2018年1月10日
公開シンポジウム『地球温暖化と大気汚染による影響の軽減に向けた新たな取り組み-短寿命気候汚染物質(SLCP)の影響評価とその削減対策-』開催のお知らせ【終了しました】
平成30年1月23日(火)13:30〜16:30、京都大学百周年時計台記念館 国際交流ホールにおいて、環境省環境研究総合推進費戦略研究プロジェクトS-12第4回公開シンポジウム「地球温暖化と大気汚染による影響軽減に向けた新たな取り組み-短寿命気候汚染物質(SLCP)の影響評価とその削減対策-」が開催されます。
国立環境研究所からは、永島達也主任研究員、花岡達也主任研究員が講演を行います。
概要
大気汚染物質は環境・気候変動に大きな影響を与えます。S-12プロジェクトでは、大気汚染物質の中で「短寿命気候汚染物質」(SLCP: Short-Lived Climate Pollutants)に注目しています。SLCPには、PM2.5の一部である煤(黒色炭素)、光化学オキシダントの主成分である対流圏オゾン、その対流圏オゾンの生成に寄与するメタンなどの、気候に与える影響が大きなものが含まれています。またSLCPが大気中に滞留する時間は、二酸化炭素などの長寿命温室効果ガスに比べて短くなっています。そのため、SLCPを削減することで、環境改善だけではなく、地球温暖化を抑制する効果もあり、国際的な取り組みも行われています。S-12プロジェクトでは例年公開シンポジウムを開催しており、第4回となる今回は西日本で初めて開催します。これまでの研究成果をもとに、より具体的なSLCP排出シナリオの検討結果を始め、過去から将来にかけての排出推定やSLCP削減による地域・地球規模での環境・気候影響評価についての最新の成果を公表し、今後の展望を議論します。
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日時:平成30年1月23日(火)13:30〜16:30
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場所:京都大学百周年時計台記念館 国際交流ホール(吉田キャンパス)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/yoshida/map6r_y/ -
問い合わせ先 E-mail:s-12_staff@athehost.env.kyoto-u.ac.jp
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主催:環境省環境研究総合推進費S-12 プロジェクト
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共催:京都大学、宇宙航空研究開発機構
プログラム
13:30〜13:40 | ごあいさつ 環境省 松岡 譲(京都大学名誉教授) |
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13:40〜14:00 | 「S-12によるSLCPの排出シナリオと気候・環境影響の研究」 中島 映至(S-12代表、宇宙航空研究開発機構) |
14:00〜14:20 | 特別講演「南アジアから放出されるメタンの挙動研究〜2-1502 AMASAプロジェクトの成果から〜」 林田 佐智子(奈良女子大学) |
14:20〜14:40 | 「アジアにおける広域大気汚染 : 現状とその影響」 永島 達也(国立環境研究所) |
14:40〜15:00 | 「SLCPシナリオの構築と排出削減策による共便益効果・相殺効果」 花岡 達也(国立環境研究所) |
15:00〜15:15 | 〈休憩〉 |
15:15〜15:30 | 「アジア地域の家庭部門からの大気汚染物質の排出量とその影響」 島田 洋子(京都大学) |
15:30〜15:45 | 「SLCPによる健康への影響」 上田 佳代(京都大学) |
15:45〜16:00 | 「SLCPの気候影響」 中田 真木子(近畿大学) |
16:00〜16:15 | 「SLCPと地球の水循環」 芳村 圭(東京大学) |
16:15〜16:30 | 総合討論・閉会 中島 映至(S-12代表、宇宙航空研究開発機構) |
[ 司会 : 鶴田 治雄(リモート・センシング技術センター)]
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