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先天性四肢障害の浅井麗斗が、東日本新人王準決勝で判定負け、ボクシングで初黒星

スポーツ報知
判定勝ちの遠藤龍匠(赤は敗れた浅井麗斗)(カメラ・小林 泰斗)

だいやまーくプロボクシング ▽東日本新人王ミニマム級(47・6キロ以下)準決勝4回戦 浅井麗斗―遠藤龍匠(20日、東京・後楽園ホール)

東日本新人王準決勝が行われ、ミニマム級では先天性四肢障害で手足の指に欠損がありながら、ボクサーとして戦う浅井麗斗(一力)が遠藤龍匠(川崎新田)と対戦した。

試合は判定となり、2―0(39―37、39―37、38―38)で遠藤が判定勝ち。決勝に進んだ。

戦績は23歳の浅井が3勝(1KO)1敗、20歳の遠藤が4(3KO)2敗。

浅井は「どっち(の勝ち)なんだろう」と待った判定で相手の手が掲げられると、悔しそうに下を向いた。カウンターを狙う作戦で、相手のパンチに左ストレートや右ボディーをヒットさせていった。ただ、「相手は強いというよりうまかった」と少しの隙を見つけてはショートパンチを当てられ、ジャッジ2人が遠藤を支持した。

生まれたときから右手の親指以外、左手の親指と小指以外、右足の小指以外の指が欠損している。それでも、小学生低学年から空手、小5からはキックボクシングを始めた。通信制の高校卒業後の20年にはK―1デビューし、2勝2敗2分けの成績を残している。

身長155センチで体重も50キロほどと体が小さいことから、適正階級がなく、マッチメイクも難しいことなどから昨年、プロボクシングに転向した。同年12月のデビュー戦で、上野謙新(渡嘉敷)に4回TKO勝ち。今年5月の今大会初戦、7月の準々決勝をともに3―0の判定勝ちで準決勝まで勝ち上がってきた。

「ここで負けるつもりはなかった」と決勝に進めず、素直に悔しさを口にした。それでも「ずっと勝ち続けることはできない。また、一戦一戦勝っていくだけ」と前を向いた。勝った遠藤からも「思っていたとおりスピードがあって、カウンターを狙ってきてやりづらかった。警戒しすぎて手数が減ってしまった」と実力を認められた。

転向後4戦目で初の黒星。同じキックから転向したWBO世界バンタム級(53・5キロ以下)王者・武居由樹(大橋)や10月にWBOアジアパシフィック同級王座決定戦に臨む那須川天心(帝拳)のようには注目されず、新人王になることもできなかった。それでも「ボクシング楽しいです」と笑った。

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