「国鉄211系電車」の版間の差分
2009年6月30日 (火) 13:58時点における版
211系電車(211けいでんしゃ)は、1985年(昭和60年)に登場した直流 近郊形電車。当初は日本国有鉄道(国鉄)が、国鉄分割民営化後は東日本旅客鉄道(JR東日本)、東海旅客鉄道(JR東海)、西日本旅客鉄道(JR西日本)により設計・製造された。
国鉄211系電車 | |
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東海道本線川崎付近を走る211系(2005年2月22日) | |
主要諸元 | |
軌間 | 1067mm(狭軌) |
電気方式 | 直流1,500V(架空電車線方式) |
設計最高速度 | 120km/h |
車両重量 |
23.2t(サハ211形2000番台) - 36.3t(クモハ211形1000番台) |
主電動機出力 | 120kW/基 |
駆動方式 | 中空軸平行カルダン撓み継手方式 |
歯車比 | 16:83=1:5.19 |
制御装置 | 直並列組み合わせ抵抗制御・界磁添加励磁制御 |
制動装置 |
回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ 抑速ブレーキ 直通予備ブレーキ 耐雪ブレーキ(0・2000番台を除く) |
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概要
直流近郊形電車は、1962年(昭和37年)から20年以上の長きに亘って111・113系と115系が製造されてきた。本系列は、これらに代わるフルモデルチェンジ車であり、軽量ステンレス製車体や構造の簡便なボルスタレス台車、回生ブレーキの使用可能な界磁添加励磁制御、電気指令式空気ブレーキや簡易的なモニタ装置など、省エネルギーや保守費低減に配意した新機軸が各所に採用されている[1] 。ユニットあたりの力行性能の向上により、電動車比率を下げ、2M3T編成で25‰区間までの通常の使用ができる設計とし、新製コストと運営コストの減少をねらった設計とした。これにより2M3T編成においても113系・115系の2M2T編成と同等以上の走行性能をもつ。
車体は、片側3ヶ所に両開きの扉を設けた国鉄近郊形電車の基本的構成であるが、両端の側出入口の位置を端寄りにそれぞれ寄せた配置としている。また暖地・平坦線用の113系と寒地・勾配線用の115系を統合し、細部の仕様変更を行うことで両系列の取替に対応している。また座席は従来と同様のセミクロスシートの他、長距離通勤の増加に伴う混雑に対応するためにオールロングシートの車両も製造した。クロスシート・ロングシートともバケットタイプとし、ロングシートの1人分の幅を広げた。クロスシートはシートピッチ1,490mmのままでスペースと通路幅を広げた。また、セミクロスシート車も混雑緩和のため、415系700番台同様車端部はロングシートとした。
国鉄時代は付属編成のみがオールロングシートとされたが、国鉄分割民営化後の増備車はすべてオールロングシートが基本となっている。さらに、車体の構造と台車は同時期に製造された415系1500番台にも採用され、民営化後も基本構造を流用した車両が登場している[2] 。
機構
本系列のMM'ユニット車の主電動機は、MT61形という713系向けに開発されたものを使用している。定格出力こそ従来多用されてきたMT54形と同じだが、低回転域のトルクを強化したうえ従来の近郊形電車よりも大きめの歯車比を採用し、定格速度を113・115系より6km/h低い46.0km/hとしたため、逆にユニット当たりの引張力は6,690kgから7,580kgへと一割強大きくなった。一方で、許容回転数を上げて最弱め界磁率を35%まで取り高速性能を確保した。2M3T編成においても113系・115系の2M2T編成と同等以上の走行性能をもつのはこのためである。
1M方式車の主電動機はMT64形で、定格端子電圧がMT61形の2倍の750V、定格電流が半分の180Aとされているが、速度特性は極力MT61形に揃えられている。
主制御器は205系のCS57形に抑速ブレーキの機能を追加したCS57A形である。抑速ブレーキは40km/h以上で作動する[3] 。
電気ブレーキは添加励磁装置を用いて回生ブレーキを行う。高速では界磁電流は弱く、主回路電流は強くし、速度の低下とともに界磁電流を強めながら主回路電流を減じるよう制御することで、一定の回生ブレーキ力が確保される。78km/h以上からブレーキをかける時は電動機は並列つなぎで、それ以下からの場合は直列つなぎで回生ブレーキを開始する。並列つなぎで開始した場合は60km/h前後で直列つなぎに切替えるが、切替の際に端子電圧を急に半減することはできないため、抵抗を挿入しながら回路を切替え、その後抵抗が抜かれる。
低速では界磁電流を強めても回生電圧が架線電圧を下回るため、個体差はあるが25 - 30km/hで回生ブレーキが失効してしまう。また、ブレーキ初速が30 - 35km/h以下の場合には、回生ブレーキを立上げる間に失効速度を迎えてしまうため、回生ブレーキは使用されない。
形式
順番は過去からの慣例に準じる。本形式は国鉄時代と国鉄分割民営化後に跨って製造されたので、国鉄時代と民営化(JR化)後と分けて記述する。なお、国鉄時代に製造された形式の中には民営化後に製造された形式もある。また、車両の向きは、東海道本線基準で東京駅方を奇数(北、東)向き、神戸駅方を偶数(南、西)向きである。
国鉄時代に製造された形式
- クモハ211形 (Mc)
- 奇数(北、東)向きの最前部に連結される制御電動車でモハ210形とユニットを組み、パンタグラフと主電動機や主制御器を搭載する。内装や搭載設備などの違いによって番台区分がある。民営化後には5000番台系列が製造され、そのうち5600番台は低断面トンネルの入線を可能にするため、パンタグラフ取付部のみ低屋根構造、パンタグラフはC-PS24A形を装備、6000番台は1M仕様車として登場している。
- モハ211形 (M)
- モハ210形とユニットを組む中間電動車で、パンタグラフと主電動機や主制御器を搭載する。この形式は0・2000番台のみの存在である。
- モハ210形 (M')
- クモハ211形またはモハ211形とユニットを組む中間電動車で、電動発電機 (MG) と空気圧縮機 (CP) を搭載する。これも内装や搭載設備などの違いによって番台区分がある。民営化後に製造された5000番台は、電動発電機に代わってDC-DCコンバータを搭載する。
- クハ211形 (Tc)
- 奇数(北、東)向きの最前部に連結される制御車で、連結面寄り3位側にトイレが設置され、トイレの向い側の席はクロスシートである。この形式もモハ211形同様0・2000番台のみの存在である。
- クハ210形 (Tc')
- 偶数(南、西)向きの最前部に連結される制御車で、連結面寄り3位側にトイレが設置され、トイレの向い側の席はクロスシートである。これも内装や搭載設備などの違いによって番台区分がある。民営化後に5000番台と5300番台が製造され、前者はトイレが設置されていないが、後者は連結面寄り3位側にトイレが設置されている。
- サハ211形 (T)
- 中間付随車の普通車。これも内装や搭載設備などの違いによって番台区分がある。本形式の中では1番両数が多い。
- サロ211形 (Ts)
- 中間付随車のグリーン車。偶数(南、西)寄りにトイレ、洗面所が設置され、床下に水タンクが搭載されている。当初はサロ210形とペアを組んだ。民営化後は、サロ212形とペアを組み、現在は1000番台に改番されている。
- サロ210形 (Ts')
- 中間付随車のグリーン車。奇数(北、東)寄りに車掌室と乗務員室が設置されている。当初はサロ211形とペアを組んだ。民営化後は、サロ213形とペアを組んだ為、方向転換している。現在は1000番台に改番されている。
民営化(JR化)後に製造された形式
- クモロ211形 (Msc)
- スーパーサルーン「ゆめじ」用に製造されたモロ210形とユニットを組む制御電動グリーン車で、パンタグラフと主電動機や主制御器を搭載する。車体はステンレス車体ではなく普通鋼製車体である。
- モロ210形 (Ms')
- スーパーサルーン「ゆめじ」用に製造されたクモロ211形とユニットを組む中間電動グリーン車で、静止型インバータ (SIV) と空気圧縮機を搭載する。クモロ211形同様車体は普通鋼製車体である。
- サロ213形 (Tsd)
- 中間付随車のグリーン車。狭軌路線初の2階建車両として登場。神戸(南)寄りにトイレ、洗面所が設置されている。大半がサロ210形とペアを組んでいる為、逆向きに連結されている。その為車体構造は両方の向きに対応している(7・8を除く)。現在、サロ124形・サロ125形からの改造編入車もある。
- サロ212形 (Tsd')
- 中間付随車のグリーン車。サロ213形と同時に登場。東京(北)寄りに車掌室と乗務員室が設置されている。大半がサロ211形とペアを組んでいる。現在、サロ124形からの改造編入車もある。
JR東日本所属車
0・1000・2000・3000番台 | |
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東海道本線の211系0番台(平塚駅) | |
主要諸元 | |
編成 | 10両 (4M6T) - 5両 (2M3T) - 4両 (2M2T) |
最高運転速度 |
110km/h 120km/h(JR東海車) |
設計最高速度 | 120km/h |
起動加速度 |
1.7km/h/s (4M6T / 2M3T) |
車両定員 |
座席62・立席56(クモハ211形クロスシート車) 座席58・立席84(クモハ211形ロングシート車) 座席59・立席49(クロスシート制御車) 座席55・立席77(ロングシート制御車) 座席68・立席64(クロスシート中間車) 座席64・立席92(ロングシート中間車) 座席64(サロ210・211形) 座席90(サロ212・213形) |
車両重量 |
23.2t(サハ211形2000番台) - 36.3t(クモハ211形1000番台) |
最大寸法 (長・幅・高) | ×ばつ4,086 |
主電動機出力 | 120kW/基 (MT61) |
編成出力 | 3,840kW(10両)/1,920kW(5・4両) |
保安装置 | ATS-SN、P(JR東日本)、ST(JR東海) |
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0・2000番台(基本番台)
211系の基本形式。平坦線及び暖地向け仕様車で、0番台はセミクロスシート、2000番台は制御車のトイレ対向部を除きロングシートとなっている。東京地区には0・2000番台が投入された。
国鉄時代は、東海道本線東京口用のグリーン車2両組込の0番台10両編成 (TcTMM'TTsTs'MM'Tc') 6本60両と2000番台5両編成 (TcTMM'Tc') 5本25両の計85両が製造され、田町電車区(現・田町車両センター)に配置された。
グリーン車は、従来1両にトイレ・洗面所と専務車掌室を装備することが通例であったが(一例 : サロ110形1200番台)、本系列ではトイレと洗面所のみ装備のサロ211形と専務車掌室のみ装備のサロ210形とに分けて製造し、これを組合せて運用されている。これにより、サロ110形(1200番台)に対し定員が一列4名増の64名に増加している。シートピッチはこれまで通り970mmとしたが、車体が従来より広くなったことを生かして、通路幅600mmを確保したまま座席幅を475mmに広げ(従来車は450mm)、背もたれはフリーストップ式とし、傾斜角度も従来よりやや大きくした。2階建グリーン車登場後、アコモデーション格差解消のため、背面テーブル、中肘掛と立客用の手摺が追加設置されている。
導入当初は、特定区間(東海道本線東京口は東京駅 - 平塚駅)以外では喫煙が可能であったため、ロングシート車を含む各車両(除く禁煙車)に灰皿を設けている。ロングシート車は出入台の袖仕切横と妻部に設置した。しかし、禁煙区間の拡大にともない、グリーン車を含む全車禁煙となった現在では灰皿は撤去されている。後述する2階建グリーン車は当初より禁煙車として登場したため灰皿は最初から設置していない。
JR東日本では、1989年(平成元年)から1991年(平成3年)までに基本編成8本80両と付属編成9本45両の計125両を増備した。従来、ロングシート車は付属編成のみであったが、基本編成もロングシートの2000番台車とされ、グリーン車も定員増加を図るため、2階建のサロ213・212形とされた。従来の編成は平屋構造のサロ211・210形の組合せで連結していたが、新造の2階建グリーン車と編成を組替、14編成中12編成が2階建車と平屋車をそれぞれ1両ずつ組込んだ。0番台編成はサロ211形+サロ212形、2000番台編成は後述の2編成を除いてサロ210形+サロ213形の組成で、編成中の2階建て車両の連結位置を4号車に揃えるために、サロ210形は引通しを引替え、サロ213形 (1 - 6) は引通しを両わたりで製造の上、両車共方向転換して組成している。1990年と1991年に増備された2編成は平屋グリーン車を新製すると輸送力の増強にならないことから、グリーン車をサロ213形+サロ212形で新製し、初めて2階建グリーン車2両連結となって登場した。編成中のサロ213形は、当初から正規の位置に連結されているため、引通しは片わたりとなっている。
サロ213形のトイレはサロ211形の和式から同時期登場の651系に準じた洋式とされた。トイレ入り口のドアは、当初は折戸式であったがのちに外吊式引戸に改造された。
2008年秋頃より、経年劣化したシートのモケット地を製造時のすおう(蘇芳)色から青緑色に交換している。
1000・3000番台(寒冷地仕様車)
0・2000番台を基本に宇都宮線(東北本線 上野口)と高崎線の使用に配慮した寒地仕様車で、115系非冷房車の置換え用として登場したものである。1000番台はセミクロスシート車、3000番台はロングシート車で、ともにスノープラウ(排雪器)、耐雪ブレーキ、半自動ドア、レールヒーターなどの耐寒耐雪装備がなされている。
編成は、東海道本線用0・2000番台と異なり普通車のみの5両編成 (McM'TTTc') で、1000・3000番台共同一である。セミクロスシート車1000番台11本55両とロングシート車3000番台22本110両の計165両が製造され、民営化後は東海道本線用と同様にロングシートの3000番台のみが1991年 ×ばつ2本で15両編成を組むように計画されたため、1000番台と3000番台の運用も分けられていたが、3000番台のみの増備となった民営化後は共通運用となった。なお、2000番台と同様運転席背後の仕切窓、荷物棚、吊手などに製造年次による変化がある。
新製配置は1000番台が全車両新前橋電車区(現・高崎車両センター)で、3000番台は当初クモハ211形・モハ210形・クハ210形の車番3001 - 3046までが新前橋電車区、3047 - 3062が小山電車区(現・小山車両センター)配置であったが、2000年(平成12年)からE231系が小山電車区に新製配置になったことにより、2007年(平成19年)現在、高崎車両センターに配置となっている。そのため、上野発着の運用では宇都宮線よりも高崎線の方が多い。
なお、優先席の吊革は高崎車・幕張車共に全ての編成でE233系タイプのものに交換済みである。
0・2000番同様、2008年秋頃より、経年劣化したシートのモケット地を製造時のすおう色から青緑色に交換している。
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3000番台車内(シートモケット地製造時のすおう色)
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3000番台車内(シートモケット地青緑色へ交換後)
グリーン車の改造編入および改造転用
0番台グリーン車の改造
後述の転用改造により0番台グリーン車4形式が改造された。なお、これらの車両には全てグリーン車Suicaシステム導入に伴うR/W(リーダ/ライタ)が座席の上に取付けられている。
- サロ211形1000番台・サロ212形1000番台
東海道本線用211系0番台グリーン車から改造された車両。転用されたグリーン車は当時のペアのまま寒冷地仕様への改造が施工され、原番号+1000番台に改番された。外観上は扉脇の半自動扱スイッチの設置が目立つ。
番号の新旧対照は次の通り(2007年4月1日現在)。
- サロ211・212-1 - 6→サロ211・212-1001 - 1006
- サロ210形1000番台・サロ213形1000番台
サロ211形1000番台・サロ212形1000番台と同様に東海道本線用211系0番台グリーン車から改造された車両。改造内容もそれらと同様である。また、この形式は、転用先でも4号車に2階建グリーン車を揃えるため、2階建グリーン車を組込まれた際の両車共方向転換したままの姿で転用されている。
番号の新旧対照は次の通り(2007年4月1日現在)。
- サロ210・213-1 - 6→サロ210・213-1001 - 1006
113系2階建グリーン車の改造編入
後述の置換え及び転用により113系2階建グリーン車の2形式が211系へ改造編入された。全車ブレーキ構造を113系から211系のものに変更する改造を施工されている。これらの車両にも全てグリーン車Suicaシステム導入にともなうリーダ/ライタが座席の上に取付けられている。
- サロ213形100番台・サロ212形100番台
トイレ・洗面所付きのサロ125形4両と車掌室付きのサロ124形20両からの改造。また、置換え対象編成が12本あることから、サロ125形4両は正向きに方向転換しサロ213形へ、サロ124形のうち8両は方向転換のうえ車掌室にトイレ・洗面所を設置する改造を行いサロ213形へ、他12両はサロ212形へ改造され、各車原番号+100番台と改番されている。また、同時に側面行先表示器がLED化されている。
新旧番号対照は次の通り(2007年4月1日現在)。
- サロ125-1・2・3・5→サロ213-101・102・103・105
- サロ124-6・7・8・※(注記)9・※(注記)14・16・17・18→サロ213-106・107・108・※(注記)109・※(注記)114・116・117・118
- サロ124-1・3・5・※(注記)10・15・23・24・※(注記)25・※(注記)26・※(注記)27・※(注記)28・※(注記)29→サロ212-101・103・105・※(注記)110・115・123・124・※(注記)125・※(注記)126・※(注記)127・※(注記)128・※(注記)129
※(注記)は元・大船電車区(現・鎌倉車両センター)所属の総武快速・横須賀線用サロ124形で、1996年(平成8年)1月 - 3月に国府津電車区(現・国府津車両センター)に転属し、新湘南帯(太帯)となった車両。
短期間で対象車全ての改造を施工させるため、車号を斜体文字で表したサロ124-1・3・5・6・7・8からの改造車は、台車は引き続きTR69形を装着し、211系で唯一ボルスタ付台車を装着する車両となっている。
- サロ213形1100番台・サロ212形1100番台
前述の100番台と同様にサロ125形1両とサロ124形9両のからの改造で、これらの改造車は10両中9両がトイレ・洗面所を装備しないサロ124形であることから、サロ125形1両は正向きに方向転換しサロ213形へ、サロ124形4両は方向転換の上車掌室部分にトイレ・洗面所を設置する改造を併せて施工しサロ213形へ、他の5両は車掌室を残したままサロ212形へ改造され、さらに全車寒冷地仕様への改造(扉脇の半自動扱スイッチの設置等)も施工されたことから、各車原番号+1100番台と改番されている。また、これらも側面行先表示器がLED化されている。
番号の新旧対照は次の通り(2007年4月1日現在)。
- サロ125-4→サロ213-1104
- サロ124-2・※(注記)12・20・22→サロ213-1102・※(注記)1112・1120・1122
- サロ124-4・※(注記)11・※(注記)13・19・21→サロ212-1104・※(注記)1111・※(注記)1113・1119・1121
※(注記)は前述の100番台を参照。
前述の100番台と同様車号を斜体文字で表したサロ124-2・4からの改造車の台車については、引続きボルスタ付のTR69形を装着している。また、カラーシートの貼り方が異なる横須賀線系統からの転入車を改造した車両(※(注記)の付いた車両)については、カラーシートの貼替は実施されなかった。
東海道本線用グリーン車の置換え
2004年(平成16年)10月から2006年(平成18年)3月にかけて東海道本線東京口で運用されていた国府津車両センター所属の113系がE231系に置換えられるのにともない、211系仕様で製造され113系に組込まれていた2階建グリーン車34両(サロ125形5両・サロ124形29両)を211系に改造編入することとなった。当初の計画では、2階建グリーン車はすべて宇都宮線・高崎線として転用する予定であったが、グリーン車の利用率が高く混雑が予想される為、平屋車を併用していた東海道本線用グリーン車については、すべて2階建車に置換えることとして2階建グリーン車34両のうち24両(サロ125形4両・サロ124形20両)を東海道本線用に改造編入した。また、平屋車とそれとペアを組む2階建車12組24両を捻出し、残りの10両と共に宇都宮線・高崎線として転用することとした。また、113系がすべてE231系に置換えられた2006年(平成18年)3月18日のダイヤ改正から東海道本線・伊東線でもグリーン車Suicaシステムが運用開始となることから、それに対応するための改造も併せて実施されている。なお、後に新製されたサロ213形+サロ212形の2組4両に動きはなく、グリーン車Suicaシステム対応改造を施して東海道本線東京口で引続き運用されている。
グリーン車の宇都宮線・高崎線への転用
前述の東海道本線用211系グリーン車の全面2階建化によって捻出される平屋+2階建(×ばつ6組)の12組24両と、東海道本線で運用していた113系のE231系への置換えに伴って余剰となるサロ125形1両・サロ124形9両(計34両)を活用し、宇都宮線・高崎線用211系にもグリーン車を連結することとなった。これにより、従来の5両編成を2本合せてサハ2両を抜き、グリーン車2両を両編成の向い合う先頭車間に連結するという組成変更を行った。これは貫通編成にするには編成を丸ごと方向転換する必要があること、211系の場合普通車の付随車であるサハにはトイレ未設置であり、貫通編成にした場合にサハへのトイレ設置工事が必要なことなどによる。グリーン車の組込は3000番台の編成34本を使用して行われ、2006年9月までに10両基本編成17本が組成された。登場当初は、乗務員室に従来からの編成番号札も存置したまま、新たな編成番号札を追加したが、全17編成が出揃ったことから、従来からの編成番号札は取外された。
当初は、1000番台編成も使用して組成変更が行われる予定であったが、1編成あたりの定員に差が出てしまうことや、後述のE231系投入計画の変更に伴い、他地区(房総地区・新潟地区)への転出が予定されることから対象から外された。1000番台編成は2008年現在は主に付属編成として使用されている。
<<黒磯・宇都宮/前橋・高崎 上野>>
- +クモハ-モハ-サハ-サハ-クハ+クモハ-モハ-サハ-サハ-クハ+クモハ-モハ-サハ-サハ-クハ+(旧編成)
- +クモハ-モハ-サハ-サハ-クハ+クモハ-モハ-サハ-サハ-クハ+サロ-サロ+クモハ-モハ-クハ+(新編成)
- +は運転台位置(サロを除く)、-は固定編成を表現。
E231系のグリーン車に導入しているものと同じグリーン車Suicaシステムを導入するため、全座席の上部にSuicaをタッチするためのリーダ/ライタも設置された。
グリーン車組み込みにより編成から外され余剰となったサハ211形3000番台34両は全車廃車となり、2006年5月30日に4両、6月14日に6両、7月9日・23日と8月8日にそれぞれ8両ずつが長野総合車両センターへ回送され、その後解体がおこなわれた。
廃車・解体されたサハ211形3000番台は次の通り(1986年製が24両、1990年製が4両、1991年製が6両)。
- サハ211-3003・3004・3007・3008・3011・3012・3015 - 3018・3021・3022・3025・3026・3029・3030・3033 - 3038・3043・3044・3097・3098・3101・3102・3111・3112・3115・3116・3119・3120
また廃車となったサハ211形の車体の一部部分を切り取り同じ頃に両毛線前橋駅 - 前橋大島駅間で踏切事故に遭ったクハ210-3013の事故復旧用に回された。
なお、211系の総両数は、113系2階建グリーン車34両(サロ125形5両・サロ124形29両)を改造編入したため、上記のサハ34両が廃車された後も変わらない。
E231系投入計画変更と211系の房総地区への転用
2006年3月、JR東日本は宇都宮線・高崎線の上野駅発着列車においてグリーン車連結率を100%にすることを決定した。上記の組込を完了しただけでは80%程度であったため、7月までにE231系を110両追加投入し、211系のグリーン車非組込み編成を置換えた。そのため、211系の中でグリーン車を組込んでいない編成が、付属編成として運用されるものを除き、113系の置換えに伴う転用なども含めて大幅に変更されている。
×ばつ17本(170両)であり、3000番台34本がグリーン車組込編成に使用され、さらに付属編成分の17本を差引くと211系の余剰分がちょうど今回増備される分のE231系と同数である110両(×ばつ22本)になる。これらの編成のうち、70両(×ばつ14本)は海岸線沿いを走行し、塩害による腐食などが進んでいる房総地区各線の113系の置換え用として、幕張車両センターに転用することになった。残りの40両は、宇都宮線・高崎線の輸送力増強分に振向けられている。2006年7月ダイヤ改正では上野口の15両運用が増加したため、宇都宮駅 - 黒磯駅間(一部小金井駅 - 黒磯駅間)で運用されていたE231系5両運用が211系5両運用(一部5両+5両運用もあり)に変更された。
転用編成は、前面種別表示器をLEDから幕式への復元(一部)[4] と、車体帯色を変更した上で大宮総合車両センターなどから2006年8月以降順次出場した。幕張車両センター所属の113系の車体色や、鎌倉車両センター所属のE217系の帯色であるクリーム1号と青15号のツートンカラー(スカ色)とは違い、255系・E257系500番台と同色の黄色に薄い青の「千葉色」とされた。編成番号はマリ401 - 414と付番され、2006年10月21日から運用を開始した。
路線カラーによる行先表示は、113系が行先なのに対し、211系は先頭車前面上部が路線を、側面上部には路線を上に、行先を下に表示している。転用後も半自動ドアスイッチは残されたままであり、2006年12月2日からは、千葉駅や蘇我駅を除き、駅での停車時間が5分以上ある場合に限り、扉横の半自動ドアスイッチの通年使用が行われている。
2007年11月からは一部編成で集電効率を上げる目的でパンタグラフを2基に増設する改造が行われた[5] 。増設されたパンタグラフはシングルアーム式となっており、前後で異なる形態となった。この2基パンタグラフ化に使用されたパンタグラフは中央線の201系の廃車発生品である。この改造はマリ408編成を皮切りにマリ402 - マリ408・マリ410の8編成に行われ、改造後はマリ501 - マリ508に編成番号が変更された。また、マリ409・マリ411 - マリ414に関しては編成番号を詰める動きが生じ、マリ404 - マリ408に変更された。
2008年2月からはマリ403編成を皮切りに一部編成で半自動扉スイッチがE233系タイプに交換された。[6]
デジタル無線対応工事
JR東日本所属車は、前述のグリーン車置換(東海道本線用)および組込(宇都宮線・高崎線用)が終了してからは、乗務員室(クモハ・クハ)にデジタル無線対応工事を順次施工している。これは1986年から各車両に搭載している列車無線装置(主に新Aタイプ無線)が老朽取替の時期を迎え、特に首都圏では大雪や雷雨等の際に、全線区一斉の情報連絡や指令伝達を実施するなど高い利用率となっており指令通話回線の増強が必要で、また、列車支援運行業務の充実を図るため、指令通告、徐行区間情報、車両機器状態監視等の列車・地上間のデータ通信需要も拡大していることから、それらを可能にする無線システムの変更を目的として設置している。
これに際し車両側にも搭載工事を施行中であり施工された車両は、乗務員室の天井付近2か所から装置が入ったボックスが客室へ突出されているのが特徴である。また、運転台には「デジタル無線対応済み」と表記されたシールが貼付されており、小型の簡易モニタ装置(E231系など搭載されているTIMSモニタに表示が酷似しているが、ICカードに記憶された時刻表やデジタル列車無線運用時に必要な情報を表示する程度の機能しかない)を設置している。2007年10月現在、搭載している各車両センター所属毎の編成は以下の通りである。
- 田町車両センター(東チタ)所属車 : N1・N3・N4・N24・N25・N53・N54・N59
- 高崎車両センター(高タカ)所属車 : C4・C6・C7・C10 - 17・B8 - B11・A30・A31・A33・A34・A37
- 幕張車両センター(千マリ)所属車 : マリ401・マリ405 - マリ408・マリ501 - マリ508
高崎車両センター配置車のグリーン車と連結している先頭車のうち、3号車のクモハ211形にはモニタは設置されていないが、6号車のクハ210形には設置されている。
現在の所属基地及び使用線区とその運用
- 下記は2009年3月14日現在のデータ。
- 使用線区の※(注記)は、過去に使用された線区や試運転等で入線した線区を示す。
- 下記中の■しかく■しかくは帯色を示す。
田町車両センター
車体帯:■しかく■しかく
- 所属車両:210両が在籍。
- 0番台10両編成6本(N1 - N6編成、全編成2階建グリーン車2両連結)
- 2000番台10両編成8本(N21 - N26, N31・N32編成、全編成2階建グリーン車2両連結、N31・N32編成は0番台の2階建グリーン車)と5両編成14本(N51 - N64編成)
- 使用線区
- 運用
- 0・2000番台の10両編成は共通運用で、5両編成を併結して最大15両編成で普通及び快速「アクティー」と通勤快速に運用される。下りの平塚5:55発熱海行きの普通723Mのみ5両編成の単独運用がある。なお、5両編成は熱海以西には入線しない。
高崎車両センター
車体帯 : ■しかく■しかく
- 所属車両 : 295両が在籍。
- 1000番台5両編成11本(B1 - B11編成)
- 3000番台10両編成17本(C1 - C17編成、全編成2階建グリーン車連結、C1 - C12編成は平屋グリーン車1両+2階建グリーン車1両連結、C13 - C17編成2階建グリーン車2両連結)と5両編成14本(A1・A23 - A28・A30 - A34・A36・A37編成)
- 使用線区
- 運用
- C編成(10両編成)およびC編成+A編成またはB編成(15両編成)
- A編成およびB編成の単独運用
- 宇都宮線の小金井駅 - 黒磯駅間(主に宇都宮駅 - 黒磯駅間、一部5両+5両編成)、上越線高崎駅 - 新前橋駅間・両毛線全線で運用される。
幕張車両センター
車体帯:■しかく■しかく
- 所属車両:70両が在籍。
- 3000番台5両編成14本(マリ401・405 - 408・501 - 509編成)
- 使用線区
- 運用
- 113系の6両編成の運用を2グループに分離、その1グループを211系に置換えて運用している。2007年3月18日のダイヤ改正で10両編成(5両+5両)での運用も開始された。
- 総武本線・成田線では113系6両編成の運用を全て211系へ置き換えたため運用が多い。一方で、内房線・外房線・東金線での運用は少ない。
- 鹿島線については佐原駅0番線(鹿島線折り返し列車が使用)のホームの長さが4両分しかないため使用されない。
JR東海所属車
国鉄時代に投入された0番台
国鉄時代の1986年(昭和61年)に、東海道本線 快速増発用として0番台4両編成 (McM'TTc') 2本8両が製造された。その後の増備が後述のロングシート車である5000番台車に移行したことから、8両のみのセミクロスシート車として異端的な存在となっている。また、クモハ211形の0番台はこの2両のみとなっている。 サービス改善の見地から、車掌スイッチの取り付け位置の変更を行い、運転室背面窓の拡大を行った。JR東日本で追加投入された211系(2000番台、3000番台)でも同様の変更が行われている。
登場当初は東京地区用と異なり、先頭車の電気連結器と自動連解装置が非設置(代わりにジャンパ栓を装備。このため東京地区用とはスカート周りの造作に違いがある)で、外装も青色の帯に白のピンストライプを入れた独自カラーであった。その後、同車を引継いだJR東海のコーポレートカラーがオレンジ色となったことから、1988年(昭和63年)に他車と同じオレンジ色と緑色の湘南色帯に改められた。これと同時期に電気連結器と自動解結装置も設置されている。
新製時から神領電車区(現・神領車両区)に配置されていたが、営業に供されるのは東海道本線のみで、中央本線は出入区回送のみにとどまったことから、1989年(平成元年)に大垣電車区(現・大垣車両区)に転属している。
1989年(平成元年)7月の金山駅開業に伴うダイヤ改正では、同時に新設された新快速に311系や117系とともに充当された。翌年のダイヤ改正で311系が増投入されたため新快速運用は1年弱で撤退した。
前面方向幕は当初は「普通」「快速」などの種別表示のみだったが、1990年(平成2年)から普通列車充当時には方行先(ローマ字併記)を表示するように変更された。1991年(平成3年)から大垣、神領の5000番台車は前面方向幕は書体がJR東海タイプの書体のものに変更されたが、0番台は側面方向幕のみ変更されたが前面は変更されなかったが、 1997年(平成9年)に前面もJR東海タイプの書体に変更された。1999年(平成11年)には下記の側面方向幕の変更に伴い種別表示のみに変更された。
1999年(平成11年)には、東海道本線に313系が大量増備され、高速ダイヤに移行したことから、最高速度を120km/h対応とする改造工事が施された。台車へのヨーダンパ設置やブレーキの増圧対応工事の他、側面行先表示器も311系と同様の列車種別幕と行先幕を別個にした方式のものに変更された。また、311・313系のLED表示器を操作できるよう操作盤とそれを車掌が動作確認できるようにLED装置を設置している(客室内ではなく乗務員室内に)。2000年には車内外の号車表示が取り外された。2005年には、バリアフリー化対応としてドアチャイムの取付とクハ210形への車椅子スペースの新設が行われた。米原方ボックス席を1組撤去の上、2人掛ロングシートを移設してその跡への設置となっている。更にパンタグラフがシングルアーム式のものに交換された他、転落防止用ホロの取り付け、吊り手の増設も行われている。
現在では豊橋駅 - 浜松駅、掛川駅間の普通列車を中心に運用されており、岐阜駅までの運用や、311系との併結運用も存在する。検査入場時は311系が代走する。2010年(平成22年)に313系が増投入され、国鉄時代製造車が一掃される予定。本系は国鉄時代の投入ではあるが淘汰の対象にはならず引き続き使用される予定。
5000/6000番台 | |
---|---|
5000番台先頭車(岡崎駅) | |
主要諸元 | |
編成 | 3両 (2M1T) - 4両 (2M2T) - 2両 (1M1T) |
最高運転速度 | 110km/h |
設計最高速度 | 120km/h |
起動加速度 |
2.5km/h/s (2M1T) 2.1km/h/s (2M2T / 1M1T) |
減速度(常用) |
3.5km/h/s(5000番台) 3.3km/h/s(6000番台) |
減速度(非常) |
3.5km/h/s(5000番台) 3.3km/h/s(6000番台) |
編成定員 |
449名(3両) 603名(4両) 292名(2両) |
最大寸法 (長・幅・高) | ×ばつ3,970 (4,094) () 内はクモハ211形 |
主電動機出力 | 120kW/基 (C-MT61A / C-MT64A) |
編成出力 |
1,920kW(3両・4両) 960kW(2両) |
保安装置 | ATS-ST、EB装置、TE装置 |
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JR東海により投入された5000・6000番台
1988年(昭和63年)に登場したJR東海仕様車である。2M3Tを基本とする0・2000番台などとは異なり、4両編成 (McM'TTc') あるいは3両編成 (McM'Tc') を基本とする電動車比率(MT比)の高い編成となっている。そのため起動加速度が高く、全車ロングシート仕様であることと相まって、103系に代わる同社の新たな通勤形電車という位置付けにもなった。
- 特徴
名古屋・静岡都市圏で使用されることから、ラッシュ対策のため室内はオールロングシートとし、当初はトイレをすべて省略した。また室内からの展望に配慮して、前面貫通扉と運転室助士席側の窓を下方に拡大した(213系と同様のデザイン)。室内は、乗降扉の客室側を化粧板仕上げとし、床敷物も暖色系の2色とした。車内の静粛性を高めたほか、シートはJR東日本の211系に比べて座布団を厚くし、奥行きを深くした事で乗り心地の向上を図っている。なお、ジャンパ連結器が省略されるとともに、電気連結器・自動解結装置が装備されたことから、前頭部のスカート形状は0番台と異なる。
補助電源は、従来車の三相交流440Vから直流600Vとしたことから従来車のブラシレス電動発電機に代わってDC-DCコンバータを採用し、冷房装置もインバータ制御方式の集約分散式C-AU711D形2基に変更された。後期車の一部はC-AU712形2基を搭載。全車除湿機能も追加している。
編成は、MT比を1:1、または2:1としており、東京地区用編成より電動車の比率を高めている。
1988年(昭和63年)から1991年(平成3年)までにクモハ211形77両(5000番台48両・5600番台20両・6000番台9両)、モハ210形68両、クハ210形77両(5000番台57両・5300番台20両)、サハ211形20両の計242両が製造された。長きにわたって製造されたため、仕様変更も多く、形態としては1次車から4次車までに分類される。
- 1次車
1988年(昭和63年)×ばつ6本の計34両が神領電車区に投入され、中央本線で活躍を開始した。側面方向幕は幕式でなく省メンテナンスを考慮してLED式になった。1段表示のため表示窓の天地が低くなり飾り帯と同じ高さとなったのが特徴である。4連は快速運用にも充当された。
- 2次車
老朽化した103系や113系の取替え及び列車増発、編成増強のため1988年(昭和63年)11月 - 1989年(平成元年)×ばつ11本の計33両大垣電車区に投入された。これにより東海道本線での運用も開始した。 1次車からの変更点は、側面方向幕が視確性に問題があったため、2次車からは天地寸法はそのままで幕式に変更された。またコンプレッサは容量の大きいものに変更された。なお、サハ211の増備とクモハ211-5000番台の増備はこの2次車で終了となる。
- 3次車
静岡地区への投入も始まり、1989年(平成元年)×ばつ17本が製造されたが、この増備車では新区分番台が起こされた。 当初は短距離での運用を考慮してトイレを省略していたが、車両の増備に伴い中央本線での快速運用が増加した。このため長距離利用客からトイレが無い事への不満が続出、クハ210形にトイレを設置した5300番台車が登場した。同時にクモハ211形にも狭小建築限界 トンネルの存在する中央西線中津川以北や身延線 ×ばつ6本(クハは-5306まで、クモハは-5606まで)×ばつ11本のクハ210-5000番台車と新製車のクハ210-5300番台車と差し替えた。差し替えられたクハ210-5000番台車はクモハ211-5600番台車のユニットと3連を構成し静岡運転所に投入した。この編成変更で5000番台系列初の転属車が発生した。 2次車からの変更点は、側面方向幕が幕式のまま天地寸法が拡大(0番台と同様のサイズとなる)された他、将来の最高速度を120km/h対応を考慮して増圧ブレーキを準備工事とした。 クハ210-5300番台車はトイレ部分の明かり窓は廃止し、便所対面側のシートは211系2000番台同様に背もたれはロングシートと同じ高さのクロスシートとした。
- 4次車
1990年(平成2年)×ばつ3本からサハを抜き取り4連化した。この増備で神領区の4連は全てクハ210-5300番台車組み込みのトイレつきとなった。 さらに静岡地区増備車として新区分番台、1M仕様車であるクモハ211形6000番台が登場している。C-CS59A形主制御器やC-MT64形主電動機を搭載するなど走行装置は213系5000番台と同仕様であり2両編成での運転が可能となった[7] ×ばつ3本が静岡運転所配置され、非冷房の115系置き換えのため御殿場線に投入された。 3次車からの変更点は、先頭車助士席側上部の列車番号表示器を当初から省略して、車外スピーカーの取り付け位置が、窓間の吹き寄せから冷房装置キセ内に変更された。そのため、冷房装置は側面のスリット形状が変更されたC-AU712に変更になった。側面方向幕はサイズは3次車と同様だったが、幕の書体がJR東海タイプの書体に変更された(ローマ字表記も頭文字のみ大文字のタイプに変更)。また211系6000番台については客室内貫通扉が311系と同様の窓面積が大きいタイプに変更された。 1991年(平成3年)×ばつ6本が静岡運転所に投入。この増備車では側窓が一部を除いて固定式に変更されている。なお、6000番台はこの増備車とともに全車が東海道線での運用が中心に変更された。
- 使用編成
- 4両編成
- クモハ211-5000 (Mc) - モハ210-5000 (M') - サハ211-5000 (T) - クハ210-5300 (Tc')
- クモハ211-5600 (Mc) - モハ210-5000 (M') - サハ211-5000 (T) - クハ210-5300 (Tc')
- 3両編成
- クモハ211-5000 (Mc) - モハ210-5000 (M') - クハ210-5000 (Tc')
- クモハ211-5600 (Mc) - モハ210-5000 (M') - クハ210-5000 (Tc')
- 2両編成
- クモハ211-6000 (Mc) - クハ210-5000 (Tc')
-
クモハ211-5000車内
-
クハ210-5000車内車椅子スペース付近。乗降扉は化粧板仕上げとなっている
-
車体側面にスピーカーが付く5000番台初期車
-
冷房装置キセにスピーカーが付く5000番台後期車
-
クモハ211-5000運転台
- 新製からこれまでの主な動き
- 1989年
- 大垣区への2次車の投入に伴い東海道線での運用が開始されたが、合せて神領区211系の東海道線への進出も開始された。但し大垣区の211系は後年の静岡区転出まで中央線で定期運用につく事はなかった。列車番号表示は使用されない事から先頭車の車番を表示させるようになった。
- 静岡区に投入された211系は主に富士駅 - 島田駅間のするがシャトルに充当されたが、一時的に大垣までの運用に投入されたこともあった。
- 1990年
- 神領区への4次車投入に伴い、神領区の2次車3連1本が大垣区に転出。
- 前面方向幕は普通列車の場合は行先(ローマ字併記)を表示するように変更された。(快速列車の場合は白地に青で「快速」の表示、行先は表示されない)。但し静岡区の211系はローマ字表記が無く行先のみの表示となった。
- 1991年
- 大垣、神領区の211系の前面方向幕(ローマ字併記)がJR東海タイプの書体に変更され(快速列車の場合は青地に白で「快速」の表示)、3次車の側面方向幕も4次車同様に書体がJR東海タイプの書体に変更された(ローマ字表記も頭文字のみ大文字のタイプに変更)。但し2次車の幕は変更されなかったほか、静岡区の211系も変更はされなかった。
- 大垣発豊橋行の普通列車1本を飯田線新城駅まで延長(飯田線内は快速)。大垣区の211系が飯田線へ運用を拡大した。
- 1992年
- これまで大垣区211系0番台の予備車は117系であったが、快速増発及び編成増強により117系自体にも余裕が無くなった。これに伴い211系0番台の予備車を確保するため、神領区から2次車3連1本が4連K20編成のサハ211-5000番台1両と共に大垣区に転属した。今回の転属車は4連1本での扱いだったが、実際はサハは抜かれた3連で運用に付いたほか、0番台代走時は別の3連にも組み込まれた。このため代走時はトイレ無し、ロングシートの4連が東海道線の快速に使用されるという現象が見られた。サハはそれ以外は運用からはずれ大垣電車区内に留置されている事が多かった。
- サハを抜かれたK20編成はK125編成として3連運用と共通で運用された。一時的にクハ210が別の編成のクハ210に差換えられた事もあった。
- 1996年
- 東海道線名古屋駅 - 岐阜駅間の輸送改善のため、普通列車の退避駅は尾張一宮から岐阜に変更。普通列車についてもスピードアップが必要となったため、日中の大垣区の113系の運用を中央線運用の211系に差換え、不足する211系運用については大垣区の113系に振り替えた。日中のほとんどの普通列車が211系となったほか、神領区の211系4連の東海道線での運用範囲が菊川駅に延長された。
- 1997年
- 神領、大垣の2次車の側面方向幕が天地寸法はそのままで書体がJR東海タイプに変更された。
- 10月のダイヤ改正で中央線の快速列車が鶴舞駅に全列車停車になり、合せて快速が増発(実質は普通列車毎時2本を快速に格上げ)した結果、211系3連トイレ無しの快速列車が登場した。
- 関西本線でも輸送力の増強を図り神領の103系のほか大垣区の211系3連も関西線での運用を開始した。
- 1999年
- 313系の投入に伴い、大きな動きが生じた。313系大量投入により、普通列車に311系が充当され神領区の211系の東海道線での運用が消滅。また、関西線では211系の運用が大垣区から神領区へ移管。これに伴い神領区から211系2次車3連7本が大垣区へ転属。大垣区ではこれを期に編成番号を車番順に振りなおした。また飯田線直通運用も313系に置き換えられ、飯田線運用が消滅。但し神領区からの移管に伴い東海道線での運用範囲は菊川まで延長された。
- 静岡地区では113系を含め列車番号表示機の使用を中止。211系については名古屋地区の211系とは異なり非表示となったほか、前面、側面とも方向幕をJR東海書体のものに変更した。
- 2005年
- 愛知万博開催に伴いエキスポライナーの運転を開始。専用編成として3+4+3の10連が一時的に構成されたほか、車両不足も生じたため、大垣区から211系3連1本を借り入れた。後に4連の工場入場車が復帰すると大垣区の3連は返却され、この4連がサハを抜いた3連で代走を務めた。
- 2006年
- 313系の増備車の投入に伴い、大垣区の211系の運用が消滅。順次静岡車両区への転用が開始された。
- 静岡地区では313系増備車の営業運転が開始された2006年12月より前面方向幕の行先表示を中止し、「普通」のみの表示とした。これは313系との併結時に211系の指令機では313系の種別・行先を同時に指示できないためである。なお、神領区では改善が行われていたため、313系併結時でも211系は行先の表示が可能であった。
- 2009年
- 静岡区の211系の行先方向幕指令機の改良が行われ、313系併結時でも行先の表示を可能とした。また視確性向上のため、先頭車の貫通扉の渡り板に塗装を施した車両も登場している。
- 製造後の主な改造
- 全車両の下り寄りにシルバーシートの設置
- 転落防止柵(いわゆる外幌)の取付
- 全車両ドアチャイムの設置
- クハ210形への車椅子 スペース設置(名古屋方・車掌の立つ位置の前)
- クモハ211形のシングルアーム式パンタグラフへの取替工事(低断面トンネル通過対応を表す『◇』は表記されない)
- 先頭車の120km/hに対応した速度計への交換
- 吊手の客用扉付近への増設
- 2010年から設置予定のATS-PT取付。及び正面助士席側窓ガラス下部と乗務員扉窓ガラス下部に編成番号表記
現在の所属基地及び使用線区とその運用
投入開始以来ロングシートの収容力を活かし、使用各線の主力車両となっていたが、2006年10月1日のダイヤ改正で東海道本線名古屋地区で使用されていた大垣車両区の3両編成20本が、同車両区の313系の増備及び静岡車両区の113系や115系を置換える為、同年10月中に一部を除いて静岡車両区へ転属し、静岡地区において313系とともに使用されている。なお、神領車両区所属車については特に動きはない。
大垣車両区
車体帯 : 1988年まで ■しかく□しろいしかく■しかく、現在 ■しかく■しかく
- 所属車両:8両が在籍。
- 0番台4両編成2本(C1・C2編成)
- 使用線区
- 運用
- 普通列車として311系と共通運用されている。かつては211系5000番台とすら連結しない(この点は現在も同様)独立運用であったが、120km/h対応化後は311系・313系との併結も行われている。
神領車両区
車体帯 : ■しかく■しかく
- 所属車両 : 131両が在籍。
- 5000番台4両編成20本(K1 - K20編成、全編成のクハ210形はトイレ付車両5300番台が連結、K3〜K11編成のクモハ211形は狭小トンネル対応車5600番台が連結)
- 5000番台3両編成17本(K101 - K117編成、全編成のクハ210形はトイレなし車両が連結)
- 使用線区
- 運用
- 4両編成・3両編成の併結運用
- 朝夕のラッシュ時に10両編成で、その他8両・7両・6両編成で中央本線名古屋駅 - 津川駅間に普通と快速で運用される。編成内容は同番台との併結(10両・8両・7両・6両編成)の他、313系との併結(10両・7両編成)、213系5000番台との併結(6両編成)、更には一部にこれら3系列混結の10両編成がある。
- 4両編成の単独運用
- 上記の他、中津川駅 - 南木曽駅間(K3 - K11編成の限定運用)と愛知環状鉄道線高蔵寺駅 - 岡崎駅間で普通のみの運用。なお、愛知環状鉄道線へは万博終了後も定期列車として同線への乗入れ列車が設定されている。2007年3月18日のダイヤ改正以降日中の中央本線での運用が一部313系に置換えられた。
- 3両編成の単独運用
- 関西本線名古屋駅 - 亀山駅間で朝夕ラッシュ時の運用がある。また、上りの一部には213系5000番台との併結運用がある。
- 代走運用
- 313系1000番台に予備編成が確保されていないため、検査時には本番台が共通予備車として代走する。また、211系の予備車が不足する場合には4両編成からサハ211形を外し3両編成の代走を行うこともある。「エキスポシャトル」運転時にも3両編成が不足したため、同様の処置がとられていた。
- 4両編成・3両編成の併結運用
静岡車両区
車体帯 : ■しかく■しかく
- 所属車両 : 111両が在籍。
- 5000番台3両編成31本(SS1 - SS11編成11本及び大垣車両区から転入のLL1 - LL20編成20本、SS編成のクモハ211形は狭小トンネル対応車5600番台が連結)
- 5000番台2両編成9本(GG1 - GG9編成、クモハ211形は1M仕様車6000番台が連結)
- 使用線区
- 運用
- LL編成及びSS編成
- 東海道本線静岡地区の熱海駅 - 豊橋駅間の普通列車のほか御殿場線で基本的には共通運用されている(一部区別はある模様)。2006年10月から2007年3月18日のダイヤ改正までは、朝の上り豊橋発静岡行きと夕方の下り静岡発豊橋行きにそれぞれ1本ずつ通勤快速の運用があったが、ダイヤ改正で通勤快速自体が消滅している。比較的長距離運用が多いにもかかわらず、いずれの編成にもトイレ付き車両が在籍していない(前述のとおり静岡車両区のクハは神領電車区からトイレなしの車両を転入しているのとGG編成のクハがトイレなしで製造されたため)。そのため、2007年3月18日のダイヤ改正以降は、トイレ付きの313系と併結されるケースが多くなっているが、依然として熱海駅 - 浜松駅間2時間39分をトイレ無し3両という運用も存在する。朝のラッシュ時には313系2500番台と併結した8両編成での運用もある。また、同系同士の併結(LL編成やSS編成同士との併結や、GG編成との併結)運用もある。2009年3月現在LL編成では御殿場線国府津まで、SS編成は御殿場までの運用もある。2006年10月からは身延線西富士宮までの運用が存在したが、2009年ダイヤ改正でGG編成に置き換えられた。[8]
- GG編成
- 新製当初は御殿場線を中心に運用されたが、2両ロングシート、トイレ無しで乗客の不評を買い、増備車の投入と共に東海道本線系統中心に変更された。現在は御殿場線国府津駅 - 沼津駅と東海道本線熱海駅 - 豊橋駅間、身延線富士駅 - 西富士宮駅で運用されている。現在では2両+2両の併結か、LL編成及びSS編成か313系と併結されて運用されており、2両編成での単独運用は2009年3月ダイヤ改正で無くなった他、2009年3月ダイヤ改正から313系2500番台との併結で身延線西富士宮駅までの運転を開始した。なお、新製当初はG編成と称していたが、前述のLL編成運用開始に伴いGG編成に改称された。なお
- LL編成及びSS編成
JR西日本所属車
クモロ211/モロ210形 | |
---|---|
クモロ211-1 | |
基本情報 | |
製造所 | 近畿車輛 |
主要諸元 | |
最高速度 | 120km/h |
保安装置 | ATS-SW |
備考 | 団体専用列車 |
テンプレートを表示 |
スーパーサルーン「ゆめじ」
JR西日本が1988年 4月10日の本四備讃線 茶屋町駅 - 宇多津駅間(本四備讃線と宇野線 岡山駅 - 茶屋町駅間と予讃線宇多津駅 - 高松駅間を総称して瀬戸大橋線の愛称が付けられた)の開業時に新製した団体・イベント用の車両で、快速「マリンライナー」用のグリーン車クロ212形と同仕様の3両編成である。瀬戸大橋線開業時には皇太子夫妻を乗せて走行した実績がある。快速「マリンライナー」用の電動車は1M方式の213系であるが、この編成は普通鋼製車体で、しかも重量増加のため、電動車はユニット方式の211系(クモロ211形・モロ210形)となった。またこの編成はJR西日本の直流電化区間の全線運用を可能にする為、耐寒耐雪構造及び最高運転速度が120km/hとされており、編成を組むクロ212形は1000番台として区別されている。なお、1997年(平成9年)3月に全車リニューアル工事が施工されている。ただし外装はそのままである。1988年度グッドデザイン商品(現・グッドデザイン賞)に選定された。
新製時から、岡山電車区(現・岡山電車区電車センター)所属の213系に、当編成をクモロ+モロ、クロに分割のうえ組込んで使用されることもあった。
現状(所属 : 岡山電車区電車センター)
2003年 10月1日に快速「マリンライナー」が213系から223系5000番台及び四国旅客鉄道(JR四国)の5000系に置換えられ、213系(クロ212形0番台と1000番台を含む)及び「ゆめじ」編成が快速「マリンライナー」の運用から退いたのちも、岡山電車区電車センターに所属し団体専用列車などに使用されているが、現状では稼働率が低い。 車体帯 : ■しかく■しかく
- 所属車両 : 2両が在籍。
- スーパーサルーン「ゆめじ」用3両編成1本(クロ212-1001は213系に区別される)
- 使用線区
- 2003年9月30日まで快速「マリンライナー」(運行区間は岡山駅 - 高松駅間)で使用されていた。
- 運用
- 団体専用列車などの運用で、定期運用に付くことはない。
脚注
- ^ これらは既に通勤型電車の205系で採用されている。
- ^ 719系や6000系など
- ^ イカロス・ムック 国鉄型車両の系譜シリーズ 11「形式211系」による
- ^ 高崎車両センター所属車のうち、新製配置が新前橋電車区の編成(A1 - A46とB編成)は1998年から2002年にかけて順次LED化されたが、新製配置が小山電車区の編成 (A47 - A62) は新前橋転属後もしばらくの間は幕式のままであった。その後、2005年 - 2006年のサロ組み込みや幕張への転属に合わせて整理が行われ、高崎車両センターに残留する編成はLED式に、幕張車両センターへ転属した編成は幕式に統一された。これに伴って幕式→LED式への変更(新製配置が小山電車区の編成の一部)やLED式→幕式への復元(新製配置が新前橋電車区の編成の一部)が行われた。ただし、A36編成は前面種別表示器が幕式化されたものの幕張車両センターに転属せず、現在では高崎車両センター所属の編成では唯一前面種別表示器が幕式の編成となっている。
- ^ 高崎車両センター所属の車両でも2008年10月からA31・A34・A36・A37の4編成のパンタグラフが2基に増設された。なお、これらの編成に関しては増設分に加え既存のものもシングルアーム式に交換されている。
- ^ 高崎車両センター所属車でも、2006年末から2007年にかけて普通車の車外の半自動扉スイッチがE231系タイプに交換された。また、2009年2月頃からは一部の編成で車内の半自動扉スイッチが205系3000番台とほぼ同じタイプのものに交換された(ただし、現時点ではクハ・クモハのみ交換)。なお、基本編成のサロに関しては転用時にE231系タイプのものを設置している。
- ^ 本形式の計画段階の仮形式名は、クモハ213形6000番台であった。
- ^ 編成記号のうち「LL」は2006年10月中に大垣車両区から当車両区へ転属し「LL」と改めた編成、また、「SS」はかつての「するがシャトル」に由来している。詳細はするがシャトルを参照。
関連項目
- 日本国有鉄道の直流用新性能電車 (■しかくJRを含む全一覧 / ■しかくカテゴリ) ■しかくTemplate ■しかくノート
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外部リンク
- ^ "地球環境保全への貢献". 東海旅客鉄道. 2023年11月29日閲覧。