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サカプルテコ語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サカプルテコ語
話される国 グアテマラ
話者数 3,940人(2001年)[1]
言語系統
マヤ語族
  • キチェ・マム語群
    • 大キチェ語群
      • サカプルテコ語
言語コード
ISO 639-3 quv
Linguist List quv Sakapulteko
Glottolog saca1238   Sacapulteco[2]
消滅危険度評価
Definitely endangered (Moseley 2010)
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サカプルテコ語(サカプルテコご、Sakapulteko[3] )は、グアテマラキチェ県 サカプラス (英語版)の3つの村を中心に話される言語。マヤ語族の大キチェ語群に属する。なおサカプラスではサカプルテコ語のほかにキチェ語も話される[4]

リチャーズによると、2001年の話者数は3,940人である。サカプルテコ語地域はキチェ語地域に囲まれた言語島をなす[1] UNESCO危機に瀕する言語の分類では「危険」(definitely endangered)とされる[5]

サカプルテコ語が独立した言語であることは、1970年代にテレンス・カウフマンによって報告された[6] 。1981年にデュボワによって詳細な文法が記述された(関連文献を参照)。デュボワはまた1987年にサカプルテコ語の能格性情報構造に関する研究を発表し、マヤ語言語学に大きな影響を与えた[7]

サカプルテコ語はキチェ語と同様の22の子音と、長短それぞれ5つずつの母音(a e i o u aa ee ii oo uu)を持つ。強勢は語末の音節に置かれる[8] 。ほかのマヤ語と同様に喉頭化子音を持ち、その多くは放出音だが、bʼは無声の入破音である。qʼも無声の入破音だが、語末では声門破裂音になることがある[9] 。k kʼは後続する音によって口蓋化するが、その条件はかならずしも規則的でない[10] 。jは語末では[h]になる[11] 。nはp pʼの前で[m]、k kʼおよび他動詞と借用語の語末で[ŋ]になる[12]

脚注

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  1. ^ a b Richards (2003) p.78
  2. ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). "Sacapulteco". Glottolog 2.7 . Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. http://glottolog.org/resource/languoid/id/saca1238  
  3. ^ グアテマラ・マヤ言語アカデミーによるつづり
  4. ^ Richards (2003) p.62
  5. ^ "Sakapultek", UNESCO Atlas of the World's Languages in Danger, http://www.unesco.org/culture/languages-atlas/en/atlasmap/language-id-1828.html  
  6. ^ Kaufman (2015) p.9
  7. ^ Zavala Maldonado (2017) p.227
  8. ^ Mó Isém (2007) pp.36-67
  9. ^ Mó Isém (2007) pp.41-42,47-48
  10. ^ Mó Isém (2007) pp.49-54
  11. ^ Mó Isém (2007) pp.58-59
  12. ^ Mó Isém (2007) pp.64-65

参考文献

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関連文献

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