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メムノーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アキレウスと戦うメムノーン。その両側に両者の母である女神テティスエーオース。紀元前510年頃のアッティカのアンフォラ型容器。ミュンヘン州立古代美術博物館(en)所蔵

メムノーン(古希: Μέμνων, Memnōn)は、ギリシア神話に登場する人物である。長母音を省略してメムノンとも表記される。

女神エーオースティートーノスの子で、エーマティオーンと兄弟。エティオピアの王。このエティオピアは、現在のエチオピアとする説と、現在のイスラエルヨルダンエジプトの一部を含み、ヤッファを都としたフェニキアの王国とする説[1] がある。アキレウスと互角に渡り合うほどの実力を持つ。

トロイア戦争

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トロイア戦争で、メムノーンはエティオピア軍を率いて、トロイアの援軍にやって来る。彼の武器はヘーパイストス製作の完全武装。(『ホメーロスの英雄叙事詩』、P.37)戦闘でアンティロコスを殺すが、復讐に燃えるアキレウスによって殺される。

共に女神の血を引く2人の戦いは天上の神々さえも注目させる激しいものとなった。二柱の女神の嘆願に当惑したゼウスは、アキレウスとメムノーンとの二人の運命を天秤にかけた所、メムノーンの皿が沈んだ。

このメムノーンの死は、パトロクロスを殺したことでアキレウスに復讐され殺されたトロイア王子ヘクトールの話と似ている。

死後、ゼウスはエーオースの涙に心動かされ、メムノーンに不死性を与える。

メムノーンの物語は失われた叙事詩アイティオピス』に描かれていた。それを基にしたスミュルナのコイントスの『トロイア戦記』にもメムノーンの死は描かれている。

系図

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ラーオメドーン
 
 
 
 
 
 
 
 
 
メロプス
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


脚注

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