脾静脈
表示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
脾静脈 | |
---|---|
この図では"lienal vein"と呼ばれる脾静脈は、脾臓から膵臓の上を移動し、門脈に至る。 | |
概要 | |
器官 | 肝門脈系 (英語版) |
起始 | 脾臓の脾柱静脈 (英語版) |
供給源 | 短胃静脈 (英語版)、左胃大網静脈 (英語版)、膵静脈 (英語版)、下腸間膜静脈 (英語版) |
排出先 | 肝門脈 |
動脈 | 脾動脈 |
表記・識別 | |
ラテン語 | vena lienalis |
MeSH | D013162 |
グレイ解剖学 | p.681 |
TA | A12.3.12.028 |
FMA | 14331 |
解剖学用語 |
脾静脈(ひじょうみゃく、splenic vein, lienal vein)は、脾臓、胃底、膵臓の一部から血液を排出する血管である。肝門脈系 (英語版)の一部である。
構造
[編集 ]脾静脈は脾臓から出た細静脈から形成される。脾動脈と同じく脾臓の上を通る。胃と膵臓からの分枝をまとめ、特に大腸(上腸間膜静脈 (英語版)からも排出される)から下腸間膜静脈 (英語版)(肝門脈の起点の少し前の脾静脈で排出される)を経由して分枝をまとめる。門脈における脾静脈の終点は、上腸間膜静脈と合流するところである。
臨床的意義
[編集 ]脾静脈は血栓症による影響を受けることがあり、門脈血栓症 (英語版)や門脈圧亢進症の特徴を示すが、脾静脈から排出される領域の一部に局在している。これには、短胃静脈 (英語版)の高血圧と腹痛による胃壁の静脈瘤が含まれる。この結果、胃静脈瘤となり、その場合の治療法としては脾臓の摘出が選択される。脾静脈血栓症の最も一般的な原因は慢性膵炎と急性膵炎である[1] [2] 。
他の画像
[編集 ]-
膵臓の断面図。脾静脈とその分枝を示す。
出典
[編集 ]- ^ "Splenic vein thrombosis". Southern Medical Journal 83 (4): 417–421. (1990). doi:10.1097/00007611-199004000-00014. PMID 2181690.
- ^ "Natural history of pancreatitis-induced splenic vein thrombosis: a systematic review and meta-analysis of its incidence and rate of gastrointestinal bleeding". HPB 13 (12): 839–845. (2011). doi:10.1111/j.1477-2574.2011.00375.x. PMC 3244622. PMID 22081918 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3244622/ .
外部リンク
[編集 ]- Anatomy photo:39:10-0102 at the SUNY Downstate Medical Center - "Intestines and Pancreas: Structures Posterior to the Pancreas:
- Anatomy image:8685 at the SUNY Downstate Medical Center
- pancreas at The Anatomy Lesson by Wesley Norman (Georgetown University) (pancreasvessels )
- Splenic vein - medterms.com