「佐野鼎」の版間の差分
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| 時代 | 江戸時代末期 - 明治時代初期 |
|---|---|
| 生誕 | 1831年〈天保2年〉 |
| 死没 | 1877年〈明治10年〉10月24日 |
| 改名 | 貞輔→鼎 |
| 墓所 | 神楽坂の清隆寺→青山霊園 |
| 藩 | 加賀藩 |
| 氏族 | 佐野氏 |
| 父母 |
父:小右衛門 母:林 |
| 妻 | 佐野春 |
| 子 |
佐野鉉之助(長男) 佐野操(長女) |
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佐野 鼎(さの かなえ、1831年〈天保2年〉- 1877年〈明治10年〉10月24日)は、共立学校(現在の開成中学校・高等学校)の創立者。元金沢藩士。別名・貞輔、貞助。
概略
下曽根金三郎の塾頭を経て、金沢藩の洋式兵学校「壮猶館」の西洋砲術師範方棟取役となり、万延元年遣米使節、文久遣欧使節に参加[1] 。身長5尺そこそこと小柄ながらその知的で博学、研究熱心さは米国滞在中に現地新聞で特筆されるほどだった[2] 。明治3年(1870)、明治新政府兵部省より出仕を命ぜられ上京、「造兵正」となり、翌年、念願だった正則英語を教授する共立学校(のちの開成中学校・高等学校)を設立した[2] 。コレラにより47歳で没[2] 。
生涯
下曽根信敦との関係
駿河国富士郡水戸島村(現・富士市)の郷士の子として生まれた[3] 。 筒井政憲の次男である下曽根信敦(下曽根金三郎)[4] の開いた塾に学んだ佐野は下曽根に認められ塾頭(当時19歳)となった。その後は長崎に移動。海軍伝習所などで学んだ。1854年(安政元年)に加賀藩に洋式兵学校である壮猶館が建立されたと同時に西洋砲術師範方棟取役となった[5] 。
遣欧・遣米使節団
1860年(万延元年)に派遣した77名の使節団である万延元年遣米使節団の一人として佐野が入団した。
開成中学校・高等学校設立
1871年(明治3年)に共立学校(現在の開成中学校・高等学校)を創立した。
また柳原三佳による「開成をつくった男、佐野鼎」が出版されている[6] 。
佐野がコレラにより死去。廃校同様のところ、高橋是清が進学予備校として再起した共立学校の学校長に就任。
共立学校は、後に改名を重ね、「開成中学校・高等学校」と称した。
家族
祖父の佐野源大夫は幕臣曽我若狭守の家老職を務めたが、父の小右衛門は二男のため分家して仕官せず郷士となった[3] 。 長男に佐野鉉之助。2代目校主の伊藤祐之(札幌製糖社長)は娘婿[7] [8] 。
人物
佐野は19歳で塾頭、遣欧・遣米使節団に加わっている事から相当頭の良い人物だったと推察でき、また、使節団の一員として派遣された時に剣や盾に興奮していた事から好奇心の強い性格だと窺える。
脚注
- ^ 佐野鼎とは - コトバンク
- ^ a b c 今井一良「佐野鼎の英学とTommy・立石斧次郎のこと」『英学史研究』第1983巻第15号、日本英学史学会、1982年、15-32頁、doi:10.5024/jeigakushi.1983.15、ISSN 03869490、NAID 130003437274。
- ^ a b 岡林伸夫「万延遣米使節におけるアメリカ体験の諸相(三)完 : 文化接触と対応の構造」『同志社法學』第41巻第4号、同志社法學會、1989年11月、75-131頁、doi:10.14988/pa.2017.0000010129、ISSN 0387-7612。
- ^ 日本大百科全書(ニッポニカ). "下曽禰金三郎とは". コトバンク. 2022年1月1日閲覧。
- ^ "板橋区と金沢2佐野鼎(さのかなえ) | 市民が見つける金沢再発見". gamp.ameblo.jp. 2022年1月1日閲覧。
- ^ "開成をつくった男、佐野鼎 - Google 検索". www.google.com. 2022年1月1日閲覧。
- ^ 横浜山手病院について 68. 閑話編:荻野吟子 (32) 内田和秀、聖マリアンナ医科大学雑誌Vol.46, pp.269-271, 2019年1月21日。
- ^ いわき講演 | 不破俊輔「ハウカセの大きな石」 2016年1月24日、天田愚庵とその時代
- ^ "「開成」創立者・佐野鼎の顕彰碑が富士市に建立 『開成を作った男、佐野鼎』を辿る旅(第55回)|ニフティニュース". ニフティニュース. 2022年1月1日閲覧。
関連人物
外部リンク
| 軍職 | ||
|---|---|---|
| 先代 原田一道 |
造兵正 1871年 - 1872年 |
次代 (欠員→廃止) |
| その他の役職 | ||
| 先代 (新設) |
共立学校社長 1871年 - 1877年 |
次代 高橋是清 校長 |
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