コンテンツにスキップ
Wikipedia

ドット積

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この記事は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
出典検索?"ドット積" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL
(2016年10月)
この記事は英語版の対応するページを翻訳することにより充実させることができます。(2024年5月)
翻訳前に重要な指示を読むには右にある[表示]をクリックしてください。
  • 英語版記事を日本語へ機械翻訳したバージョン(Google翻訳)。
  • 万が一翻訳の手がかりとして機械翻訳を用いた場合、翻訳者は必ず翻訳元原文を参照して機械翻訳の誤りを訂正し、正確な翻訳にしなければなりません。これが成されていない場合、記事は削除の方針G-3に基づき、削除される可能性があります。
  • 信頼性が低いまたは低品質な文章を翻訳しないでください。もし可能ならば、文章を他言語版記事に示された文献で正しいかどうかを確認してください。
  • 履歴継承を行うため、要約欄に翻訳元となった記事のページ名・版について記述する必要があります。記述方法については、Wikipedia:翻訳のガイドライン#要約欄への記入を参照ください。
  • 翻訳後、{{翻訳告知|en|Dot product|...}}ノートに追加することもできます。
  • Wikipedia:翻訳のガイドラインに、より詳細な翻訳の手順・指針についての説明があります。

数学あるいは物理学においてドット積(ドットせき、: dot product)あるいは点乗積(てんじょうせき)とは、ベクトル演算の一種で、2つの同じ長さの数列から一つの数値を返す演算。代数的および幾何的に定義されている。幾何的定義では、(デカルト座標の入った)ユークリッド空間 R n {\displaystyle \mathbb {R} ^{n}} {\displaystyle \mathbb {R} ^{n}} において標準的に定義される内積のことである。

定義

[編集 ]

代数的定義

[編集 ]

2つのベクトル a = [a1, a2, ..., an]b = [b1, b2, ..., bn] のドット積は下記のように定義される[1]

a b = i = 1 n a i b i = a 1 b 1 + a 2 b 2 + + a n b n {\displaystyle {\boldsymbol {a}}\cdot {\boldsymbol {b}}=\sum _{i=1}^{n}a_{i}b_{i}=a_{1}b_{1}+a_{2}b_{2}+\cdots +a_{n}b_{n}} {\displaystyle {\boldsymbol {a}}\cdot {\boldsymbol {b}}=\sum _{i=1}^{n}a_{i}b_{i}=a_{1}b_{1}+a_{2}b_{2}+\cdots +a_{n}b_{n}}

幾何的定義

[編集 ]

n 次元 ユークリッド空間 R n {\displaystyle \mathbb {R} ^{n}} {\displaystyle \mathbb {R} ^{n}} の幾何学的ベクトル(有向線分から位置の概念を取り除いたもの)a, b に対して、a · b

a b = a b cos θ {\displaystyle {\boldsymbol {a}}\cdot {\boldsymbol {b}}=\|{\boldsymbol {a}}\|\|{\boldsymbol {b}}\|\cos \theta } {\displaystyle {\boldsymbol {a}}\cdot {\boldsymbol {b}}=\|{\boldsymbol {a}}\|\|{\boldsymbol {b}}\|\cos \theta }

と定めるとこれは一つの実数を定める。ただし θ はベクトルを有向線分と見なしたときに a, b成す角であり、‖ · ‖ベクトルの大きさ(対応する有向線分の長さ)である。これはすなわち、有向線分 ba 方向へ正射影したものの大きさと a の大きさとの積である。これを R n {\displaystyle \mathbb {R} ^{n}} {\displaystyle \mathbb {R} ^{n}} におけるドット積あるいは標準内積という。

また一方で、ベクトルを a = [ax, ay, az], b = [bx, by, bz] のように成分表示した場合、(第二)余弦定理を用いることで

a b = a x b x + a y b y + a z b z {\displaystyle {\boldsymbol {a}}\cdot {\boldsymbol {b}}=a_{x}b_{x}+a_{y}b_{y}+a_{z}b_{z}} {\displaystyle {\boldsymbol {a}}\cdot {\boldsymbol {b}}=a_{x}b_{x}+a_{y}b_{y}+a_{z}b_{z}}

が成り立つことが示される。ゆえにこちらを定義とすることもある。

ノルム

[編集 ]

ベクトルの自分自身とのドット積の(正の)平方根

a := a a {\displaystyle \|{\boldsymbol {a}}\|:={\sqrt {{\boldsymbol {a}}\cdot {\boldsymbol {a}}}}} {\displaystyle \|{\boldsymbol {a}}\|:={\sqrt {{\boldsymbol {a}}\cdot {\boldsymbol {a}}}}}

ベクトルのノルムという。具体的にベクトルを a = [ax, ay, az] と成分表示してやれば

a = a x 2 + a y 2 + a z 2 {\displaystyle \|{\boldsymbol {a}}\|={\sqrt {a_{x}{}^{2}+a_{y}{}^{2}+a_{z}{}^{2}}}} {\displaystyle \|{\boldsymbol {a}}\|={\sqrt {a_{x}{}^{2}+a_{y}{}^{2}+a_{z}{}^{2}}}}

と書くことができる。これはベクトル a の "大きさ" である。

ドット積とノルムを使えば、2つのベクトル a = [ax, ay, az], b = [bx, by, bz] のなす角は

cos θ = a b a b = a x b x + a y b y + a z b z ( a x 2 + a y 2 + a z 2 ) ( b x 2 + b y 2 + b z 2 ) {\displaystyle \cos \theta ={\frac {{\boldsymbol {a}}\cdot {\boldsymbol {b}}}{\|{\boldsymbol {a}}\|\|{\boldsymbol {b}}\|}}={\frac {a_{x}b_{x}+a_{y}b_{y}+a_{z}b_{z}}{\sqrt {\left(a_{x}{}^{2}+a_{y}{}^{2}+a_{z}{}^{2}\right)\left(b_{x}{}^{2}+b_{y}{}^{2}+b_{z}{}^{2}\right)}}}} {\displaystyle \cos \theta ={\frac {{\boldsymbol {a}}\cdot {\boldsymbol {b}}}{\|{\boldsymbol {a}}\|\|{\boldsymbol {b}}\|}}={\frac {a_{x}b_{x}+a_{y}b_{y}+a_{z}b_{z}}{\sqrt {\left(a_{x}{}^{2}+a_{y}{}^{2}+a_{z}{}^{2}\right)\left(b_{x}{}^{2}+b_{y}{}^{2}+b_{z}{}^{2}\right)}}}}

から求めることが可能である。逆にベクトルのなす角をこの式で定義すれば、その角はベクトルを有向線分と見なした場合のそれらの成す角そのものと一致する。

したがってドット積は(ノルムを通して)、通常のユークリッド空間における長さ、角度に一致する計量を矛盾なく定めるものである。つまり、 R 3 {\displaystyle \mathbb {R} ^{3}} {\displaystyle \mathbb {R} ^{3}} でユークリッドの幾何学を考えることと、ドット積を定めることとが等価であることがわかる。

性質

[編集 ]

ドット積について

  1. a · a ≥ 0,
  2. a · a = 0 となることと a の成分がすべて零であることとが同値である。
  3. a · b = b · a,
  4. 任意の実数 k, l に対し、(ka1 + la2) · b = k(a1 · b) + l(a2 · b)

なる性質が満たされる。ゆえにドット積は内積の一種であり、ベクトルのノルムはノルムの一種である。

応用例

[編集 ]

力学において、物体に一定の F [N] が作用して、F と角度 θ だけずれた方向に物体が x [m] 移動したとき、なされた仕事Fx cos θ [N.m] となる。これは力と変位を幾何学的なベクトルと見なした場合のドット積である。

参考文献

[編集 ]
  1. ^ S. Lipschutz, M. Lipson (2009). Linear Algebra (Schaum’s Outlines) (4th ed.). McGraw Hill. ISBN 978-0-07-154352-1  

関連項目

[編集 ]

外部リンク

[編集 ]
連立一次方程式
ベクトル
ベクトル空間
計量ベクトル空間
行列線型写像
演算・操作
不変量
クラス
行列式
多重線型代数
数値線形代数
基本的な概念
ソフトウェア
ライブラリ
反復法・技法
人物
行列値関数
その他
カテゴリ カテゴリ

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /