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開催国カタールの「歴史的な日」 「アカデミー」設立から18年、念願初出場で狙う初勝利

[ 2022年11月20日 04:25 ]

開幕を翌日に控え、カウントダウンクロックの前は大勢の人でにぎわう(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

【Today's CHECK】スポニチでは連日行われる熱戦の見どころを紙面でいち早く紹介。注目選手やチームにスポットを当てる。大会が開幕する20日は開催国カタールが登場。10年12月の開催決定前から取り組んできた強化策は開花するのか。

合宿と実戦を繰り返してきた。19年南米選手権や21年北中米カリブ海選手権への招待参加やW杯欧州予選へのオープン参加。代表ながらメンバーを絞ってクラブチームのように一体感を高めてきたサンチェス監督は開幕前日の会見で「この瞬間が来るのをずっと待っていた。歴史的な日になる」と力を込めた。

04年に13億ドル(約1820億円)を投じて設立されたエリート養成機関「アスパイア・アカデミー」で育成を強化。世界中から集められたスタッフがえりすぐりの人材を手塩にかけてきた。06年にバルセロナの育成部門から招かれた指揮官は年代別代表監督を経て17年からA代表に昇格。かつては浦和などで活躍したブラジル出身のFWエメルソンやウルグアイ出身のFWセバスティアンら外国人選手の国籍変更で代表強化を図った時期もあったが、14年U―19アジア選手権や決勝で日本を破った19年アジア杯ではサンチェス監督がアカデミーの教え子を中心に頂点に立った。

軸はアジア杯や北中米カリブ海選手権で得点王に輝いたFWアリとベルギーやスペインでプレー経験があるFWアフィフの26歳コンビ。昨春からアスパイア・アカデミーのスタッフになった元オーストラリア代表FWのケーヒル氏はアフィフに関し「瞬時に何かを起こせる」と絶賛する。

第1回を除き、初めて予選突破を経験しないまま開催国となってW杯に初出場。不正が指摘される招致の経緯や人権問題など厳しい視線を受ける状況もある中で何よりも結果が欲しい。「歴史や選手の実績を考えれば相手の方が優位だが、我々も戦えることを証明したい」と意気込んだ。

≪カタール大会メモ≫☆1次リーグ 32チームが8組に分かれて実施。各組上位2チームが決勝トーナメントに進む。勝ち点は勝ち=3、引き分け=1、負け=0。順位決定方法は(1)勝ち点(2)得失点差(3)総得点。2チーム以上が並んだ場合は(4)当該チーム間の勝ち点(5)当該チーム間の得失点差(6)当該チーム間の総得点(7)反則ポイント(8)抽選で決める。

☆決勝トーナメント 前後半90分で決着がつかない場合は15分ハーフの延長戦を実施。それでも決着がつかない場合は5人ずつで争うPK戦に突入する。

☆登録選手数&交代枠 ロシア大会の23人から26人に増えた。背番号は1〜26番をつける。交代枠は3人から5人に拡大。交代機会はハーフタイムを除いて3回まで。

☆セミオートメーテッド・オフサイド・テクノロジー 最新技術でオフサイド判定を補助する制度で今大会から導入。ボールに埋め込まれたセンサーと、12台の高性能カメラでボールと各選手の位置を把握。データを基にAIがオフサイドと判定したらビデオ・マッチ・オフィシャル(VMO)に連絡が入る。

☆女性審判 史上初めて6人(主審3人、副審3人)の女性審判員が選出された。主審は日本の山下良美さん、フランスのステファニー・フラパールさん、ルワンダのサリマ・ムカンサンガさん。

☆コンパクト大会 全8会場がドーハ中心部と近郊に位置しており最も遠いアルベイト競技場でもドーハから約70キロ。全会場が車で1時間以内で移動できるため1日2試合を観戦することも可能。

☆初のイスラム圏開催 カタールはイスラム教の戒律により公共の場での飲酒が禁止されている。予定されていた競技場周辺でのビール販売も中止された。指定エリアでの飲酒は可能。

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