水縄断層
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水縄断層(みのうだんそう)は、福岡県 久留米市にある断層。国指定の天然記念物(1997年指定)。
『日本書紀』に記されている筑紫地震(679年)の震源となった断層と考えられている。
水縄断層帯は水縄山地を縁取るように分布し、幾つかの雁行ないし並行する断層から構成され、西側から追分断層、高椋断層、柳坂断層、宮園断層、若木断層、草野断層、益生田断層、福益断層、屋部断層、流川断層と呼ばれる10断層から構成される[1] 。水縄山地北麓の斜面は熱変成を受けたホルンフェルスと花崗岩を切る急傾斜の断層崖とされる[2] 。
追分断層のトレンチ調査から2万数千年前の姶良Tn火山灰堆積以降に3回の地震痕跡が認められ、最新の活動が679年の筑紫地震によるものと推定されている[3] 。この断層の総延長は東西約20km、右横ずれ成分含む北側傾斜の正断層と推定されており、上下の平均変位速度は0.2m/千年、平均活動間隔は14,000年程度と推定されている[4] 。
脚注
[編集 ]- ^ 千田昇「九州における活断層ストリップマップの試作 小倉東断層,水縄断層系の例」(pdf)『活断層研究』第8号、1990年、105-113頁、doi:10.11462/afr1985.1990.8_105。
- ^ 松本達郎「筑肥山地変成岩地域の地質」『鈴木醇教授還暦記念論文集』1958年、141-161頁。
- ^ 千田昇、松村一良、寒川旭、松田時彦「水縄断層系の最近の活動について」『第四紀研究,』第4号、日本第四紀学会、1994年、261-267頁、doi:10.4116/jaqua.33.261。
- ^ 千田昇「中部九州・水縄山地北麓の断層変位地形」『岩手大学教育学部研究年報』第40巻第2号、1981年、67-78頁、doi:10.15113/00011929。
参考文献
[編集 ]- 国立天文台編 『理科年表 平成19年』 丸善、2006年、ISBN 4-621-07763-5。
関連項目
[編集 ]外部リンク
[編集 ]- 水縄断層帯の長期評価について - 地震調査研究推進本部 地震調査委員会
- 活断層データベース 水縄活動セグメント - 産業技術総合研究所
- 1:25,000活断層図 久留米(技術資料D1-No.388) - 国土地理院
- 水縄断層 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
座標: 北緯33度18分38.5秒 東経130度33分42.9秒 / 北緯33.310694度 東経130.561917度 / 33.310694; 130.561917
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