協定相手国別の注意事項(スウェーデン)

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更新日:2022年5月13日

1.適用調整の対象となる制度について

日・スウェーデン協定において適用法令の調整が行われる対象となる制度は、以下のとおりです。

  • 日本側は国民年金、厚生年金保険が対象です。
  • スウェーデン側は所得に基づく老齢年金・保証年金、遺族年金・遺児手当、疾病補償・活動補償が対象です。

日本からスウェーデンに派遣される方は、日本の年金制度に加入していることを条件として派遣を開始した日(協定発効日前に既に派遣されている方は協定発効日)から5年以内で当該派遣が終了するまでスウェーデン年金制度は適用免除となります。

2.海上航行船舶の乗組員の取り扱い

一方の締約国の旗を掲げる海上航行船舶において被用者として就労する場合、その者の雇用者の所在する締約国の法令のみを適用します。

3.国際線航空乗組員の取り扱い

国際運輸に従事する航空機において被用者として就労する場合、その者の雇用者の所在する締約国の法令のみを適用します。

4.一時派遣期間の延長について

5年を超える派遣(自営活動)期間の延長は原則認められておりません。ただし、個別の事情を考慮し、スウェーデン協定第10条に基づく両国関係機関間の協議により合意したときには、例外的に延長を認めることがありうることを両国の間で合意しています。

5.スウェーデン年金加入期間要件への日本期間の通算方法

スウェーデンの所得に基づく年金の受給要件には最低加入年数がないため、スウェーデン法令に基づく保険期間がある場合には、日本の年金加入期間の通算を行わなくてもスウェーデン年金の受給権は確立されます。ただし、一部のスウェーデン年金については、受給要件を満たすために日本の年金加入期間を通算することができます。

なお、保証年金については、一定期間以上スウェーデンに居住することが受給要件となっていますが、これを満たすために日本の年金加入期間を通算することはできません。

6.日本年金加入期間要件へのスウェーデン期間の通算方法

日本の年金加入期間のみでは日本の受給資格要件を満たさない場合に、重複しない限りにおいて、スウェーデンの年金加入期間を日本の年金加入期間に算入することができます。

なお、スウェーデンにおける年金加入期間の記録管理は年単位であり、スウェーデンの1年の年金加入期間を日本の12カ月の年金加入期間として換算します。ただし、スウェーデンの年金加入期間と日本の年金加入期間の総数は、1暦年について12カ月を超えないものとなります。

通算して年金の受給資格を満たせば、日本の年金加入期間に応じた年金が支給されます。

7.スウェーデンの老齢年金の申請

スウェーデンの所得に基づく老齢年金は、法令で定められた受給開始年齢以降、受給を開始する時期を選択できます。(受給開始希望時期をさかのぼって選択することはできません。)

受給開始年齢は、2022年時点で62歳ですが、2023年に62歳から63歳に、2026年に63歳から64歳に引き上げられることとなっています。

なお、申請は受給開始希望時期の6カ月前に行ってください。

8.スウェーデンの年金の受取方法

日本に在住している方は、日本国内の銀行口座によりスウェーデンの年金を受け取ることができます。


9.協定発効前からスウェーデンに派遣されている方の手続き

協定発効前からすでにスウェーデンで就労されている被用者および自営業者の方も協定発効日から起算して5年を超えないと見込まれる期間内で派遣等が終了する予定であれば、発効日から5年以内で当該派遣等が終了するまで、スウェーデンの制度の加入が免除されます。協定発効日以降に日本年金機構に適用証明書交付申請書を提出し、適用証明書の交付を受けてください。その後、スウェーデン国内の派遣先事業所を通じてスウェーデンの国税庁へ適用証明書の写しを提出し、スウェーデン制度からの脱退手続きを行ってください。

10.スウェーデン在住者の所得税の取り扱い

日本とスウェーデンとの間では、租税条約を締結していますが、年金条項がないために、それぞれの国で支払われる年金について、その支払国の租税法により課税されます。