歌
歌(うた)とは、古くから存在する魔術。
概要[編集 ]
詠唱または非詠唱、どちらでも発動させることが出来る魔術。非常に古い時代からの存在が確認されており、効果も絶大なものがある。 現代でも使う事ができる数少ない魔術の一つでもあり、義務教育での指導まで行われている。
歴史[編集 ]
神話の時代[編集 ]
歌は神々の間でも使われていたとされており、各地の神話に歌が登場する。
ギリシャ神話ではオルペウス教の始祖オルペウスが冥界の王ハデスから妻エウリュディケーの返還を求める際に歌の魅了の力を用いており、北欧神話ではワルキューレが戦場で死んだ英雄たちをヴァルハラ宮殿に歌の導きの力で集めている。インド神話ではククリカーカがシヴァ神に対して歌の魔術を使って、その祝福の力によって神々の怒りを鎮め、日本神話では神々が歌を使って天照大御神を引き戻し、これが百人一首の起源にもなっている。
古代日本[編集 ]
また、古代日本でも歌は特別な力を発揮しており、その様子は古典の文章を読む事で知る事ができる。
具体的には歌によって神々を招いたり、病気を癒したり、不吉な物を祓ったりしていたという。さらには歌の誘惑効果でモテる事も可能だった模様で、古代日本でのモテる人間は男女ともに歌の上手さ、すなわち、魔術の熟練度が基準であったとされている。
近代[編集 ]
近代での歌の活躍にも触れておきたい。
最も有名なエピソードといえば「クリスマス休戦」であろう。1914年のクリスマス・イヴ、第一次世界大戦の前線でイギリスとドイツの兵士たちが歌を通じて一時的な停戦を行ったという話だ。「きよしこの夜」という種類の歌魔術が用いられたと判明しており、殺し合いを(一時的ではあるにしても)沈静化するという驚くべき効果を見せた。
現代の「歌」[編集 ]
そして現代においても「歌」は絶大な力を秘めた魔術であるという事に変わりはない。「歌で世界を繋ぐ」という大それた事を目論む者も複数おり、実際に(部分的に)それが成功した事例も存在している。古代日本からの「モテ効果」も健在で、歌魔術が上手い者には沢山のファンがつくという効果もある。
便利で強力な「歌」。当然ながら義務教育でも歌の実技演習は取り入れられており、魔術のエリートの育成が目指されている。