2025年11月 5日 (水)

第44回マイクロナノ先端技術交流会 「フロンティア技術への挑戦」 開催報告(2025年10月10日)

2025年10月10日(月)14:25 – 17:00に、第44回マイクロナノ先端技術交流会をオンラインにて開催しました。

今回の先端技術交流会は、「フロンティア技術への挑戦」をテーマに、東京大学大学院情報理工学系研究科AIセンター河原塚健人講師、宇宙航空研究開発機構(JAXA)相馬央令子主幹研究開発員にご講演頂きました。産業界や大学から計143名の参加申込があり大盛況でした。

最初の東京大学河原塚先生からは、「フィジカルAIの現状と課題」についてご講演頂きました。
内容は、先生の研究テーマである、あらゆる方向からのロボットの知能化(ハードウェア/ソフトウェア)について、人間の様な筋骨格ヒューマノイドの設計から筋肉で動く生物模倣型のロボットの設計と深層学習によるロボットの動作学習、さらに筋骨格だけでなく広く一般のロボットの学習制御からLLM(大規模言語モデル)/VLM(視覚言語モデル)等の基盤モデルのロボットへの活用の研究まで順を追ってご紹介頂き、最後に日本が勝つためには何か必要かというお考えもご説明頂きました。

続いて、JAXA相馬先生からは、「宇宙太陽光発電システムの研究開発 〜長距離無線エネルギー伝送と大型宇宙構造物〜」についてご講演頂きました。
内容は、高度36,000kmの静止軌道上に設置した太陽光発電パネル(約2,000m四方)から、電気を電波(マイクロ波)に変換して地上に送電するシステムの2050年実用化に向け、これまで取り組まれてきた地上でのマイクロ波電力伝送実験(飛行機〜地上間(5.5km))や今月にH3ロケットで打ち上げ予定(10月10日講演時点。10月26日に打ち上げ成功)の展開型軽量平面アンテナの軌道上実証実験等についてご紹介頂きました。

最後に、今回も前回と同様に、多くの方々にご参加頂けるように、オンラインによる開催を行いました。色々とご不便をお掛けすることもありましたが、ご講演いただいた先生をはじめ、多くの方々にご参加いただき、厚く感謝を申し上げます。

(産業交流部 逆水登志夫)

2025年11月 5日 (水) 講習会・先端技術交流会 | 固定リンク | コメント (0)
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