Master of Public Policy, MPP
公共政策のプロフェッショナルを育成するガバナンス研究科
2021年10月21日掲載
| 名前 | ニヴェアラ・パル(Nyveara PHAL) |
|---|---|
| 国 | カンボジア王国 |
| 現職 | コンポンチャム州政府ワンウィンドゥサービスユニット次席 |
| ガバナンス研究科修了年月 | 2020年9月 |
数ヵ月前から9月下旬まで、毎日800人の陽性確認がありましたが、それ以降は毎日200人程度に減っています。
私の暮らしはコロナで少し変化がありました。週末に家族や友だちと外出することがなくなり、殆ど家で過ごしています。外ではマスクをし、他人と距離をとっています。最初は少しイライラしましたが、いまは慣れてしまい、大丈夫です。
一方、仕事のほうは大きく変わりました。職場には毎日出勤していますが、会合や会議・セミナーの殆どがオンラインになりました。仕事でのICTの活用が増え、ハードコピーからデジタルメディアを使うようになりました。これは仕事を容易にしています。さらに市民へのサービスについても、オンライン化を進めています。いまは移行の時期で、オフラインのサービスをしながらオンライン化の準備をするため、大変忙しくなっています。
いかなる災害にも、事前の準備が大切ですが、それには資源が必要です。カンボジアは小さな国で資源も限られています。今回のパンデミックでは医療セクターへの多大な資金が必要でした。今後もパンデミックへの対応は容易ではないでしょう。しかしいかなる災害に対しても、人材育成が大きな鍵になると考えます。
個人的には政府にとって、次の3つのステップが必要と思います。まず第一に市民の意識を高めること。次にこの状況(パンデミックや災害)がなぜ、どのように起きているのかを説明すること。そして最後に解決策を見つけるために優秀な調査チームを形成することです。パンデミックから完全に逃れることは無理でも、それと共存する策を見つける必要があります。
明治大学で学んだことは、日々の生活や仕事に応用しています。まず、大学院2年間のタイトなスケジュールから、スケジュール管理の重要性を学びました。今でもスケジュール帳を使い、週間・月間でやるべきことをすべて書き込んでいます。これで生活に余裕ができ、仕事と家族との時間のバランスをとることができています。次に私の上司を説得して、職場をオープンなスペースに変えました。これはガバナンス研究科のフィールドトリップで日本の役所を視察した時に得たことです。オープンなオフィスで仕事をすることで、より良いコミュニケーションが出来ています。さらに職場では、交渉術も活かしています。新しく発足した職場のため、話し合い、決めることが多くあります。これには交渉のスキルが必要です。交渉術のクラスで学んだことを使い、州政府の他の部局と交渉し、多くのことを得ることができました。私たちが動くことで、関係者間の相互理解と協力関係も進んでいます。
これらは、私が明治大学ガバナンス研究科で学んで活かしていることの一例です。明治大学で学べたことは、私の人生を変える経験でした。Thank you, Meiji.