職業にしてわかった、 農業の魅力
農業には、たくさんの魅力があります。20代で就農した2人の若手農業者が、田畑で、農作物と向き合いながら見えてきた喜びや楽しみを熱く語ります。
2年かけて準備して 農家になった女性の物語
ドクターズクラークとして働きながら2年かけて就農を準備しました。一番不安だったのは収入のことで、補助金制度を活用できる認定新規就農者を取得するなど、しっかり計画して進めました。 市田柿は500年続く特産品で、地理的表示(GI)にも登録されています。実った柿の皮をむいて全体を白い粉がまとうまで自然乾燥させます。手間のかかる伝統製法による最高品質の干し柿です。 紅はるかの栽培も行っており、こちらは栽培期間中、農薬や化学肥料を使用せずに育てています。収穫した紅はるかは干し芋にして販売。生産が追いつかないほどの反響をいただいています。
就農して気づいた 農業の魅力
1 自給自足のよろこび 自分たちで育てたものを自分たちで食べること。子どもと一緒に育てて収穫して食べる体験はとても尊いです。 2 自然が心地いい 自然の中に身を置くのが好きで、畑にいるだけで気持ちがいいです。雨にぬれても心地よく思えます。 3 時間を自由に使える 自分で時間を管理できるので、子育てとの両立もしやすいです。就農して子どもとの時間が増えました。 4 生命をクリエイト 人が生きていくために不可欠なものを作っていることで、生命をクリエイトしているような気分になります。
今後の展望
協力者を増やす ひとり農家なのであらゆることをひとりで作業していましたが、2024年の繁忙期に地域を旅しながら仕事をする「おてつたび」参加者の受け入れを開始しました。参加者にも自分にとっても、とてもいい経験になっています。 ブランディング 直接販売では、オリジナルデザインのパッケージでお届けしています。特大粒の「万嘉(ばんか)」、中粒の「雪霜霧(ゆきしろ)」、食べきりパックの「とみとゆ」があり、どれも最高品質のものを一粒一粒厳選しています。 海外進出 祖父母から受け継いで育てている市田柿のストーリーを発信しながら、海外進出について勉強中です。農林水産省とJAによる輸出支援プロジェクトに参加するなどして、チャンスをつかみたいと思っています。
移住後に就農し 地域のつながりを育む
一般企業に就職して2年半後に、イシノマキ・ファームに転職し、新規就農希望者のサポートを担当していました。仕事を続けるうちに自分も就農したくなり、兼業農家としてスタートしました。 石巻市でブランドかぼちゃを生産する農家が後継者不足に悩んでいることを聞き、「おいしいかぼちゃが食べられなくなるのはもったいない」と思い、ベテラン農家のもとで学びながら栽培を始めました。 ダークホースなど10種類以上のかぼちゃを栽培し、年2回、7月と10月に収穫しています。通常は1株から5個以上なるところを、1個だけに絞って、凝縮した味わいのかぼちゃを育てています。
就農して気づいた 農業の魅力
1 地域のつながりが広がる 地域の人たちとの付き合いが増えます。手伝いをしたり野菜をもらったり気さくなやりとりが楽しいです。 2 心が豊かになる 兼業農家なので朝は3時半から農作業をすることもあり、時間に追われているのに、心はゆとりがあります。 3 価値観をアップデートできる 社会問題について、消費者とは異なる、生産者の視点で捉えられるようになり、新たな視点を手に入れました。
今後の展望
農業を仕事にしたいと考え始めたら
今週のまとめ
農業に意欲的に取り組む2人の若手農業者は、地域も栽培作物も異なりますが、それぞれやりがいを感じながら、日々の農作業を続けています。自分で決めて周りの皆さんとも協力しながら働く姿に希望を感じます。農業は、魅力いっぱいの職業です。
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