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[画像:シングルベッドは誰のもの? ]

あなたはどんなベッドでおやすみですか? たとえばひとり住まいの場合は、迷わずシングルベッドを選びがちですが、しばらく経つと「ああ、もう少し大きなサイズにすればよかった」と後悔することがあります。恋人のため? いえいえ自分のためにです。

なにを大切にすべきか。ほとんどの時間を仕事で飛びまわる働き盛りの世代にとって、家はすべてを忘れて自分にもどり、くつろぎ、集中し、よみがえる場所、そこは巨大なベッドルームといってもいいほどです。玄関のドアを閉めたら、バスローブに着替えて、リラックス。明かりを柔らかくして、好きな音楽を聴きながら、デリカテッセンで買った夜食をお酒とともに......けっこうですね。独身のときにしか楽しめない生活です。

快適な住まいを考えたときに、独身者と家族では、家の機能はまったくといっていいほどのちがいがあります。はじめてひとり暮らしをする人は、家族の家の縮小版のようなものしか想像できないでしょう。使われることのない小さなキッチン、誰も坐らないダイニングセットやソファ、これらは、現実の生活から遠くかけ離れることになります。

もしもひとり暮らしをはじめるときに、インテリアのヒントを見つけたいのなら、すべてを決めるその前に、リゾートへ出かけてみてはいかがでしょう。リゾートホテルでは、部屋に必要なものが優雅に配置されています。部屋の中央に大きなベッド、壁際には背の高いクローゼット、そして書き物のできるコンソールデスク、窓際には昼寝もできる安楽椅子と小さなテーブル。ひとり住まいならこれで十分と思えることでしょう。

そのハイライトはなんといっても、心地良さそうなリネンで整えられたダブルサイズのベッドです。その大いなる安堵の海に漂えば、王様か冒険者になった心地がします。他になにもいらないさ、小さなベッドの寄宿舎時代におさらばだ、なんてね。どうです? これで独り寝だからシングルベッドという呪縛から解き放たれたでしょう。

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  • その昔、高位の人のベッドは部屋の中心に据えられておりました。主人はうずたかく積み重なった枕にからだをあずけ、ベッドのまわりに人を呼んで会議を開いたり、社交をしたそうです。天蓋つきのベッドはその名残りでしょうか。エキストラベッドと同じサイズのシングルベッドは使用人のため、現代でも簡易宿泊の感が否めません。大人になったらダブルサイズのベッドを基準に、体型によってはキングかクイーンを選んでおくのがかしこいです。広々として、多少寝相が悪くとも安心感があります。安心感は睡眠の前提条件です。それに、突然誰かといっしょに暮らすことになったとしても、しばらくの間はしのげますしね。
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