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充実し安定した住生活は、個人とその家族にとって健康で文化的な生活の基本であり、また活力のある健全な社会の基礎である。わが国は、これまでの営々たる努力により住宅の量的充足が達成された一方、今後の少子高齢化の急速な進展に伴い人口、世帯が減少していく社会に向かうなど、住宅を取り巻く社会の潮流は大きく変化しつつある。居住ニーズの多様化、高度化が強まるとともに、耐震性、耐久性の向上、広く良質な住宅と快適な住環境での暮らし、省エネルギーへの対応をはじめとして安心で豊かさを実感できる住生活の実現への要請が一段と高まってきている。

このような趨勢を踏まえて住生活基本法においては、基本理念として、「現在及び将来の住生活の基盤となる良質な住宅の供給」、「住民が誇りと愛着を持つことができる良好な居住環境の形成」、「民間活力、既存ストックを活用する市場の整備と消費者の保護」、「居住の安定の確保」が掲げられている。さらに、国、地方公共団体のみならず住宅関連事業者に対してもその責務が明定されている。

当協会は、それぞれが30年以上の歴史を持つ4つの社団法人が統合して設立された。上場企業を含む成長性の高い中堅企業を中心に構成される全国規模の住宅建設、不動産業者の団体として、多方面にわたる活発な活動を通じて新しい住文化の創造、総合的な住まいの産業の確立等に努め、わが国の住生活の向上に多大な役割を果たしてきた。

当協会は、会員が住宅を供給する事業者としての社会的責任の重大性を再認識し、社会からの信頼の確立のためその事業活動にあたって法令やその他のルールを遵守することはもとより自らを律し守るべき指針を次のとおり倫理憲章として定める。

社会的使命の自覚と信頼の確保

1. 会員は、国民への良質な住宅の供給と良好な住環境の実現を図る使命と責任を深く自覚し、事業に誇りを持ちつつ、広く社会と顧客の信頼と評価を得られるよう努める。

法令等の遵守

2. 会員は、事業の遂行にあたっては、法令、社会規範、モラル等を遵守するとともに本憲章を尊重する。

専門性の発揮

3. 会員は、常に切磋琢磨し専門性の発揮とその向上に努める一方、従業員への体系的な研修を実施する。また、プロフェッショナルとして高いモラルを保持して事業と企業の存在価値を高める。

住宅関連事業者としての責務

4. 会員は、住宅の安全性その他の品質、性能の確保を図るため、住宅の設計、建設、販売又は管理に当たってそれぞれ最も適切な対応を行う。

5. 会員は、事業活動に係る住宅及びその取引に関して、正確かつ適切な情報の提供を行うとともに顧客の意思を尊重して対応し、満足と信頼が得られるようプロフェッショナルとして的確なアドバイス等を行う。

安全確保に係る専門的意見への配慮

6. 会員は、建築物の設計者及び工事施工者による住宅の安全性の確保に係る専門的意見については、特にこれに配慮して事業を遂行する。

環境問題への取組み

7. 会員は、地球温暖化等の環境問題に対する取り組みが重要な課題であることを認識して、断熱性の向上など環境に配慮した住宅の提供その他の技術、工法の開発に積極的に取り組む。

責任の履行

8. 会員は、予見できない事情等による取引の相手方に対する法的責任の発生に備えて、その責任の履行に遺漏なきよう必要な措置を講ずるよう努める。

顧客情報の保護

9. 会員は、個人情報保護法の遵守はもとより業務上知り得た顧客に関する情報は慎重かつ適切に取り扱う。

会員間の公正な競争

10. 会員は、他会員との間においては、公正な事業活動による信義に則った競争を通じて相互の健全な発展に寄与するよう努める。

経営トップの責務

11. 経営トップは、本憲章の実現を経営理念の基本として率先して行動するとともにコンプライアンスの社内システムの構築を図る。

附 則

1 本憲章は平成25年4月1日から実施する。

附 則

1 本憲章は平成29年6月6日から実施する。

2 企業行動理念は廃止する。

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