「仮面ライダー電王/log20080331」の版間の差分
2007年3月19日 (月) 05:35時点における版
『仮面ライダー電王』(かめんライダーでんおう)は、2007年 1月28日 [1] からテレビ朝日系列で毎週日曜日8:00 - 8:30に放映されている「平成仮面ライダーシリーズ」としては第8作目となる特撮テレビドラマ作品、または作品中で主人公が変身するヒーローの名称である。キャッチコピーは「"時刻"(とき)を超えて、俺、参上!」。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
〜2007年1月
〜
あらすじ
2007年の東京。ある日、空から無数の発光体が現れ、大量の砂が降り注いだが、人々はこの異変に気付かなかった。砂が入ったと目をこする少年、野上良太郎を除いて...。
何をやってもツイていない、不幸続きの良太郎。それでも一生懸命頑張っているのだが、今日も不運なトラブルを起こした上、不良グループに絡まれて袋叩きにされてしまう。しかし倒れた良太郎は、道に落ちていた奇妙なパスを拾う。それは時を越える列車デンライナーに乗り、時を守る戦士に変身するためのアイテム、ライダーパスだった。そして良太郎の前に現れる未来からの侵略者イマジン。時の流れを守るため、良太郎はモモタロスというイマジンの力を借りて仮面ライダー電王に変身。強引な手段で過去を変え、未来も変えようとするイマジン達に立ち向かう。
概要
特徴
平成仮面ライダーシリーズ作品では、ライダー・怪人のモチーフを統一してデザインされることが多いが、本作ではモチーフとして多くの作品で採用してきた「生物」ではなく、「電車(鉄道)」・「童話」といったライダー作品としては奇抜かつ斬新なものを採り入れている。本作発表当初、電王は「電車に乗る仮面ライダー」という点のみが大きく報道されたが、実際は従来通りオートバイにも乗っており、デンライナーの操縦方法も同じくオートバイである。
本作では上記の特徴に加え、「主人公が気弱な史上最弱の主人公」であるということ、「主人公に怪人が憑依することにより、仮面ライダーが変身前と変身後で全くの別人格になる」という特徴的な設定をも採り入れた。特に後者は平成ライダーで恒例的に採用されてきたフォームチェンジの要素を重ねることにより、電王はフォームごとに外観はもちろん性格、声までも完全に別の存在となる。宣伝などではこの要素を「七変化する仮面ライダー」と表現している。
ストーリーは今までの平成仮面ライダーが複雑な伏線を含めた重厚かつハードな物語展開を見せることが多かったのに対し、本作はそういった要素を抑え、低学年の児童にも理解し易い単純明快なストーリー展開を全面に押し出している。また前作『カブト』でも多少試みられた「時間移動物SF(タイムパラドックス)」の要素を本格的にストーリーに組み込むことを試みている。
『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』以来23年ぶりにオープニングナレーションが復活。さらに、『仮面ライダーBLACK RX』以来となるライダーの名乗り(「俺、参上!」)が復活した[2] 。なお、オープニングナレーションはオーナー役の石丸謙二郎によるものだが、ジャンクションや次回予告におけるナレーションは、良太郎に憑依するイマジン達である。
キャスティング
良太郎を演じる佐藤健は主役ライダーを演じる役者としては初の平成(元年)生まれで、文字通りの「平成仮面ライダー」となる。他にも平成シリーズにて過去作(『アギト』)の準主役・ヒロイン経験者(秋山莉奈)が再びレギュラー出演することも初であり、また、世界中の「列車」を扱う同テレ朝系番組・『世界の車窓から』でナレーションを務める石丸謙二郎が「列車」である「デンライナー」のオーナー役に起用されるという洒落の利いたキャスティングも興味深い。
また、本作では怪人が人格を持ち、前項で述べたように「人間に憑依する」という特徴から、怪人の声を演じる声優のキャスティングも重視されている。特に良太郎に憑依する怪人・モモタロスを演じる関俊彦は、憑依時の良太郎・ライダーの声を演じる、言わば「もう一人の主役」のポジションである。プロデューサー・武部は関について「熱血且つドスが利いていて、ヒーローにも怪人にも合う声」と語っている。なお、関は公式サイトによると「特撮ヒーロー物への出演は(意外にも?)初めて」とのこと。
制作・脚本・音楽
チーフプロデューサーは、平成仮面ライダーシリーズでは6作目の担当となる白倉伸一郎、またシリーズ常連の武部直美も担当。演出陣は『555』以来、4年振りにパイロット監督を務める田崎竜太をはじめ、長石多可男、坂本太郎、石田秀範といった実績あるベテランが参加。メインライターは、平成仮面ライダーシリーズでは『龍騎』以来となる小林靖子が担当。音楽は『クウガ』『アギト』『響鬼』の佐橋俊彦が担当する。
主題歌は『クウガ』以降続いた中堅またはベテラン歌手が担当するパターンを崩し、若手ダンスユニット・AAAが本作限定のユニット名・"AAA DEN-O form "として担当。従来のケレン味の強い主題歌とは異なり、軽快な歌詞とアップテンポな曲調の主題歌となっている。エンディングテーマは今までと同様に終盤の劇中挿入歌をエンディングテーマとしており、『剣』や『カブト』に続いてキャストが歌を担当している。また、今作では回によって歌唱者やアレンジの異なる複数のエンディングテーマを使い分けている。
登場人物
- 野上良太郎(のがみ りょうたろう)/仮面ライダー電王
- 18歳。本作の主人公。平成ライダーの主人公で唯一、一人称が「僕」。
- 気弱で揉めごとを嫌い、何かあるとすぐに気を失ってしまい、喧嘩も滅法弱い情けない性格の少年。とてつもなく運が悪く、恒久的に有り得ないほどの災難に見舞われており、その不運さは周囲から心配を通り越して呆れられるほど。一方、あまりにも不運に慣れすぎているせいで、少々のことでは動じなくなってしまっている。また、自分が不幸であるがゆえに他人の幸せや不幸には敏感で、他人を不幸から救いたいという思いは強い。強い倫理感を持ち、一徹なところも垣間見せる。
- イマジンと契約しても肉体を完全に支配されることのない「特異点」と呼ばれる特殊な体質の持ち主であり、それゆえにハナに認められ電王の装着者となった。
- ハナ
- 19歳。デンライナーのオーナーと契約し、イマジンを追う女性。良太郎からは「ハナさん」と呼ばれている。気の強い性格で、イマジンなどの怪異に対しても怯むことがなく、モモタロス相手でも平気で喧嘩を売る度胸の持ち主。口より先に手が出るタイプで、モモタロス(や憑依された良太郎)はよく叩かれている。ウラタロスの嘘もすぐに見抜き対処するいわば天敵とも言える「釣られない女性」の一人。口調もキツく、本人が気づかないうちに相手を怖がらせてしまうことを悩むなど、内面は繊細で心優しい。
- 現代に落としたライダーパスを拾った良太郎が「特異点」であることに気づき、電王に変身させた人物だが、電王やイマジン、デンライナーのことを全て知っているわけではない。
- ナオミのコーヒーは前々から苦手だったらしい。良太郎の件で「ミルクディッパー」に訪れた際に、ナオミ以外が炒れた美味いコーヒーを初めて飲んでいる。
- モモタロス
- 良太郎に憑依した最初のイマジンで、電王ソードフォームの力の源。その姿は、良太郎が持つ『桃太郎』(の赤鬼)のイメージが具現化されたもので、名付け親も良太郎だが、本人はどちらもあまり気に入っていない。一言で表すと「乱暴者」。粗暴かつ好戦的で、過去を変えるというイマジン本来の目的よりも好き勝手に暴れることを優先する変わり者だが、ハナには頭が上がらず良太郎とも何だかんだで息が合うなど、根は単純で憎めない性格。「特異点」である良太郎に憑依したことで、完全な支配の出来ないまま良太郎と一蓮托生の関係になるが、むしろイマジン相手に派手に戦えることを喜び、進んで電王になることを選んだ。口癖は「俺、参上!」、「俺は最初から最後までクライマックスだぜ!」など。平時はデンライナーの食堂車に居座っている。ハナには「モモ」、ナオミには「モモ(タロ)ちゃん」、ウラタロスには皮肉のように「先輩」と呼ばれている。正面きっての肉弾戦は得意だが、泳げない上、空を飛ぶ能力もないので、水中戦や飛行する敵は苦手。また、唐辛子を食べると強烈な睡魔に襲われてしまう。
- 人間時の良太郎に憑依した場合(脚本上呼称M良太郎)、良太郎は肉体をモモタロスに支配され、赤いメッシュが入った逆立った髪に、赤い瞳で筋肉質な姿となり、性格・戦闘能力などもモモタロスそのままの凶暴なものに変化する。ただし、良太郎の意識がはっきりしているときには、憑依しても良太郎の意に沿わぬ行動は取れない。戦闘のダメージは良太郎の肉体に跳ね返り、モモタロスにとっては軽い運動程度であっても、虚弱な良太郎は打ち身や筋肉痛になる。
- ウラタロス
- モモタロスに続いて良太郎に憑依した2体目のイマジンで電王ロッドフォームの力の源。劇中でのナオミの推測によれば、その姿は良太郎が持つ『浦島太郎』(の海亀)のイメージが具現化されたもので、それを受けてナオミとモモタロスから「ウラタロス」と命名された。一言で表すと「卑怯者」。芝居がかったキザな口調が特徴で、モモタロスとは対照的に知的で暴力を嫌う(ただしそれは平和主義ではなく、『面倒だから』)が、その本性は嘘をつくことを好み口八丁で周囲の人間を手玉に取る、まるで詐欺師のような性格。「僕に釣られてみる?」が決め台詞で、嘘をついて他人を騙すことを「釣り」と称している。モモタロスと違い最初から良太郎が「特異点」であることを知っており、そのメリットに目を付け、モモタロスが先に憑依していることを承知で憑依した。平時はモモタロス同様に食堂車に居座っている。ハナには「ウラ」、ナオミには「ウラ(タロ)ちゃん」、モモタロスには「カメ」(もしくは「カメ野郎」)と呼ばれる。良太郎に憑依する前では、時の空間を彷徨っており、その事に関しては、本当の涙を流した。
- 人間時の良太郎に憑依した場合(脚本上呼称U良太郎)、良太郎は肉体をウラタロスに支配され、青いメッシュの入った七三分け、青い瞳に眼鏡をかけた姿になり、性格もウラタロス同様の嘘つきな知略家に変化する。良太郎の意思に逆らえないのはモモタロスと同様。
- ナオミ
- デンライナーの乗務員の一人。主に食堂車で勤務。明らかに現代のものではない奇抜な服装をしており、両腕と両足首には大量の腕時計をつけている。天真爛漫かつ能天気な性格で、デンライナー内で騒動が起こっても動じず、常にハイテンションで働いている。得体の知れないフレーバーを加えた極彩色のコーヒーを乗客にやたらと勧めるが、喜んで飲むのはイマジンたちだけ。
- オーナー
- 素性や目的などは一切不明の、謎の初老の男性。しばしばふらりとデンライナーの食堂車に現れる。デンライナーの詳細を唯一知る人物だが、それを他人に漏らすことはない。常に飄々としており、良太郎たちにもおどけた態度で接するが、「時の運行」を乱す者や、デンライナーのルールに反する者に対しては、一転して厳しい表情を見せ、乗車拒否などの強力な権限を行使する。好物はナオミの作るチャーハンやチキンライスで、それを山形に固めたものに立てた旗を倒さないように食べる遊び(棒倒し)を好み、倒れた時点で食事は終了する。ナオミには頭があがらない様子。
- 野上愛理(のがみ あいり)
- 22歳。良太郎の姉。星をテーマにしたライブラリーカフェ「ミルクディッパー」を営んでいる。美貌の持ち主で、店には常に彼女目当ての男性客が多数たむろしているが、愛理本人はそんなことにはまるで気づいておらず、店の切り盛りと美味しいコーヒーを淹れること、そして夜空に煌めく星達にしか興味がない。彼らからのプレゼントは『忘れ物』として積まれている。そんな事もあって彼女もウラタロスに「釣られない女性」の一人である。常に不幸続きの良太郎を優しく見守っており、少々のことは昔から慣れているせいか動じない。良太郎は、愛理目当てで来店する「ミルクディッパー」の常連客全員から弟のような扱いを受けている。
- 尾崎正義(おざき せいぎ)
- 「ミルクディッパー」の常連客で、三流ゴシップ雑誌の編集長。愛理に惚れている多数の男の一人で、彼女に近づくために良太郎にも気さくに接している。しかし、外では他の女性にも声をかけるナンパ男。
- 三浦イッセー(みうら いっせー)
- 「ミルクディッパー」の常連客。愛理に惚れている男の一人で、尾崎とはライバル関係だが、口のうまい尾崎にはいいようにあしらわれている。常に着物と数珠の、僧侶のような服装をしている。スピリチュアル関係に詳しく、自らを「スーパーカウンセラー」と称し、それゆえにイマジンに憑依された良太郎を「悪霊に取り憑かれた」と思い込んでいる。
仮面ライダー電王
仮面ライダー電王は、野上良太郎がライダーパスを用いることにより変身するライダー。劇中では「仮面ライダー」の名称は使用されず、単に"電王"と呼称される。
装備しているデンオウベルトとライダーパスには、SuicaやICOCAなどの非接触型自動改札システムがモチーフとして使用されている模様(公式サイトにはそれを想起させる記述が存在する)。
- 仮面ライダー電王(プラットフォーム)
- 電王の「素体」に近い形態。デンオウベルトの中央(ターミナルバックル)に、ライダーパスを"セタッチ"(Set and Touchの略)して変身する。第1話から登場。この時点での良太郎はイマジンに肉体を支配されていない普段そのままの状態であるため、戦闘能力は著しく低くデンガッシャーも使用不可能。基本カラーは黒で、体の中心にレールと枕木がデザインされている。このフォームに、共通する6つのアーマーを組み換えて胸・背中・肩にそれぞれ装着し、頭部に専用の"電仮面"を装着することで各フォームにフォームチェンジする。
- 身長:180cm
- 体重:80kg
- パンチ力:1t
- キック力:3t
- ジャンプ力:一跳び10m
- 走力:100mを10秒
- 仮面ライダー電王(ソードフォーム)
- モモタロスの力をまとった形態。デンオウベルトの赤いフォームスイッチを押した後、デンオウベルトの中央(ターミナルバックル)にライダーパスをセタッチすることにより「Sword form」の電子音と共に変身する。第1話から登場。変身直後に「俺、参上!」と名乗りを上げることが多く、わざわざ言い直すなど拘りも伺える。ソードフォーム時はモモタロスが良太郎の肉体をほぼ完全に支配するため高い戦闘能力を持つが、引き換えに良太郎の身体への負荷は高い。基本カラーは赤。顔に配置される真っ赤な眼球状のパーツ"電仮面"は桃のような外見で、真っ二つに割れるようにして装着される。常に正面から敵に挑んで大暴れする豪快な戦闘スタイルが特徴。
- 武器はソードモードに連結させたデンガッシャー。必殺技は、デンガッシャー・ソードモードの剣先を分離して、遠隔操作により敵を斬る「エクストリームスラッシュ(Extreme Slash)」 。オープニングでは剣先とデンガッシャーの間に赤い光線が見え、その赤い光線に触れた紙が燃え上がっている事実が見られる。そして第1話で剣先が接触していないが、剣先とデンガッシャーの延長線上の透明な刃の部分に接触した時に壁が焼き斬れている事実が見られる。<モモタロスはこれを「俺の必殺技」 と呼んでおり、気分や斬り方の違いで技の名前を微妙に変えることもある。[3]
- 身長:190cm
- 体重:87kg
- パンチ力:5t
- キック力:7t
- ジャンプ力:一跳び35m
- 走力:100mを5.2秒
- 仮面ライダー電王(ロッドフォーム)
- ウラタロスの力をまとった形態。デンオウベルトの青いフォームスイッチを押した後、デンオウベルトの中央(ターミナルバックル)にライダーパスをセタッチすることにより「Rod form」の電子音と共に変身する。第6話から登場。変身直後に「お前、僕に釣られてみる?」と言う。基本カラーは青。顔に配置される"電仮面"はカメのような外見を持ち、変形して装着される。嘘で相手を翻弄して自分のペースに引き込む狡猾な戦闘スタイルが特徴。
- 武器はロッドモードに連結させたデンガッシャー。デンガッシャー・ロッドモードを投げて敵を貫く「ソリッドアタック(Solid Attack)」は、敵の動きを封じることが可能。必殺技は、ソリッドアタックで動きを封じた敵に放つ跳び蹴り「デンライダーキック」。
- 身長:187cm
- 体重:102kg
- パンチ力:4.5t
- キック力:9t
- ジャンプ力:一跳び20m
- 走力:100mを9秒
ツール
- ライダーパス
- 電王への変身やデンライナーを呼び出すことに用いる特殊なパス。時刻が「ぞろ目」になる瞬間(11時11分11秒、12時12分12秒など)に任意の扉にかざすことにより、デンライナーの走る「時の狭間」への扉が開かれる。また、デンオウベルトの中央部(ターミナルバックル)にライダーパスをセタッチすることにより、電王への変身や必殺技発動前のフルチャージ(Full Charge)などが行われる。なお、ライダーパスとライダーチケット自体は単なる乗車券で、時を越えるために一般人が利用することもある。
- ちなみに、モモタロスをはじめ良太郎の憑依イマジン達がデンライナーに乗車していられるのは、良太郎が持っているライダーパスを「共有」している状態にあるためである。よってオーナー曰く、良太郎がパスの共有を拒否すれば、拒否されたイマジンは不法乗車とみなされ、即刻デンライナーから強制的に降車されられることとなる。
- デンオウベルト
- 電王の変身ツール。ライダーパスを手に持つと変身者の腰部に現れる。中央部(ターミナルバックル)にライダーパスをセタッチすることにより、仮面ライダー電王へと変身することが出来る。また、色のついたボタン「フォームスイッチ」を押すことでフォームの選択が可能で、赤(ソードフォーム)・青(ロッドフォーム)・黄・紫のボタンがある。戦闘中にライダーパスをセタッチすることにより「フルチャージ(Full Charge)」の音声と共にデンガッシャーに柄の部分からエネルギーがチャージされ、必殺技が発動する。ベルトを外すことによって自動的に変身が解除される。
- なお、変身時には、フォーム個別の発車メロディのような効果音が発生する。
- デンガッシャー
- 電王が標準携行している万能武器。通常は4つのパーツに分離してベルトにセットされているが、状況に応じて合体させることが可能で、4つのパーツにはそれぞれ一〜四の漢数字のようなものがナンバリングされている。
- 連結システムはHOゲージの鉄道模型のそれに酷似している。
- ソードモード
- ソードフォーム時に使用する剣型の形態。二と三を上下に連結した後、一と四を前後に連結し、赤い剣先が出現してソードモードになる。
- ロッドモード
- ロッドフォーム時に使用する竿型の形態。一から四を順番に一列に連結した後、全体が伸びてロッドモードになる。ソードモードに比べ攻撃範囲が広く、モチーフの通り釣竿のように使うことも出来る。
- ライダーチケット
- 電王がデンライナーを用いて過去に向かう際に必要となる特殊なチケット。イマジンの契約者にチケットをかざすことで、イマジンが向かった時代を読み取り、それをライダーパスに挿入してデンライナーの行き先を決定する(この時、デンライナー・ゴウカ1号車前面の方向幕相当部分には、行き先である特定の年月日が表示される)。このチケットがなければ、たとえ電王であってもデンライナーを運転することは不可能。
- マシンデンバード
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- 全長:2130mm
- 全幅:790mm
- 全高:1180mm(通常時)、1390mm(高速走行時)
- 走行速度:360km/h(通常時)、1010km/h(高速走行時)
- デンライナーの運転席を兼ねる特殊バイク。普段はデンライナー・ゴウカ1号車に格納されており、ライダーパスをキーボックスに差し込むことにより起動する(電王がデンライナーを運転中はデンバードのエンジンも稼動し、タイヤは勢い良くその場で回転する)。また、緊急時はデンバードに取り付けられた射出ボタンを押すことでデンライナーから射出され、通常のバイクとしても使用することが可能。なお、現実世界を走行する際は「品川」ナンバーのナンバープレートを掲示している。
- ベース車種はホンダXR250。
デンライナー
「時の列車」と呼ばれる、時間旅行者のための巨大な新幹線型タイムマシンであり装甲列車。内部ではオーナー・ハナ・モモタロスらが日々の生活を送っている。その他の一般乗客者も複数乗車しているらしく、食堂車では家族連れが食事をする姿などが見られる。製造者、運行目的、行き先は一切不明で全てを知っているのはオーナーただ一人。デンライナーは彼の意思によってのみ運行され、電王がデンライナーを操縦できるのもライダーチケット有効期限内のみ。ライダーチケットまたはライダーパスを有しない不正乗車者は、チケットまたはパスの所有者が共有を宣言しない限りオーナーによって車外に排除され、「時の狭間」とも言うべき異空間を永遠にさまようことになる。オーナーは、車内で暴れるなど著しくマナーに反した者の乗車を拒否する権限も有する。
普段は時の狭間を完全オートマティック走行しているが、ライダーパスを介せば現実空間に現れることも可能。現実空間にいる者がデンライナーに搭乗する際は、ゾロ目の時間にパスを持って手近なドアを開けることで、時の狭間への扉を開いて搭乗する。なお、時の狭間の出入口は棚の中など、「扉がある場所」であればどこでも設定できる模様。また、扉に付いたガラスには時の狭間は写らないらしい。現実空間にいる時は一般人でもデンライナーの姿を見ることが出来る。レールは自動的に敷設・撤去されていくため、街中・空中・海上などどこでも走行が可能。なお、動力車・付随車の別は特に示されていない。
- ゴウカ
- 通常時のデンライナーの先頭4両を構成する戦闘車両。ギガンデスとの戦闘時などは後方車両が切り離され、ゴウカ単独で行動する。1号車はマシンデンバードの格納庫を兼ねており、デンライナー全体の制御車でもある。マシンデンバードは任意で射出することが可能。漢字で表すなら業火となる。
- イスルギ
- 電王ロッドフォーム専用の戦闘車両。通常は1両編成で単独走行しているが、ギガンデスとの戦闘時は後方にゴウカを連結し、協調運転に類似した行動を行う。「レドーム」というカメ型の飛行メカを車体後方に搭載しており、任意で分離発進させることが可能。このレドームは背中に電王ロッドフォームを乗せることができ、イマジンの追跡にも使用される。戦闘時は主にレドームに装備されているレーザー砲で攻撃をする。漢字で表すなら石動となる。
イマジン
遥か未来から現代へとやって来た未来の人類。現代へやって来ているイマジンは未来人の精神体で、触れればすぐに吹き飛ぶ砂のような存在でしかないが、現代人に憑依し契約を交わすことによって、契約相手の心に残る「童話」や「昔話」のイメージに応じた異形の姿へと実体を取る。イマジンに目を付けられたり憑依されたりした人間の体からは、絶えず大量の砂がこぼれ落ちるようになる。現代人と契約をしていないイマジンは現代空間では、上半身が下、下半身が上といういわば「砂時計」のように上下が分裂・逆転した姿で見える。
契約は、現代人がイマジンに対して願いを伝えた時に成立する。イマジンはその願いを叶えるまで、契約者から離れることが出来ない。願いを叶えるためには殺人・略奪・破壊行為などをも平然と行う(程度はイマジンによっても異なる)。「サッカーのレギュラーになりたい」のようなイマジン単体では実現の難しい願いは"レギュラーが怪我をして出場出来なくなる=空きが出来てレギュラーになれる"のようにイマジンの都合の良いように解釈する。一方で、イマジン同士で戦うことを望まぬ様な言動をする者も登場している。
イマジンは願いを叶えることと引き換えに契約相手の最も強く記憶に残っている過去に跳ぶことが可能で、これにより過去を都合のいいように改竄し、同時に現在や未来を変えるのがイマジンの最大の目的である。イマジンによって過去が改竄されると、過去でイマジンが破壊した建造物が現在や未来でも破壊されるなどタイムパラドックスが生じる。しかし、何故未来を変えることが目的なのかは謎。
体にはそのモチーフに用いた物の名前がデザインに組み込まれている。
以下、()内はモチーフとなった童話のキャラクター。
- バットイマジン(『卑怯なコウモリ』のコウモリ)
- 第1、2話に登場。良太郎に絡んだ不良グループの一人・テツオに憑依する。「イマジンの使命」に忠実に行動し、それを無視して仲間である自分に襲い掛かって来たモモタロスに呆れ気味に応対していた。契約満了のためにキーホルダーを所有する人間を無差別に襲い、キーホルダーを奪っては空から突き落とし、次々と殺害する。契約が完了したことにより2004年 12月24日にタイムスリップし、街を破壊し始めるも電王ソードフォームに阻止され、「俺の必殺技・パート2」を受けギガンデス化した。
- カメレオンイマジン(『カエルの王子』のカエル)
- 第3、4話に登場。闇金融業者に追われていたミュージシャン・山越佑に憑依する。「死ぬほどの金」を手に入れるために事務所や現金輸送車を襲撃し、山越の部屋を埋め尽くすまでの金を盗み集めた。伸縮自在の鞭での攻撃や、口から吐く火炎放射での攻撃を得意とする。また、色素粒を変化させて透明化することも可能。契約が完了したことにより2006年 3月15日にタイムスリップ、街を破壊し始めるも電王ソードフォームに阻止され、「俺の必殺技・パート2ダッシュ」によって撃破された。
- なお、山越のイメージしたものは前述の通り「カエルの王子」のカエルだが、何故かカメレオンの姿となってこの世に現出した。
- クラストイマジン(『サルカニ合戦』のカニ)
- 第5、6話に登場。サッカー少年の斉藤大輝に憑依する。契約を果たすため、大輝の所属するサッカーチームのチームメイトを次々と襲い重傷を負わせる。モチーフはカニで水中戦を得意とするが、空を飛ぶことも可能。巨大なカニバサミを飛ばしたり、触手で攻撃する。契約が完了したことにより2006年 10月15日にタイムスリップ。サッカー大会の地区予選決勝のペナルティーキックで大輝がボールを蹴ろうとした瞬間に現れ会場を破壊しようとするが、電王ソードフォームに阻止される。報復として泳げない電王ソードフォームを海に引きずり込み窮地に立たせるが、電王はロッドフォームに変身。ウラタロス(電王ロッドフォーム)の巧みな嘘によって陸上に誘導されて、ソリッドアタック及びデンライダーキックを受けギガンデス化した。
- イマジン同士で戦うことを好まず、戦闘よりも「過去を変える」という使命の遂行を優先している。それゆえ電王とは積極的に戦おうとはせず、逃走することが多かった。
- クロウイマジン(『鳥の王様選び』のカラス)
- 第7、8話に登場。結婚式当日、大工の大林友也と派手な喧嘩をして別れた過去を持つ斉藤優美に憑依する。契約を果たすため、彼女の思い出の曲であるアントニオ・ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲「四季」を奏でているあらゆるもの(街頭スピーカー、携帯電話の着信メロディなど)を「消去!」の掛け声と共に神隠しする。最後に優美が持つオルゴールペンダントを壊して契約を完了させ、友也と優美の結婚式当日である2006年7月24日(仏滅)にタイムスリップ。教会内にいた人々を神隠ししようとするも、電王ロッドフォームに阻止される。最後は電王ソードフォームの「俺の必殺技・パート3」によって撃破された。
ギガンデス
イマジンのイメージが暴走し、巨大化した姿。
- ギガンデスヘブン
-
- 翼長全開:18m
- 体重:860kg
- 第2話に登場。バットイマジンがギガンデス化した姿。全身が白く顔は金色で、左翼に羽のような物が生え、下半身は蜂の尾。尾から射出する針が武器。デンライナー(ゴウカ)のゴウカノンを受け爆死。
- ギガンデスハデス
-
- 全長:218m
- 体重:1605kg
- 第6話に登場。クラストイマジンがギガンデス化した姿。巨大な金色の龍のような姿をしており、口から火球を吐き出す能力を持つ。モチーフはギリシア神話のヒュドラ(ウミヘビ)だと思われる。デンライナー(イスルギ)の攻撃を受け爆死。
キャスト
レギュラー&準レギュラー出演者
- 野上良太郎:佐藤健
- ハナ:白鳥百合子
- モモタロス、仮面ライダー電王(ソードフォーム)の声、予告ナレーション:関俊彦
- ウラタロス、仮面ライダー電王(ロッドフォーム)の声、予告ナレーション:遊佐浩二
- キンタロスの声:てらそままさき
- ナオミ:秋山莉奈
- 野上愛理:松本若菜
- 尾崎正義:永田彬(RUN&GUN)
- 三浦イッセー:上野亮
- デンライナーのオーナー、オープニングナレーション:石丸謙二郎
主なゲスト出演者
括弧内の数字は出演回。
ゲスト声優
括弧内の数字は出演回。
スーツアクター
スタッフ
- 原作:石ノ森章太郎
- スーパーバイザー:小野寺章(石森プロ)
- プロデューサー:梶淳(テレビ朝日)、白倉伸一郎・武部直美(東映)
- 監督:田崎竜太、長石多可男、坂本太郎、石田秀範
- 脚本:小林靖子
- 音楽:佐橋俊彦
- 演奏:フェイスミュージック
- アクション監督:宮崎剛
- 撮影:いのくままさお
- 美術:大嶋修一
- 助監督:柴崎貴行ほか
- プロデューサー補:大森敬仁
- 特撮監督:佛田洋
- クリーチャーデザイン:韮沢靖
- 製作:/tv asahi、ADK、東映
主題歌
- オープニングテーマ
- 『Climax Jump』
- 作詞:藤林聖子
- 作曲・編曲:鳴瀬シュウヘイ
- 歌:AAA DEN-O form
- エンディングテーマ(挿入歌)
脚注
外部リンク
前後番組の変遷
テレビ朝日系 スーパーヒーロータイム(2007年~) | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
仮面ライダー電王
獣拳戦隊ゲキレンジャー |
-
|