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サケイ

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曖昧さ回避 この項目では、サケイ科の1種について説明しています。広義のサケイについては「サケイ科」をご覧ください。
サケイ
サケイ
サケイ Syrrhaptes paradoxus
分類
: サケイ目 Pteroclidiformes
: サケイ S. paradoxus
学名
Syrrhaptes paradoxus (Pallas1773 )
和名
サケイ(沙鶏)
英名
Pallas's Sandgrouse
サケイの卵
ウィキスピーシーズにサケイ に関する情報があります。
ウィキメディア・コモンズには、サケイ に関連するカテゴリがあります。

サケイ(沙鶏、学名 Syrrhaptes paradoxus)は、鳥類 サケイ科の1種である[1]

分布

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ゴビ砂漠のサケイ

旧北区中国北部から、モンゴル中央アジアカスピ海東岸までの内陸に生息する。

通常は渡りをしないが、個体数が増えたときは遠方まで飛ぶことがあり、1906年にはヨーロッパに大群が訪れた。日本では迷鳥で、10例ほどの観察記録がある。

形態

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全長約38cm。体は太り気味で足が短い。翼は長く、先がとがっている。顔は澄褐色、体はやや灰色がかった保護色となっている。

腹部の羽毛は、後述する水を保持しやすい構造となっている[2]

食餌

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乾燥した種子を食べるため、水を必要とする。昆虫なども捕食する[2] 。夜明けと夕暮れに水場に飛び、1日に最大121 km (75 mi)を往復する[3] 。オスのサケイは、水場で自らの喉を潤すと同時に腹部の羽毛にサケイの全体重の15%の重量の水を吸わせて、巣のヒナたちに水を運ぶ[4] [2]

標本の消失

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1970年に南三陸町で保護され、その数日後に死亡した個体の標本志津川愛鳥会親交会が所蔵していた。この標本は、山階鳥類研究所への寄贈が決まり、2011年4月以降に移動させる予定だったが、東日本大震災で失われた[5]

脚注

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  1. ^ 山形則男・吉野俊幸・五百澤日丸=写真、五百澤日丸・山形則男=解説『新訂 日本の鳥550 山野の鳥』文一総合出版、2014年、16頁。ISBN 978-4829984000 
  2. ^ a b c [https://forbesjapan.com/articles/detail/62819 まるで空飛ぶスポンジ 羽毛に水を蓄えて運ぶ鳥の能力を科学者が解明 ] Forbes JAPAN
  3. ^ "sandgrouse". The Columbia Encyclopedia (6th ed.). Encyclopedia.com. 2016. 2016年5月23日閲覧
  4. ^ MacLean, Gordon L. (1 June 1983). "Water Transport by Sandgrouse". BioScience 33 (6): 365–369. doi:10.2307/1309104. ISSN 0006-3568. JSTOR 1309104. 
  5. ^ 朝日新聞、大阪本社版、朝刊 13版 25頁、2011年11月3日

関連項目

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