コロナ 3度目の春

佐藤朝子

2020年の今頃は世の中がこんなに変わるとは予想しておらず、夏になれば収束するだろうと楽観的でした。しかし、私の勤務する病院でも病棟を一つ閉鎖し、コロナ病棟の人員を強化し始めた頃にはさすがにのんきにしていられなくなりました。1回処置を行うごとに使い捨てていたサージカルマスクは週に2枚の配給制となり、こんな枚数で感染しない方がおかしいだろうと、憤りながら仕事をし、テレビで「感染するのは自己責任です」などとインタビューで答えている人には「じゃあ、感染しても病院に来ないでよね!」と自分たちもいつ感染するかもしれない恐怖と、それでも業務をこなさなければならないことへの行き場のないイライラをぶつける毎日でした。

また、1枚ずつパックされたアルコール綿も品薄になり、ふた昔前のように容器に入れた脱脂綿に消毒液を浸して準備しました。昭和から看護師をしている私は「万能つぼ」と呼ばれる容器で作っていたので昔を思い出して懐かしく思っていましたが、30代のスタッフには万能つぼ自体を知らないと言われ、がっくりしました。

職場の歓送迎会や暑気払いは軒並み中止となり、昼休憩も一つの部屋で使用する人数が制限されはじめ、食事しながら愚痴を言ったり、趣味や家族の話をしながらお互いの人となりを確認できていたのが、今では一部屋一人で食事をすることになっているので、まったく交流する機会がなく、新人看護師のメンタルのフォローなどが難しくなっています。

昨年の東京都内の精神病院はいくつかの病院でクラスターが発生し、元々精神科特例で看護師が少ない中の感染だったため十分な清潔ケアや床擦れ予防ができなくなっており、そんな中でも頑張ってケアしていたことが裏目に出て、コロナで呼吸状態が悪くなるだけでなく、かなりひどい床擦れができている患者も搬送されてきました・・・

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2022年02月01日 病院 | 固定リンク

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