コンテンツにスキップ
Wikipedia

三井弘次

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2024年5月20日 (月) 03:33; 松田光人 (会話 | 投稿記録) による版 (→‎テレビドラマ )(日時は個人設定で未設定ならUTC)

松田光人 (会話 | 投稿記録)による2024年5月20日 (月) 03:33時点の版 (→‎テレビドラマ )
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
この記事は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
出典検索?"三井弘次" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL
(2022年3月)
曖昧さ回避 西武ライオンズ投手の「三井浩二」とは別人です。
みつい こうじ
三井 弘次
三井 弘次
非常線の女』(1933年)
本名 三井 日子秀(みつい ひこひで)
別名義 三井 秀男(みつい ひでお)
生年月日 (1910年03月06日) 1910年 3月6日
没年月日 (1979年04月20日) 1979年 4月20日(69歳没)
出生地 日本の旗 日本神奈川県 横浜市西戸部町(現在の同県同市西区同町)
死没地 日本の旗 日本・神奈川県鎌倉市
職業 俳優
ジャンル 演劇劇映画(時代劇現代劇サイレント映画トーキー)、テレビ映画
活動期間 1925年 - 1979年
主な作品
どん底
 
受賞
ブルーリボン賞
助演男優賞
1957年気違い部落』、『どん底』
その他の賞
毎日映画コンクール
男優助演賞
1957年『気違い部落』、『正義派』、『どん底』
テンプレートを表示

三井 弘次(みつい こうじ、1910年 3月6日 - 1979年 4月20日)は、日本俳優。本名:三井 日子秀(みつい ひこひで)。戦前は「与太者シリーズ」に主演した「与太者トリオ」の一人として、戦後は黒澤明監督や小津安二郎監督作品などでバイプレーヤーとして活躍した。旧芸名は三井 秀男。

人物

[編集 ]

神奈川県 横浜市西区西戸部町生まれ。父親が松竹の特約映画館を経営していたことから、映画に小さい頃から親しんでいた。西戸部小学校から1922年慶應義塾大学商工学校に入学するも、学校の行き帰りに通る松竹蒲田撮影所へ見学として出入りするうちに、映画俳優になることを決意。

1924年、慶應義塾大学学生時代に松竹蒲田撮影所に俳優として入社し、1925年三井秀男の芸名で『懐かしの蒲田』でデビュー。その後は脇役として出演を続けるが、1931年磯野秋雄阿部正三郎と共に与太者トリオとして、野村浩将監督の『令嬢と与太者』に出演。『与太者と芸者』『与太者と花嫁』などの与太者シリーズで一躍、人気者となった。

1934年にトリオ揃って準幹部待遇となり、1935年には正式に準幹部となるが、与太者シリーズ第10作『与太者と小町娘』完成後に松竹の監督だった重宗務の東京発声映画研究所の創立に参加、松竹を離れる。トリオの一角を欠いた与太者シリーズ第11作『与太者と若夫婦』は三井の代役を立てて撮影された物のこれで打ち切りとなった。また喜劇俳優としては別に小津安二郎監督の『非常線の女』(1932年)、『浮草物語』『母を恋はずや』(1934年)に立て続けに起用される。1938年阿部豊監督の北海道を舞台とした少年院物『太陽の子』の演技が評価され、その名を決定的なものとした。

東京発声映画研究所の解散から松竹に戻り、次々と出演、小津監督の『風の中の牝雞』(1948年)で芸名を三井弘次改名する。遊び人の喜三郎役を演じた黒澤明監督の『どん底』(1957年)では第12回毎日映画コンクール第8回ブルーリボン賞の助演男優賞を受賞し、バイプレイヤーとしてその地位を決定付ける。即興が非常に上手く、『赤ひげ』で共演した後輩の山﨑努も舌を巻いたと語っている。1960年にフリーとなってからは映画のみならずテレビドラマ、舞台と活躍するが、1971年胃潰瘍の手術を受けてからは体調を崩し、俳優活動を縮小した。

1979年4月20日午後8時45分、心不全のため、鎌倉市内の病院で死去。69歳没。

弟は慶應義塾大学医学部の教授で解剖学の権威だった三井但夫と、デザイナー・画家の三井直麿

出演作品

[編集 ]

映画

[編集 ]
  • 親父とその子(1929年、松竹)
  • 与太者シリーズ
    • 令嬢と与太者(1931年) - 行田忠平
    • 初恋と与太者(1932年)
    • 与太者と縁談(1932年)
    • 戦争と与太者(1932年)
    • 与太者と芸者(1933年) - 三井四郎
    • 与太者と海水浴 (1933年)
    • 女学生と与太者(1933年)
    • 与太者と脚線美(1933年)
    • 与太者と花嫁 (1934年)
    • 与太者と小町娘(1935年)
  • 豚の花ざかり(1932年、松竹)
  • 忠臣蔵 赤穂京の巻・江戸の巻(1932年、松竹) - 碇床小僧
  • 大学の若旦那(1933年) - 北村
  • 非常線の女(1933年、松竹) - 宏
  • 力と女の世の中 (1933年) - 次郎(声の出演)
  • 嫁入り前 (1933年)
  • 嬉しい頃 (1933年)
  • 玄関番とお嬢さん (1934年)
  • 婦系図 (1934年)
  • 恋を知りそめ申し候 (1934年)
  • 大学の若旦那・武勇伝 (1934年)
  • 大学の若旦那・太平楽 (1934年)
  • 限りなき舗道 (1934年)
  • 母を恋はずや(1934年、松竹) - 幸作
  • 浮草物語(1934年、松竹) - 信吉
  • 乾杯!学生諸君 (1935年)
  • 東京の英雄 (1935年)
  • 街の笑くぼ (1936年)
  • 燃えろ!魂 (1936年)
  • オヤケ・アカハチ (1937年)
  • 波止場やくざ (1937年)
  • 十字砲火 (1937年)
  • 太陽の子(1938年、東京発声) - 大久保
  • ある淑女の告白 花ある氷河 (1938年)
  • 明朗親子総動員 (1938年)
  • 悪太郎 (1938年)
  • 第一線の人々 (1938年)
  • 鳶と与太者(1939年)
  • 半七捕物帳第一話 勘平の死(1939年)
  • 心の太陽(1939年)
  • 母を讃へる歌(1939年)
  • 新しき家族 (1939年)
  • 新妻問答 (1939年)
  • 征戦愛馬譜 暁に祈る (1940年)
  • 都会の奔流 (1940年)
  • 楽しき我が家(1940年、松竹) - 真二郎
  • 舞台姿 (1940年)
  • 江戸の青空 (1941年)
  • 父ありき(1942年、松竹) - 卒業生
  • すみだ川 (1942年)
  • 愛機南へ飛ぶ (1943年)
  • 秘話ノルマントン号事件 仮面の舞踏 (1943年)
  • 母の記念日 (1943年)
  • 野戦軍楽隊(1944年、松竹)
  • 必勝歌 (1945年) - 川西
  • 朗らか週間 第一話 抓って頂戴 (1946年)
  • 待ちぼうけの女(1946年、松竹) - 駒島
  • 女の幽霊 (1946年)
  • 粋な風来坊(1946年、松竹) - 源太郎
  • 深夜の市長 (1947年)
  • モデルと若様 (1947年)
  • わが生涯のかがやける日(1948年、松竹)
  • 風の中の牝雞(1948年、松竹) - 男
  • 痴人の愛(1949年、大映) - 関
  • 脱線情熱娘 (1949年)
  • 嫉妬 (1949年)
  • 森の石松(吉村公三郎監督・1949年) - オイランの半七
  • 宵待草恋日記(1950年)
  • 醜聞(1950年、松竹) - カメラマンA
  • てんやわんや(1950年、松竹) - 佐賀谷
  • 帰郷(1950年、松竹) - 憲兵軍曹
  • 長崎の鐘(1950年、松竹)
  • おぼろ駕籠(1951年、松竹) - 蝙蝠の吉太郎
  • カルメン故郷に帰る(1951年、松竹) - 岡信平
  • 泣きぬれた人形(1951年、松竹) - スリの繁
  • 情炎の波止場(1951年)
  • 大江戸五人男(1951年、松竹) - 仏の小平
  • 海の花火(1951年、松竹) - 森山
  • 夢と知りせば (1952年)
  • とんかつ大将(1952年、松竹) - 艶歌師吟月
  • 丹下左膳 (1952年) - 鼓の与吉
  • リンゴ園の少女 (1952年)
  • 君の名は 第一部・第二部(1953年、松竹) - 横山
  • 女の一生(1953年、近代映画協会) - 騎手三次
  • 鞍馬天狗 青面夜叉 (1953年)
  • 腰抜け狂騒曲(1954年)
  • 旗本退屈男 謎の百万両(1954年、東映) - 空っ風の文吉
  • 右門捕物帖 まぼろし変化(1954年、宝塚映画) - おしゃべり伝六
  • 美男天狗党(1954年、松竹) - 弥之助
  • ここに泉あり(1955年、中央映画) - 丸屋
  • 番場の忠太郎(1955年、新東宝) - 半次
  • 娘船頭さん (1955年)
  • 春色大盗伝 (1955年)
  • 元禄美少年記 (1955年)
  • 下郎の首(1955年、新東宝) - 小屋物・壁勝
  • いろは囃子 (1955年)
  • 青銅の基督(1955年、松竹) - 岩吉
  • 絵島生島(1955年、松竹) - 岡本五郎右衛門
  • 応仁絵巻 吉野の盗賊(1955年、松竹) - 波川兵太夫
  • 早春(1956年、松竹) - 平山
  • 台風騒動記(1956年、山本プロ) - 山代議員
  • 壁あつき部屋(1956年、新鋭プロ) - 西村
  • 刑事部屋 (1956年)
  • 次男坊故郷へ行く (1956年)
  • 怪盗鼠小僧 祭に消えた男 (1956年)
  • 青春の音 (1956年)
  • 怪猫五十三次 (1956年)
  • 惚れるな弥ン八 (1956年)
  • あなた買います(1956年、松竹) - 栗田為吉
  • 東京よいとこ (1957年)
  • 眠狂四郎無頼控 第二話 円月殺法(1957年、東宝) - 閻魔の吉五郎
  • 伴淳・森繁の糞尿譚(1957年、松竹) - 塩川
  • どん底(1957年、東宝) - 喜三郎
  • 喜びも悲しみも幾歳月(1957年、松竹) - 金牧次席
  • 気違い部落(1957年、松竹) - 青木助夫
  • 正義派(1957年、松竹)
  • 日日の背信(1958年、松竹) - 重蔵
  • 二人だけの橋 (1958年)
  • 月給13,000円 (1958年)
  • 渡る世間は鬼ばかり ボロ家の春秋 (1958年)
  • 坊っちゃん(1958年、松竹) - 吉川(野太鼓)
  • 警視庁物語 魔の伝言板(1958年、東映) - 大沼山之助
  • モダン道中 その恋待ったなし (1958年)
  • 旅姿鼠小僧 (1958年)
  • 隠し砦の三悪人(1958年、東宝) - 山名の番卒
  • 蟻の街のマリア(1958年、松竹) - 岩さん
  • 人間の條件 第1・2部(1959年、にんじんくらぶ) - 古屋
  • キクとイサム(1959年、大東映画) - 雑貨屋さん
  • 狐と狸 (1959年) - 飯塚半五郎
  • 背中を掻いて頂載な (1959年)
  • 素晴らしき十九才 (1959年)
  • 浮草(1959年、大映) - 吉之助
  • 聖女と拳銃 (1959年)
  • 第五福竜丸(1959年、近代映画協会) - 焼津の警官
  • 今日もまたかくてありなん(1959年、松竹) - 男
  • 三羽烏三代記 (1959年) - 小田島
  • いろはにほへと(1960年、松竹)
  • 悪い奴ほどよく眠る(1960年、東宝) - 新聞記者A
  • 彼女だけが知っている (1960年)
  • 鑑賞用男性 (1960年)
  • 弾丸大将(1960年、東映) - 美里村巡査
  • 七人の敵あり (1961年) - 磯部
  • わが恋の旅路 (1961年、松竹)
  • 喜劇 金の実る樹に恋が咲く (1961年)
  • 恋の画集 (1961年)
  • 夕陽に赤い俺の顔(1961年、松竹)
  • 男の歌 (1962年)
  • 山河あり(1962年、松竹) - 儀間猛
  • 東京湾(1962年、松竹) - 林麻薬取締官
  • ギャング対ギャング (1962年) - 柳沢
  • からみ合い(1962年、松竹) - 客の男
  • あいつばかりが何故もてる (1962年)
  • 天国と地獄(1963年、東宝) - 新聞記者A
  • ハワイの若大将(1963年、東宝) - 石山信介
  • 秘剣 (1963年) - 矢部仙十郎
  • 昭和侠客伝 (1963年) - 池上
  • 馬鹿まるだし(1964年、松竹) - 主水屋
  • 砂の女(1964年、勅使河原プロ) - 村の老人
  • 寝言泥棒 (1964年)
  • ただいま診察中 (1964年) - 吉川源吉
  • 日本一のホラ吹き男(1964年、東宝) - 古井資料係社員
  • 飢餓海峡(1965年、東映) - 本島進一
  • 赤ひげ(1965年、東宝) - 平吉
  • アンコ椿は恋の花(1965年、松竹) - 坂上克三
  • パンチ野郎 (1966年)
  • ミヨちゃんのためなら全員集合!!︎ (1969年、松竹) - 八木
  • 8.15シリーズ(東宝)
  • 喜劇 一発勝負(1967年、松竹) - 石丸先生
  • 七つの顔の女 (1969年)
  • どですかでん(1970年、東宝) - 屋台のおやじ
  • 虹をわたって (1972年) - 豊さん
  • 大脱獄(1975年、東映) - 祐太

テレビドラマ

[編集 ]

脚注

[編集 ]
  1. ^ 東宝特撮映画全史 1983, p. 537, 「主要特撮作品配役リスト」

参考文献

[編集 ]

外部リンク

[編集 ]


1940年代
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
  • 括弧内は作品年度を示す、授賞式の年は翌年(2月)
ブルーリボン賞 助演男優賞
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代

括弧内は作品年度を示す、授賞式の年は翌年(2月)

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /