宇陀市森林組合ブログ

カテゴリ:活動報告 日付:2012年03月06日

平成24年 間伐講習会実施報告


間伐講習会 平成24年 2月25日(土)

主催 宇陀市森林組合、宇陀林業振興協議会
後援 奈良県東部農林事務所、宇陀市、曽爾村、御杖村
開催場所 宇陀市榛原桧牧 宇陀市森林組合周辺山林


小雨の降る中、午後1時30分より間伐講習会を実施しました。
55名の参加者全員合羽に身を包み山へと向かいました。
現地では、主催者挨拶の後、間伐の基本、切る木と残す木の選木の仕方を学びました。
伐倒に必要な、ロープの結び方(もやい結び)結び目に力がかかって締っても必ず解ける結び方
の練習をする。
初心者と少しは経験のある2班に分かれ、初心者は基本を繰り返し練習する。
経験者は間伐の基本的な勉強を実施をした後、登山用のカラビナとロープを使いかかり木の処理
方法を学びました。


間 伐 の 目 安

1. 間伐は、樹の占有空間を人為的に調整して樹々の競争を緩和させ、樹木の形質と成長をより望ましい
状態に制御する技術である。
2. 今回の講習会現地は、長期に渡り手入れされず放置状態にある森林を講習会場に設定して行います。
放置された森林の間伐の進め方 (整理伐)。
1 現場の下刈をする 後の作業がし易く安全である。
2 形質の悪い木に印をつける。
3 印を付けた形質の悪い木を切る。 山林の上部の方から、(ほんき)末を山の上の方に向けて伐る。
被圧木・病虫害木・損傷木・倒傾木・曲又木・暴れ木
幹の形質や樹勢に欠点があり、もはや育成の価値が無いもの。
4 極端に所空きする場所には、 場塞ぎとして木を残す(アテ材を作らない)
5 良い木同士が斜面の上下にあり、迷うときは上の方を切る。
6 暴領の木を伐る。


宇陀市森林組合の間伐の目安方程式
1. 山林の現状を把握する。
おおまかに密度を掴む。
生産目標により間伐の方法を考慮する。
杉.桧.尾根筋.谷筋.山の向き等を考慮する。
2. 形状の悪い木を切る。
3. プロットの平均胸高直径を求める。
4. 間伐の目安方程式により密度管理
{胸高直径(cm)×10倍}+ 1m(定数)= 樹間距離
この樹間距離を目安にすると健全な森林ができる。
例 胸高直径(20cm)×10倍(定数)=200cm(2m)+1m(定数)=3m
胸高直径(20cm)の木と木間隔(樹間距離)=3m位必要



間 伐 実 習



さんかく 受付

さんかく主催者挨拶 間伐の全体説明

さんかく伐る木 残す木の選別実習


さんかくもやい結びの実習(結び目が締っても解ける結び方)

さんかく伐り方の基本指導

さんかく伐倒の指導

さんかく登山用のカラビナとロープを使ったかかり木処理方法

1 適当な立ち木に台付けロープを取り付け、アイ部分にカラビナをつける。

2 かかり木の樹高半分位にロープをかけ、ロープの途中に巻き結びで支点を
つくりカラビナを取り付ける。

3 台付けロープのカラビナと、ロープ途中の巻き結びのカラビナの間に、
ロープを通します。

4 周囲の状況を、判断しながらロープを引くと、動滑車を1コ使った時と同
じように2分の1の力で仕事ができます。



さんかく ロープ途中につける、巻き結び
さんかく立ち木に取り付けた、台付けロープとカラビナ

さんかく間伐前(選木印付け)
さんかく間伐前のクローネ
さんかく間伐後のクローネ


さんかく間伐後
さんかく間伐後の検証


くろまる 小雨まじりの間伐講習会でしたが、受講者全員熱心に受講され今度は何時開催されるのかと
大変好評を得ました。
次回の開催は早くからホームページのブログでお知らする約束をして無事講習会を終了しま
した。
講習会開催にあたり後援いただきました各位に厚く御礼申し上げます。

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