急病・急な症状(一般)-胸・腹・背中の強打

判断

くろまる意識消失、呼吸困難、呼吸時の両胸のふくらみの違い、
顔面蒼白・暗赤色
右矢印至急119番へ
くろまる見た目は緊急性なし
右矢印呼吸時の胸痛が続くときは医療機関へ

応急手当

  1. 傷病者の反応と呼吸を確認。「なし」なら心肺蘇生を開始((注記)【救急蘇生法】参照)。
  2. 意識・呼吸ともしっかりしていれば、上体を45度ぐらい起こした半坐位の姿勢に。
  3. 衣服をゆるめて胸もとを広げる。
    傷や出血があれば清潔なガーゼなどで保護。
解説イラスト001 解説イラスト002

胸部には肺、心臓、大血管などの呼吸循環器系の主要臓器がひしめいています。見た目は大丈夫そうでも慎重な対処と経過観察を。

呼吸困難やショック状態にあるときは、肋骨骨折血気胸(肺の損傷で胸腔に空気や血液がたまる)、緊張性気胸(肺の損傷部位が閉塞して重篤な呼吸循環不全に)、心タンポナーデ(心臓を被う心膜腔に血液がたまる。外科的処置が必要)などの重傷も疑われます。

判断

くろまる内臓飛び出し、腹部膨張、激痛、蒼白
右矢印至急119番通報
くろまる見た目は緊急性なし
右矢印時間とともに腹痛、腹の張り、吐き気が強くなったら医療機関へ

応急手当

  1. 仰向けに寝かせ、丸めた座布団などの上に両ひざをおいて腹筋の弛緩を。
  2. 衣服をゆるめて腹部を広げ、小さな傷口にはガーゼなどを。
    内臓が飛び出ている場合は、至急119番通報。
  3. 吐き気があれば顔を横向けに。
解説イラスト003

目立った外傷がなくても、腹部内で胃・腸・肝臓・膵臓・脾臓などが損傷・破裂している可能性があります。

腹部の打った場所や症状の経過をよく観察して医師に報告を。

判断

くろまる手足の不随や感覚まひ、呼吸困難
右矢印至急119番通報
くろまる見た目は緊急性なし
右矢印安静後に念のため医療機関へ

応急手当

  1. 傷病者の反応と呼吸を確認。「なし」なら心肺蘇生を開始((注記)【救急蘇生法】参照)。
    意識があれば、顔の両側に丸くたたんだタオルなどを置き、首が動かないように固定。
  2. 医療機関への搬送は救急隊にまかせる(担架搬送が必要)。
解説イラスト005
  • 背中の強打で動けないときは脊椎(読み:せきつい)および脊髄(読み:せきずい)損傷の疑い。
  • 背中を湾曲させる安易な動かしや、やわらかいマットなどに寝かせるのは厳禁。

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