なども栽培される。
栽培
[編集 ]株分け・根伏せ・実生で増やす。株分け・根伏せは春と秋に行う。株分けは生長した子株を切り分けて植え付け、根伏せは根を適当な長さに切って植え付ける(やがて芽を出して生長を開始する)。タネは1cm以上ある大きなもので、よく発芽する。ソメイヨシノが咲く頃、直まきにし、2cmほど覆土をする。
耐寒性は比較的強く、地域によっては霜よけは不要。大きな苗は移植が難しい。
脚注
[編集 ][脚注の使い方]
関連項目
[編集 ]- アカンサス (装飾)
- ギリシア美術
- ビザンティン建築
- オーダー
- 絨毯
- 日産・シーマ - アカンサスの葉を模したエンブレムが用いられている。
- 金沢大学 - 同大学の校章はアカンサスの葉を図案化したものである。
- 東京藝術大学 - 同大学の校章は美術学部工芸科鋳金部の清水廣がアカンサスの葉をモチーフとしてデザインしたものである。
ウィキメディア・コモンズには、Acanthus mollis に関連するメディアがあります。
ウィキスピーシーズにAcanthus mollis に関する情報があります。