Master of Public Policy, MPP
公共政策のプロフェッショナルを育成するガバナンス研究科
2021年11月4日掲載
| 名前 | グエン・ティ・ハ・ザン(Nguyen Thi Ha Giang) |
|---|---|
| 国 | ベトナム社会主義共和国 |
| 現職 | 政府人権委員会事務局 |
| ガバナンス研究科修了年月 | 2020年9月 |
ベトナムは2021年4月27日から感染の第4波に襲われ、これまでに934,583人の感染者と22,283人の死亡が確認されています。10月に入り陽性確認者が減り始め、以前は全国で毎日11,000人規模だったのが、いまは4,000人程度になっています。
2021年6月〜7月にかけてホーチミン市をはじめ南部諸都市で感染急拡大が確認されて以降、政府は人々の移動を制限する厳格な措置を導入しました。例えば政令16号では公共の場での3人以上の集まりを禁止しました。バスやタクシーは旅客を乗せることができなくなりました。人々は重要な用事以外での外出が禁止されました。学校は閉鎖され、オンラインでの学習になりました。一部の会社や機関では50%〜70%の従業員がリモートの在宅勤務となりました。
コロナによって私たちの暮らしや仕事は大きく変わりました。在宅で勤務し、業務上のやりとりはEメールで、ショッピングもオンラインとなりました。ロックダウン時には子どもを学校へ送迎するための費用が節約できました。以前と比べて支出が減り、貯金ができる「ミニマリズム」を実践しました。ただ、子どもに勉強を教えたり世話をすることが増えて、ストレスになった面もあります。
いまベトナムは第4波のなかにありますが、今後は冬から春にかけて予想される次の波に備える必要があります。ウィルス検査や感染経路確認、自宅での隔離は今後も重要でしょう。さらに人口の大多数が最低でも2回のワクチン接種を終えるために接種の加速が求められます。一方、ロックダウンや人々の行動制限は経済に悪影響を与え人々の生活を混乱させるため、慎重な運用が必要と考えます。
日本はコロナ対応で素晴らしい成果を上げたと思います。感染者数の急激な減少によって9月下旬には緊急事態宣言が解除され、生活は少しずつ元に戻ってきているのではないでしょうか。このことは私にとって、意外ではありません。むしろ論理的に理解できることです。私は明治大学での2年間、日本の公共政策について学び、自信を得ました。コロナ対応についても、私たちが学べることが多くあると思います。