コンテンツにスキップ
Wikipedia

「ラ・ジョローナ」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
デフォルトソートをわざとおかしくしても誰も修正してくれませんよ春の曲01 (会話) による ID:91480573 の版を取り消し
タグ: 取り消し モバイル編集 モバイルウェブ編集 改良版モバイル編集
編集の要約なし
1行目: 1行目:
[[ファイル:"La_llorona"_de_mandera.JPG|リンク=//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/36/%22La_llorona%22_de_mandera.JPG/220px-%22La_llorona%22_de_mandera.JPG|サムネイル|メキシコ、[[ソチミルコ]]のラ・ジョローナ島の像、2015年]]
[[ファイル:"La_llorona"_de_mandera.JPG|リンク=//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/36/%22La_llorona%22_de_mandera.JPG/220px-%22La_llorona%22_de_mandera.JPG|サムネイル|メキシコ、[[ソチミルコ]]のラ・ジョローナ島の像、2015年]]
ラ・ジョローナ(泣き女)は[[メキシコ]]に古くから伝わる伝説。白いドレスに身を包んだ髪の長い女性が、自らの子供を求めて水辺を嘆き彷徨うというもの。
(追記) ''' (追記ここまで)ラ・ジョローナ(追記) ''' (追記ここまで)((追記) 「 (追記ここまで)泣き女(追記) 」の意 (追記ここまで))は(追記) 、 (追記ここまで)[[メキシコ]]に古くから伝わる伝説。白いドレスに身を包んだ髪の長い女性が、自らの子供を求めて水辺を嘆き彷徨うというもの。


アメリカの[[テキサス州|テキサス]]、[[コロラド州|コロラド]]、[[カリフォルニア州|カリフォルニア]]、[[アリゾナ州|アリゾナ]]南部、[[コスタリカ]]や[[グアテマラ]]で類似の伝説が確認されている。<ref name=":0">{{Cite journal|author=Bacil F. Kirtley|year=1960|title="La Llorona" and Related Themes|journal=Western Folklore|volume=19|page=p.155-168}}</ref>
(追記) [[ (追記ここまで)アメリカ(追記) 合衆国|アメリカ]] (追記ここまで)の[[テキサス州|テキサス]]、[[コロラド州|コロラド]]、[[カリフォルニア州|カリフォルニア]]、[[アリゾナ州|アリゾナ]]南部、[[コスタリカ]]や[[グアテマラ]]で類似の伝説が確認されている。<ref name=":0">{{Cite journal|author=Bacil F. Kirtley|year=1960|title="La Llorona" and Related Themes|journal=Western Folklore|volume=19|page=p.155-168}}</ref>


== (削除) ''' (削除ここまで)概要(削除) ''' (削除ここまで) ==
== 概要 ==
植民地時代を舞台とし、スペイン人征服者の男性と先住民の女性を登場人物とするのが典型である。先住民の女性が、周囲の反対を押し切り裕福な白人男性と結婚、子供にも恵まれ幸せに暮らしたが、やがて夫は妻に興味を失い家族を捨てる。これに絶望し気が狂った妻は子供たちを殺してしまう。
植民地時代を舞台とし、スペイン人征服者の男性と先住民の女性を登場人物とするのが典型である。先住民の女性が、周囲の反対を押し切り裕福な白人男性と結婚、子供にも恵まれ幸せに暮らしたが、やがて夫は妻に興味を失い家族を捨てる。これに絶望し気が狂った妻は子供たちを殺してしまう。


15行目: 15行目:
細かい点はそれぞれ異なるものの、どのバージョンにも夜に聞こえる泣き声、白い濡れたドレス、水辺の3点が含まれている。 <ref>{{Cite journal|last=Carbonell|first=Ana María|date=1999|title=From Llorona to Gritona: Coatlicue in Feminist Tales by Viramontes and Cisneros|url=http://www.whereareyouquetzalcoatl.com/mesoamerica/coatlicue/Carbonell_1999.pdf|journal=MELUS|volume=24|issue=2|pages=53–74|DOI=10.2307/467699|JSTOR=467699}}</ref>
細かい点はそれぞれ異なるものの、どのバージョンにも夜に聞こえる泣き声、白い濡れたドレス、水辺の3点が含まれている。 <ref>{{Cite journal|last=Carbonell|first=Ana María|date=1999|title=From Llorona to Gritona: Coatlicue in Feminist Tales by Viramontes and Cisneros|url=http://www.whereareyouquetzalcoatl.com/mesoamerica/coatlicue/Carbonell_1999.pdf|journal=MELUS|volume=24|issue=2|pages=53–74|DOI=10.2307/467699|JSTOR=467699}}</ref>


(削除) = (削除ここまで)== (削除) ''' (削除ここまで)歴史(削除) ''' (削除ここまで) (削除) = (削除ここまで)==
== 歴史 ==
この話はアステカ帝国の滅亡に力を貸したとされる原住民の女性[[マリンチェ]]の逸話と関連付けられることがある。彼女は女奴隷であったが、[[ナワトル語]]とスペイン語を話すことができた為、[[エルナン・コルテス]]の通訳を務めた。また彼の愛人としてマルティンという息子を残した。第一の[[メスティーソ]]を生んだ彼女は、現代メキシコ人の母であると同時に、国民的な裏切り者であると見なされている。<ref>{{Cite journal|author=霜鳥 慶邦|year=2007|title=女神になったマリンチェ : 『羽鱗の蛇』とアステカの記憶|journal=英文学研究|volume=84|page=p.49-62}}</ref>ラ・ジョローナが、スペインによる植民地化とアステカ帝国の滅亡を導いたマリンチェの[[メタファー]]であると言われる。 <ref>{{Cite book|last=Cypess|first=Sandra Messinger|year=1991|title=La Malinche in Mexican Literature: From History to Myth|publisher=[[University of Texas Press]]|location=Austin, TX|isbn=9780292751347}}</ref>
この話はアステカ帝国の滅亡に力を貸したとされる原住民の女性[[マリンチェ]]の逸話と関連付けられることがある。彼女は女奴隷であったが、[[ナワトル語]]とスペイン語を話すことができた為、[[エルナン・コルテス]]の通訳を務めた。また彼の愛人としてマルティンという息子を残した。第一の[[メスティーソ]]を生んだ彼女は、現代メキシコ人の母であると同時に、国民的な裏切り者であると見なされている。<ref>{{Cite journal|author=霜鳥 慶邦|year=2007|title=女神になったマリンチェ : 『羽鱗の蛇』とアステカの記憶|journal=英文学研究|volume=84|page=p.49-62}}</ref>ラ・ジョローナが、スペインによる植民地化とアステカ帝国の滅亡を導いたマリンチェの[[メタファー]]であると言われる。 <ref>{{Cite book|last=Cypess|first=Sandra Messinger|year=1991|title=La Malinche in Mexican Literature: From History to Myth|publisher=[[University of Texas Press]]|location=Austin, TX|isbn=9780292751347}}</ref>


また、ラ・ジョローナの存在はアステカの女神である[[シワコアトル]]、[[コアトリクエ]]とも結びつけられることがある。<ref name=":0" />
また、ラ・ジョローナの存在はアステカの女神である[[シワコアトル]]、[[コアトリクエ]]とも結びつけられることがある。<ref name=":0" />


(削除) = (削除ここまで)== 観光 (削除) = (削除ここまで)==
== 観光 ==
メキシコシティ内の[[ソチミルコ]]には ラ・ジョローナの島が存在し、1993年から毎年死者の日に合わせて、音楽と演劇、ダンスから構成される水上パフォーマンスショーが行われている。<ref>{{Cite web |url=https://www.msn.com/es-mx/noticias/mundo/vuelve-la-llorona-en-xochimilco-estos-son-los-precios-y-horarios/ar-AA11lqwE |title=Vuelve La Llorona en Xochimilco. Estos son los precios y horarios |access-date=2022年09月15日}}</ref>また、ソチミルコ名物であるカラフルなゴンドラ(トラヒネラ)のツアーも楽しむことができる。
[[ファイル:Xochimilco Isla la Llorona 20220219.jpg|サムネイル|ソチミルコのラ・ジョローナ島]]
[[ファイル:Xochimilco Isla la Llorona 20220219.jpg|サムネイル|ソチミルコのラ・ジョローナ島]]

[[ファイル:Representación teatral de "La llorona" en Xochimilco.jpg|サムネイル|ラ・ジョローナの水上パフォーマンス]]
[[ファイル:Representación teatral de "La llorona" en Xochimilco.jpg|サムネイル|ラ・ジョローナの水上パフォーマンス]]
メキシコシティ内の[[ソチミルコ]]には ラ・ジョローナの島が存在し、1993年から毎年死者の日に合わせて、音楽と演劇、ダンスから構成される水上パフォーマンスショーが行われている。<ref>{{Cite web |url=https://www.msn.com/es-mx/noticias/mundo/vuelve-la-llorona-en-xochimilco-estos-son-los-precios-y-horarios/ar-AA11lqwE |title=Vuelve La Llorona en Xochimilco. Estos son los precios y horarios |access-date=2022年09月15日}}</ref>また、ソチミルコ名物であるカラフルなゴンドラ(トラヒネラ)のツアーも楽しむことができる。


(削除) = (削除ここまで)== 音楽 (削除) = (削除ここまで)==
== 音楽 ==
ラ・ジョローナは、1941年に(削除) Andres Henestrosa (削除ここまで)によって広められた有名なメキシコの民謡。その後、チャベラ・バルガス、ジョーン・バエズ、ライラ・ダウンズなど、さまざまなミュージシャンにカバーされている。北米のシンガーソングライター、ラサ・デ・セラのデビューアルバム「La Llorona」(1997年)では、クレズマー、ジプシージャズ、メキシコの民族音楽など様々な音楽ジャンルが融合され、スペイン語で歌われた。このアルバムはカナダでプラチナ認定され、1998年のカナダ・ジュノー賞の最優秀グローバル・アーティスト賞を受賞した。
ラ・ジョローナは、1941年に(追記) アンドレス・エネストローサ (追記ここまで)によって広められた有名なメキシコの民謡。その後、チャベラ・バルガス、ジョーン・バエズ、ライラ・ダウンズなど、さまざまなミュージシャンにカバーされている。北米のシンガーソングライター、ラサ・デ・セラのデビューアルバム「La Llorona」(1997年)では、クレズマー、ジプシージャズ、メキシコの民族音楽など様々な音楽ジャンルが融合され、スペイン語で歌われた。このアルバムはカナダでプラチナ認定され、1998年のカナダ・ジュノー賞の最優秀グローバル・アーティスト賞を受賞した。


メキシコを舞台にした映画『[[リメンバー・ミー (2017年の映画)|リメンバー・ミー]]』では、劇中に主人公ミゲルの[[高祖母]]にあたるイメルダが、伝説を元にした『哀しきジョローナ』という曲を歌い上げるシーンが存在する。
メキシコを舞台にした映画『[[リメンバー・ミー (2017年の映画)|リメンバー・ミー]]』では、劇中に主人公ミゲルの[[高祖母]]にあたるイメルダが、伝説を元にした『哀しきジョローナ』という曲を歌い上げるシーンが存在する。


== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}


{{デフォルトソート:らしよろおな}}








[[Category:メキシコ]]
[[Category:メキシコ]]
[[Category:女性の伝説的な生物]]
[[Category:女性の伝説的な生物]]

2022年9月16日 (金) 12:16時点における版

メキシコ、ソチミルコのラ・ジョローナ島の像、2015年

ラ・ジョローナ(「泣き女」の意)は、メキシコに古くから伝わる伝説。白いドレスに身を包んだ髪の長い女性が、自らの子供を求めて水辺を嘆き彷徨うというもの。

アメリカテキサスコロラドカリフォルニアアリゾナ南部、コスタリカグアテマラで類似の伝説が確認されている。[1]

概要

植民地時代を舞台とし、スペイン人征服者の男性と先住民の女性を登場人物とするのが典型である。先住民の女性が、周囲の反対を押し切り裕福な白人男性と結婚、子供にも恵まれ幸せに暮らしたが、やがて夫は妻に興味を失い家族を捨てる。これに絶望し気が狂った妻は子供たちを殺してしまう。

この伝説には、さまざまなバージョンが存在する。最も有名なものでは、マリアという貧しくも美しい女性が裕福なスペイン人 征服者 と結婚し、2人の子供を産む。ある日、マリアは夫が別の女性と一緒にいるのを見て、怒りに駆られて子供たちを溺死させる。すぐに後悔し絶望して身を投げるも、死後の世界に入ることができなかった彼女は、子供たちを見つけるまで彷徨い歩くのだという。 [2]

別のバージョンでは、怒りにまかせたとっさの行動ではなく、新しい妻に育てさせようとする父親に連れ去らないように、意図的に子供たちを溺死させる。

叫び彷徨うだけではなく、水辺を歩く子供をさらうラ・ジョローナ像も存在する。この背景にはラ・ジョローナの逸話が、遅い時間に出歩いたり、危険な水辺に近づくことのないように、脅しの意味も込めて親から子供たちに語られてきたという事実がある。[3]

細かい点はそれぞれ異なるものの、どのバージョンにも夜に聞こえる泣き声、白い濡れたドレス、水辺の3点が含まれている。 [4]

歴史

この話はアステカ帝国の滅亡に力を貸したとされる原住民の女性マリンチェの逸話と関連付けられることがある。彼女は女奴隷であったが、ナワトル語とスペイン語を話すことができた為、エルナン・コルテスの通訳を務めた。また彼の愛人としてマルティンという息子を残した。第一のメスティーソを生んだ彼女は、現代メキシコ人の母であると同時に、国民的な裏切り者であると見なされている。[5] ラ・ジョローナが、スペインによる植民地化とアステカ帝国の滅亡を導いたマリンチェのメタファーであると言われる。 [6]

また、ラ・ジョローナの存在はアステカの女神であるシワコアトルコアトリクエとも結びつけられることがある。[1]

観光

ソチミルコのラ・ジョローナ島
ラ・ジョローナの水上パフォーマンス

メキシコシティ内のソチミルコには ラ・ジョローナの島が存在し、1993年から毎年死者の日に合わせて、音楽と演劇、ダンスから構成される水上パフォーマンスショーが行われている。[7] また、ソチミルコ名物であるカラフルなゴンドラ(トラヒネラ)のツアーも楽しむことができる。

音楽

ラ・ジョローナは、1941年にアンドレス・エネストローサによって広められた有名なメキシコの民謡。その後、チャベラ・バルガス、ジョーン・バエズ、ライラ・ダウンズなど、さまざまなミュージシャンにカバーされている。北米のシンガーソングライター、ラサ・デ・セラのデビューアルバム「La Llorona」(1997年)では、クレズマー、ジプシージャズ、メキシコの民族音楽など様々な音楽ジャンルが融合され、スペイン語で歌われた。このアルバムはカナダでプラチナ認定され、1998年のカナダ・ジュノー賞の最優秀グローバル・アーティスト賞を受賞した。

メキシコを舞台にした映画『リメンバー・ミー』では、劇中に主人公ミゲルの高祖母にあたるイメルダが、伝説を元にした『哀しきジョローナ』という曲を歌い上げるシーンが存在する。

脚注

  1. ^ a b Bacil F. Kirtley (1960). ""La Llorona" and Related Themes". Western Folklore 19: p.155-168. 
  2. ^ Dimuro (2019年1月22日). "The Legend Of La Llorona: The Wailing Woman Who Murdered Her Children" (英語). All That's Interesting. 2021年5月11日閲覧。
  3. ^ Alexia Tomio-Armorer (2020). "The Legend of La Llorona: Historical, Cultural, and Feminist Significance.". Footnotes 13. 
  4. ^ Carbonell, Ana María (1999). "From Llorona to Gritona: Coatlicue in Feminist Tales by Viramontes and Cisneros". MELUS 24 (2): 53–74. doi:10.2307/467699. JSTOR 467699 . http://www.whereareyouquetzalcoatl.com/mesoamerica/coatlicue/Carbonell_1999.pdf . 
  5. ^ 霜鳥 慶邦 (2007). "女神になったマリンチェ : 『羽鱗の蛇』とアステカの記憶". 英文学研究 84: p.49-62. 
  6. ^ Cypess, Sandra Messinger (1991). La Malinche in Mexican Literature: From History to Myth. Austin, TX: University of Texas Press. ISBN 9780292751347  
  7. ^ "Vuelve La Llorona en Xochimilco. Estos son los precios y horarios". 2022年9月15日閲覧。

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /