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2025年12月 1日 (月)

だいやまーく11月26日「東京2025デフリンピック閉会式」

1126日(水)、1630分から1750分まで東京体育館で、東京2025デフリンピック閉会式が行われました。20229月に東京で第25回夏季デフリンピック競技大会を開催することが決定してから、3年にわたり準備してきた記念すべき大会が幕を閉じました。

開会式が行われた15日と同様、晴天に恵まれたJR千駄ヶ谷駅前には、いろいろな国のたくさんの人たちが集まり、スマホ片手にせっせと写真撮影をしています。入口で手荷物検査とボディチェックを済ませて招待客用受付に行くと、見知った顔があちこちに。デフリンピック準備運営本部で活躍してきた全通研メンバーや、全日本ろうあ連盟の職員の皆さんが晴れやかな顔で出迎えてくれました。

2階席に案内してもらうと、そこにもまた見知った顔がいっぱい。デフリンピック運営委員や全日本ろうあ連盟の理事の皆さん、加盟団体の代表者、関係団体の皆さんがいて、あちこちで挨拶や歓談で大忙しです。アリーナに目を向けると、10日間にわたる競技をやり切った各国の選手たちが、これまたスマホ片手に写真撮影会を繰り広げていました。そのような中「入場行進に参加する旗手の方、受付場所(東エントランス)に集合してください」というアナウンスが繰り返されます。旗手呼び出しは集合時間を過ぎても何度も繰り返されていて、ろう者あるあるだなぁ...と思いました。

閉会式の司会は開会式に続いて、川俣郁美さん(東京2025デフリンピック応援アンバサダー)と清水愛香さん(全日本ろうあ連盟理事)です。川俣さんは国際手話で、清水さんは日本手話で司会をしました。秋篠宮佳子内親王殿下のご入場・ご着席ののち、いよいよ閉会式が始まりました。

1.オープニング

日本ろう者劇団によるサインマイムと手話狂言・手話歌舞伎です。「ザ・日本文化をご覧くださいませ!」という感じです。

2.選手団入場

各国・地域の選手を代表して旗手が入場します。オープニングで登場した手話狂言と手話歌舞伎の演者が仁王像のように旗手の入場を見守っています。英語と日本語で国名を紹介するのに合わせて、アリーナ上の大型ビジョンには国旗と子どもたちによる国名の手話が表示されました。旗手の前を歩くプラカーダーは東京都立中央ろう学校と渋谷区立原宿外苑中学校の生徒の皆さんが努めました。

1_20251201153201 選手入場(国旗と国名手話)

2_20251201153201 日本選手入場

3.挨拶・閉会宣言

まず、全日本ろうあ連盟の石橋大吾理事長の国際手話による挨拶のあと、小池百合子東京都知事が挨拶しました。挨拶のあと、本大会開催のための多大なる貢献と尽力に感謝して、アダム・コーサICSD会長から小池都知事に感謝の盾が贈呈されました。続いて、アダム・コーサICSD会長が閉会宣言を行いました。挨拶や閉会宣言では、今回の大会のメインテーマでもある「真の共生社会」のことが繰り返し話されました。

3_20251201153201 感謝の盾

4.デフリンピック旗返還

15日の開会式で掲揚されたデフリンピック旗が自衛隊のフラッグ・ホイスターの手によって降ろされ、ボランティア代表の手を経て、久松デフリンピック運営委員長からコーサ会長に返還されました。4年後の夏季競技大会の開催地はどこでしょうね?

フィナーレは、アーティスティックプログラム「ボンミライ!(Bon Mirai!)」。第1回大会が開かれたフランス語のBon(良い)と、日本の「盆」を掛け合わせたタイトルで、良い未来という意味が込められているそうです。大橋弘枝さんの振り付け指導ののち、観客も立ち上がり、選手たちと一緒に踊りました。観客席の通路にはボランティアの皆さんが散らばり、振り付けを覚えられず四苦八苦している観客をサポートしてくれました。アリーナの片側ではいつのまにか選手たちがコンガラインを始めています。ラテン系の選手たちでしょうか。反対側の日本選手団がいる方では、まじめに盆踊りをしています。こんなところにもお国柄が出るのですね。フィナーレで大いに盛り上がり、12日間の東京2025デフリンピックは閉幕しました。

4_20251201153201 ボンミライ・コンガライン

5_20251201153201 ボンミライ・真面目に盆踊り

閉会式の使用言語は、英語と日本語と日本手話、そして国際手話でした。アナウンスはまず英語、続いて日本語です。同時に会場の両端に設置された大型ビジョンに国際手話と日本手話の通訳者が登場します。さらに、体育館の2階席と3階席の間に電光掲示板があり、そこに日本語と英語の文字が表示されるようになっています。また、手元のスマートフォーンで音声認識アプリによる文字表示を見ることもできます。

6_20251201153301 国際手話と日本手話

7_20251201153301 電光掲示板

8_20251201153301 スマホで文字起こし1

9_20251201153301 スマホで文字起こし2

司会者の国際手話と日本手話によるアナウンスの際は、英語と日本語の通訳が付きました。小池都知事が日本語で挨拶するときは、国際手話の通訳と日本手話の通訳が付きました。石橋理事長やコーサ会長が国際手話でスピーチするときは、日本手話の通訳と英語の通訳が付きましたが、音声日本語の通訳はなく、電光掲示板に日本語文字が表示されていました。

10_20251201153401 石橋理事長挨拶

11_20251201153401 小池都知事挨拶

12_20251201153401 コーサ会長閉会宣言

本大会には、79か国・地域から3,081人の選手が出場しました。日本選手団は21全競技に出場し過去最高の51個のメダル(金16、銀12、銅23)を獲得しました。各競技会場には28万人もの観客が訪れ、サインエールで選手たちを応援しました。また、全国各地で応援イベントが開催され、デフリンピックを盛り上げました。高倍率のなか選ばれたたくさんのボランティアの皆さんも大活躍でした。多くの人たちの熱意と繋がりに感謝し、これからも私たち一人ひとりが真の共生社会を作り続けるのだと胸に刻み帰路に付きました。

(文・写真:全通研副会長 宮澤典子)

2025年12月 1日 (月) | 固定リンク
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