乗数効果を否定する小野善康氏 ー 失われた20年の正体(その15)
- 2014年4月13日
- 経済
- 49 comments
- 島倉原
こんにちは、島倉原です。
今回は、経済学者で民主党の菅直人政権時に経済政策のブレーンをつとめた、小野善康氏(大阪大学教授)の議論を取り上げてみたいと思います。
小野氏の「The Keynesian Multiplier Effect Reconsidered」(ケインズ乗数効果の再考)という論文に対しては、「乗数効果は『絵に描いた餅』であり、国民の所得を増やすという意味での景気対策には全く効果を持たないことを示した」と評価する向きもあります。
さらに、彼自身も共著者である「金融緩和の罠」、あるいは「成熟社会の経済学」といった一連の著作において、こうした乗数効果無効論に加えて、バブル崩壊後の日本は需要が慢性的に不足して生産力が余る「成熟社会」であり、可処分所得をいくら増やしてもお金が究極の欲望の対象になり、人々がモノを買おうとしないことが現在の長期不況の原因である、という議論を展開することによって、いわゆる「バラマキ効果」を二重の意味で否定しようとしています。例えば、「成熟社会の経済学」では、少子高齢化、災害対応、環境エネルギーといったテーマにおける財政支出のあり方について、議論を展開しています。
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島倉さん、
ごぶさたしています。
アヴァトレード・ジャパンの丹羽です。
偶然ですが、本日が、乃木坂ワイン倶楽部ヴィラージュの最終営業日となります。お世話になりました。
じつはわたくしも秘密結社的な経済学の研究会に属していて、小野さんの論文が話題になり、ちょっと探っていたところ島倉さんのブログにたどりつきました。勉強になります。ありがとうございました。
乃木坂ワイン倶楽部ヴィラージュ
オーナー呑むリエ 丹羽広
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