租税法の潮流 第三巻

所得課税の争点

現実の経済活動に合致した租税法の理論形成に資するべく、税実務とかかわりの深いテーマを選び、講演録や小論を集めたシリーズ。

著者 中里 実
ジャンル 法律 > 租税法
税法・税務
税法・税務 > 租税法・税制(法令集・通達集含む)
出版年月日 2022年03月31日
書店発売日 2022年04月02日
ISBN 9784419068639
Cコード 3032
判型・ページ数 A5・496ページ
定価 4,950円(税込)
在庫 在庫あり

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法人税、地方税ほか
現在の税制改革につながる問題点を提起したもの、理論を重視したものなど
当時の議論を見つめ直す

「租税法の潮流」シリーズは、40年にわたる著者の研究生活のなかで発表してきた小論や講演録のうち、税実務とかかわりの深いものを選んでまとめた論文集です。租税に興味を持ち、あるいは今後の税制の行方に思いを馳せる実務家の方々に興味を持っていただけるようなものを整理・分類しています。

第三巻「所得課税の争点」は、税経通信その他の税務専門誌に掲載した現実の課税問題について論じた論文や講演や小論のうち,既存の書物に収めていないもののうち特に重要と思われるものを中心にまとめたものです。

特に第2 章「法人税」は,法人税に関する税制改革の動きについて,その時々において注目されたテーマに即して論じているのみならず,今後の実務等における示唆も含まれており,この第三巻におけるきわめて重要な部分です。
そして第5 章「地方税」は,地方税について理論的な観点を重視して正面から論じたものです。地方税制度を,地方団体間の課税管轄権の調整の観点から論ずる議論が行われています。

その他にも、著者が実際に目にしてきた国際租税法をめぐる課税問題の急速な発展を追った第3 章「国際課税」,所得税の基本的な論点を詳しく論じた第4 章「所得税」など、読み応えのある一冊となっています。

いずれの章においても,それぞれの論文は基本的に発表順に収録されています。
それぞれの時代にどのような問題が重要なものと考えられ,それについてどのような議論が行われ,また,それが現代にどのような影響を及ぼしているのか。
多面的な視点で理解を深めることができるでしょう。

【著者プロフィール】

中里 実(なかざと みのる)

昭和53年、東京大学法学部卒業。同年、東京大学法学部助手(指導教官、金子宏教授)。その後、一橋大学助手・講師・助教授、東京大学助教授を経て、平成9年1月より令和2年3月まで、東京大学大学院法学政治学研究科教授。令和2年4月より西村高等法務研究所理事、令和2年6月より、東京大学名誉教授。現在に至る。



第1章 ファイナンス取引
一 金融取引に関する租税制度の将来についての雑感
二 デリバティブを巡る租税法上の課題
三 外国為替法改正と租税法
四 金融革新の時代の金融取引課税のあり方
五 証券税制の課題と展望
六 資本市場法制の現状と課題、証券取引と課税
七 金融所得課税の今後
八 金融所得類型の新設と金融所得課税一元化論について
九 ファイナンス取引の課税
十 金融と課税・国際課税
十一 金融所得課税のあり方について
十二 金融所得課税の課題

第2章 法人税
一 会社区分立法と租税法
二 租税法と企業会計(商法・会計学)
三 持株会社と課税
四 企業グループに対する課税のあり方について
五 持株会社の課税
六 企業年金と課税
七 深刻化するタックスシェルター問題
八 課税逃れ商品(タックスシェルター)について
九 不良債権処理、税制で支援
十 課税のリスクと会社法
十一 株式消却を伴う減資の際の払戻しと旧商法375条

第3章 国際課税
一 支店税について
二 補助金の特定性―Alexander論文の紹介
三 国際課税の今後
四 日本を取り巻く経済環境の変化と国際課税制度
五 アメリカにおける国際課税の動向と問題点
六 移転価格税制と直接投資
七 国際課税における法律学と経済学の役割
八 タックスヘイブン子会社の赤字は親会社に合算すべきか
九 トン数標準税制とこれからの海運税制への提言
十 クロスボーダー取引の課税
十一 わが国の税制をとりまく動き―トランプ税制と日本

第4章 所得税
一 課税単位(二分二乗等)の在り方
二 アメリカ1986年法における未成年者の課税
三 非居住者の不動産譲渡の対価についての源泉徴収
四 課税繰延の利益について
五 女性の社会進出と租税法
六 更正処分取消訴訟における根拠条文の差替え
七 贈与税と包括的所得概念の射程範囲

第5章 地方税
一 事業税の外形標準化と金融取引
二 最近の地方団体の新税案について
三 地方環境税のあり方について
四 森林環境の保全と地方税
五 本質見誤った都の銀行税
六 深刻な問題かかえる法定外税制度
七 「駅ナカ課税」東京都の手法に疑義あり
八 分権改革下で、東京都のとるべき租税政策

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