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弁護士川井信之のビジネス・ロー(企業法務)・ノート

東京・銀座の弁護士が、会社法・ガバナンスなど、企業法務に関する話題を中心に情報発信するブログです。

裁判所

9 6月

さて、本日、中目黒に行く用事がありましたので、現在工事中の、いわゆるビジネス・コート(東京高等・地方裁判所中目黒分室)に立ち寄ってみました。

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工事完了予定日は今年8月31日とのことですが、建物は、外見的には、ほぼ完成間近のように見えましたね。


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ビジネス・コートは、中目黒駅から徒歩10分弱、閑静な住宅街の中にあり、目の前には目黒川が流れています。
桜の時期は、綺麗な桜が庁舎から楽しめそうで、いいですね。裁判所で働く皆様の職務環境としては申し分なさそうです。

私も、事務所から地下鉄日比谷線一本で行ける(東銀座〜中目黒)ので、霞ヶ関よりは遠くはなりますが、まあ便利な方でしょう...(笑)。

* * * *

それでは、本日はこんなところで...。

13 4月

2022年04月13日 20:16

カテゴリ
裁判所

最高裁判決が、ついに...。


さて、昨日(4/12)下された最高裁判決について、裁判所のウェブサイトにアップされた判決文(↓)を読んでいたのですが、

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=91095

内容とは別に、形式面で、ある事にふと気がつきました。

「あ、最高裁判決で、使っている読点が、「,」(カンマ)じゃなくて、「、」(テン)になってる...!」

裁判所のウェブサイト中の、「最近の最高裁判決」のページにアップされている判決の判決文を見ると、3月末までのものは、読点として「,」(カンマ)を使っています。

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/recentlist2?page=1&filter%5Brecent%5D=true

ついに、最高裁も4月から、判決文の読点を「,」(カンマ)ではなく、「、」(テン)にしたのか...!

2.
ご承知の方も多いと思いますが、今年1月に、文化審議会が「公用文作成の考え方」という報告書をとりまとめ、公文書における言葉使い等のルールが、以前のものから一部改められることが提言され、これが文部科学大臣に建議されました。

https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/93650001.html

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/93650001_01.html

この「公用文作成の考え方(建議)」の4頁を見ますと、5の(1)のアというところに、

「句点にはマル「。」読点には「、」を用いることを原則とする。横書きでは、読点に「,」を用いてもよい。ただし、一つの文書内でどちらかに統一する。」

と書かれています。

これまで、裁判所の発する文書(基本的に横書きです)は、判決文を含め、読点としてはすべて「,」(カンマ)が用いられてきていました。(句点は、私の記憶では、以前から「。」だったと認識しています。)

それが、上記の「公用文作成の考え方(建議)」で、「読点には「、」を用いることを原則とする。横書きでは、読点に「,」を用いてもよい。」というふうにルールが改められたため、さて、裁判所はどうするのかな...、「例外なくテンを用いなければならない」ではなく、「カンマを用いてもよい」というルールなので、今後も今までどおりなのだろうか...、と、私は思っていたのですね。

今年1月以降、地裁や高裁などの下級審の判決等では、読点を「、」(テン)にする例が増えつつあるという話をチラホラ聞いていたのですが、最高裁の判決等については、3月まではそういう動きはなかったと承知しております。

しかし、年度が替わって遂に、ということなのでしょうかね...。

これでこのまま読点に対する最高裁のスタンスが変わらなければ、全ての裁判所で「、」(テン)が使われることになるのでしょう。

そうしますと、これまで裁判所が「,」(カンマ)を使っているからという理由で、準備書面など裁判所への提出書面で「,」(カンマ)を使っていた同業の先生方は、今後は「、」(テン)に改めなければならなくなりますね...。

ちなみに私は、弁護士登録以降、ずっと裁判所の用語法に従わず、「、」(テン)を使い続けてきました。「,」(カンマ)なんて日本語の文章に使うのはおかしい、という理由で...。
ですので、ようやく私の言い分が認められる日が来た、やった!...などとは、さすがに思っていません(笑)。

でもやっぱり、日本語の文章に使うのは、「、」(テン)の方が、今の世の中の日本語の使用状況に照らすと自然なんじゃないかなあ...と思っていますので、今回の読点表記の変更は、個人的には望ましいことと思いますね。

* * * *

それでは、本日はこんなところで...。

17 9月

2021年09月17日 20:57

カテゴリ
裁判所

裁判所人事(2021年10月)


さて、3連休前の金曜日の夜ですが、本日は、業界ネタです。

1.
政府は、17日の閣議で、小野憲一・福岡高裁長官が10月6日に定年退官するのに伴い、後藤博・東京地裁所長を高裁長官に任命することを決めたとのことです。
また、これを受けて最高裁は、後藤氏を福岡高裁長官に充てる人事を決めたとのこと(発令日は10月7日以降だそうです)。

小野・福岡高裁長官の後任は、後藤博・東京地裁所長でしたか...。うーん、予想は外れました...。
確かに、後藤判事はいつかは高裁長官になるのでは、とは思っていたのですが、今年の1月に東京地裁所長になったばかりでしたので、わずか9ヶ月で再び異動というのは、さすがにわからなかったですね。
後藤判事は、法務省での勤務が長かった方で、民事局長は務められていませんが、大臣官房司法法制部長まで勤められたご経歴をお持ちです。
後任の東京地裁所長は、どなたでしょうか...。

2.
今回の異動情報を踏まえた、高裁長官のメンバーは、以下のとおりです。

[高等裁判所長官](敬称略)
場所 氏名 生年月日 修習期 就任時期 前職
札幌 白石 史子 1958年08月17日生 36期 2021年08月就任 東京高裁部総括判事
仙台 古財 英明 1957年08月20日生 38期 2021年05月就任 神戸地裁所長
東京 今崎 幸彦 1957年11月10日生 35期 2019年09月就任 最高裁事務総長
名古屋 白井 幸夫 1957年04月25日生 36期 2021年04月就任 東京高裁部総括判事
大阪 尾島 明 1958年09月01日生 37期 2021年07月就任 最高裁首席書記官
広島 小川 秀樹 1957年05月21日生 37期 2020年10月就任 東京高裁部総括判事
高松 秋吉 仁美 1958年01月05日生 35期 2021年09月就任 東京高裁部総括判事
福岡 後藤 博 1958年04月18日生 35期 2021年10月就任 東京地裁所長

高裁長官以上のポストの異動は、今年は終わりで、次は来年の4月ですね。

* * * *

それでは、本日はこんなところで...。

30 7月

2021年07月30日 20:28

カテゴリ
裁判所

裁判所人事(2021年9月)


さて、今日で7月も最終営業日になりましたが、本日は、業界ネタです。

1.
政府は、30日の閣議で、髙部眞規子・高松高裁長官が9月1日に定年退官するのに伴い、秋吉仁美(あきよしひとみ)・東京高裁部総括判事を高裁長官に任命することを決めたとのことです。
また、これを受けて最高裁は、秋吉氏を高松高裁長官に充てる人事を決めたとのこと(発令日は9月2日以降だそうです)。

髙部判事の後任が誰かは予想できませんでしたが、秋吉判事は、裁判所職員総合研修所長というポストを務められたご経験がありましたので、いずれは高裁長官になられるのではないかなあ...と思っていました。その意味では、予想は正解ともいえるかな(んなわけないな。笑)
今年高裁長官に就任された、古財判事(仙台高裁長官)と白井判事(名古屋高裁長官)も、裁判所職員総合研修所長を務められたご経験がございます。

また、髙部判事の退任後は、高裁長官の中で女性は2名(白石札幌高裁長官と秋吉判事)、ということになりますね。

それから、あと1ヶ月ありますが、髙部判事、長い裁判官生活、お疲れ様でした。
知財訴訟の実務経験が非常に豊富で著名な髙部判事、退官後はどのようにされるのでしょうか...。大手法律事務所や知財系名門法律事務所から引く手あまただと思いますが。

2.
今回の異動情報を踏まえた、高裁長官のメンバーは、以下のとおりです。

[高等裁判所長官](敬称略)
場所 氏名 生年月日 修習期 就任時期 前職
札幌 白石 史子 1958年08月17日生 36期 2021年08月就任 東京高裁部総括判事
仙台 古財 英明 1957年08月20日生 38期 2021年05月就任 神戸地裁所長
東京 今崎 幸彦 1957年11月10日生 35期 2019年09月就任 最高裁事務総長
名古屋 白井 幸夫 1957年04月25日生 36期 2021年04月就任 東京高裁部総括判事
大阪 尾島 明 1958年09月01日生 37期 2021年07月就任 最高裁首席書記官
広島 小川 秀樹 1957年05月21日生 37期 2020年10月就任 東京高裁部総括判事
高松 秋吉 仁美 1958年01月05日生 35期 2021年09月就任 東京高裁部総括判事
福岡 小野 憲一 1956年10月07日生 36期 2020年02月就任 大阪地裁所長

高裁長官以上のポストの異動は、次は10月初旬ですね。

あと、本日の閣議では、8月26日に定年退官する木沢克之最高裁判事の後任に、元第一東京弁護士会会長の、弁護士の岡正晶先生が任命されました。岡先生、最高裁判事就任、本当におめでとうございます。

* * * *

それでは、本日はこんなところで...。

2 7月

2021年07月02日 20:52

カテゴリ
裁判所

裁判所人事(2021年8月)


さて、いつの間にか7月に入ってしまいましたが、本日は、業界ネタです。

1.
政府は、2日の閣議で、合田悦三・札幌高裁長官が8月1日に定年退官するのに伴い、白石史子(しらいしあやこ)・東京高裁部総括判事を高裁長官に任命することを決めたとのことです。
また、これを受けて最高裁は、白石氏を札幌高裁長官に充てる人事を決めたとのこと(発令日は8月2日以降だそうです)。

白石判事が札幌高裁長官ですか...。全くわかりませんでした。白石判事、現職の東京高裁部総括判事になったのが2016年7月で、もう5年も同じポストにいる(まあでも、東京高裁部総括判事のポストに5年程度いる例というのは、実は割とあったりします)のですが、このタイミングで高裁長官に異動というのは、外部の人間にはちょっとわからないですね...。
白石判事、定年まではあと2年ほどあります。

現時点で唯一の女性高裁長官である髙部真喜子・高松高裁長官は今年の9月で定年退官ですので、女性の高裁長官がいなくならないことになるのは、良かったように思います。

2.
今回の異動情報を踏まえた、高裁長官のメンバーは、以下のとおりです。

[高等裁判所長官](敬称略)
場所 氏名 生年月日 修習期 就任時期 前職
札幌 白石 史子 1958年08月17日生 36期 2021年08月就任 東京高裁部総括判事
仙台 古財 英明 1957年08月20日生 38期 2021年05月就任 神戸地裁所長
東京 今崎 幸彦 1957年11月10日生 35期 2019年09月就任 最高裁事務総長
名古屋 白井 幸夫 1957年04月25日生 36期 2021年04月就任 東京高裁部総括判事
大阪 尾島 明 1958年09月01日生 37期 2021年07月就任 最高裁首席書記官
広島 小川 秀樹 1957年05月21日生 37期 2020年10月就任 東京高裁部総括判事
高松 髙部真規子 1956年09月02日生 33期 2020年10月就任 知財高裁所長
福岡 小野 憲一 1956年10月07日生 36期 2020年02月就任 大阪地裁所長


高裁長官以上のポストの異動は、次は9月初旬ですね。

あと、本日7月2日で、小池裕・最高裁判事が定年退官となります。したがいまして、安浪亮介・大阪高裁長官が、小池氏の後任の最高裁判事に週明けに就任することになりそうです。また、尾島明・最高裁首席調査官が安浪氏の後任の大阪高裁長官に就任するのも、週明けでしょうね。としますと、尾島明判事の後任の最高裁首席調査官が公表されるのは、明日かな?

* * * *

それでは、本日はこんなところで...。

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弁護士業27年目の東京の弁護士です。

〒104-0061
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川井総合法律事務所
弁護士・ニューヨーク州弁護士
川井 信之
TEL: 03-6226-4133(代表)
URL:
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E-mail:
info@kawailaw-japan.com

1998年弁護士登録。2004年ニューヨーク州弁護士登録。柏木総合法律事務所、日比谷パーク法律事務所(以上、アソシエイト)、弁護士法人曾我・瓜生・糸賀法律事務所(現 瓜生・糸賀法律事務所)(パートナー)を経て、2011年、川井総合法律事務所を開設。第一東京弁護士会所属。

週刊東洋経済2022年11月5日号のコンサル・弁護士・税理士特集の「法務部員が選ぶ弁護士ランキング」で、「M&A・会社法」部門の3位にランクイン。

専門分野:1企業法務全般(会社法・コーポレートガバナンス・コンプライアンス・労働法・その他民商事全般)、2訴訟・裁判・交渉・紛争解決、3国際取引(英文契約)など。

(注記)法律相談等のご依頼、講演・執筆のご依頼等は、上記のメールアドレスにご連絡下さい。

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