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2025年6月16日

音声広報CD「明日への声」トラックナンバー3 vol.103(令和7年(2025年)6月発行)

(イントロダクション:女性ナレーター)

2024年8月8日、宮崎県沖の日向灘でマグニチュード7.1の地震が発生し、「南海トラフ地震臨時情報」が初めて発表されました。今後、また臨時情報が発表されたときに焦らずに行動するための準備などについて、ご紹介します。この音声は10分程度でお聞きいただくことができます。

(本文:Q.女性ナレーター/A.男性ナレーター)

Q1:南海トラフ地震とは何ですか?

A1:南海トラフ地震は、静岡県駿河湾から宮崎県日向灘にかけての太平洋沿岸、「南海トラフ」のプレート境界を震源域とする大規模地震です。過去100年から150年間隔で繰り返し発生してきました。直近では1944年の「昭和東南海地震」及び1946年の「昭和南海地震」が発生しており、これらの発生から既に約80年が経過しています。また、地震調査研究推進本部の長期評価によると、マグニチュード8から9クラスの地震が今後30年以内に発生する確率は、2025年1月時点で80%程度とされており、いつ発生してもおかしくない状況です。

Q2:被害想定はどのくらいですか?

A2:政府が2025年3月に公表した被害想定では、死者数が最大で約29.8万人、うち津波による死者数が約21.5万人とされています。一方で、迅速な避難や情報伝達がより効果的に行われれば、津波による死者数は最大で約7割減少すると推計されています。

Q3:南海トラフ地震臨時情報について教えてください。

A3:南海トラフ地震臨時情報は、南海トラフ地震が発生する可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると評価された場合などに、気象庁から発表される情報です。政府は、南海トラフ地震が発生した際に著しい地震災害又は津波災害が生じるおそれが見込まれる地域を「南海トラフ地震防災対策推進地域」として指定しており、これらの地域では南海トラフ地震臨時情報が発表された際に防災対応をとる必要があります。

臨時情報は4種類のキーワードのいずれかを付けて発表します。なお、発表後、内閣府と気象庁が合同記者会見を開き、手話通訳を交えて分かりやすく状況を解説します。

くろまるキーワード「調査中」
「調査中」は、南海トラフ地震の想定震源地域やその周辺でマグニチュード6.8以上の地震が発生したときや、揺れを感じることはなくても異常な現象が観測されたときなどに、5分から30分後に発表されます。「調査中」が発表された時点では、観測された異常な現象が南海トラフ地震と関連するかどうかを気象庁において調査している段階です。そのため、まだ、具体的な防災行動をとることを求められているわけではありませんが、最新の情報に注意しながら、個々の状況に応じて避難などの防災対応の準備を早めに開始しましょう。
くろまるキーワード「巨大地震警戒」
南海トラフ沿いの想定震源域内のプレート境界においてモーメントマグニチュードが8以上の地震が発生した場合に発表されます。モーメントマグニチュードとは地震を発生させる岩盤のずれの規模を基にして計算したマグニチュードです。

「巨大地震警戒」が発表された場合は、地震の発生後では津波からの避難が間に合わない可能性がある地域に指定されている「事前避難対象地域」には、自治体から事前避難の呼びかけが行われます。呼びかけは、全住民が事前避難する場合と、障害者や高齢者など要配慮者のみが事前避難する場合があります。事前避難の対象者は、浸水が想定される区域外の避難所や知人宅などに移動し、1週間の事前避難を行いましょう。事前避難対象地域外でも、地震発生後の避難では間に合わない可能性がある場合は、同様に1週間の事前避難を行いましょう。

事前避難の対象者以外は、安全な避難場所と避難経路の確認、ご家族との連絡手段の確認、家具の固定、備蓄の確認など日頃からの地震への備えを再確認しましょう。また、昼夜を問わず、すぐに逃げられるように、就寝時には枕元に靴や非常持ち出し袋を置いておき、外出時には非常持ち出し品を荷物に入れて携帯するといった特別な備えをしましょう。

巨大地震警戒の発表から1週間が経過した後も、さらに1週間は日頃からの地震への備えの再確認や、地震が発生したらすぐに避難するための特別な備えを行いましょう。発表から2週間、何事もなく経過すれば、通常の生活に戻ることになります。

くろまるキーワード「巨大地震注意」
南海トラフ沿いの想定震源域内のプレート境界においてモーメントマグニチュード7以上8未満の地震が発生したときなどに発表されます。

「巨大地震注意」が発表された場合は、日頃からの地震への備えを再確認し、地震が発生したらすぐに避難できる態勢の維持や非常持ち出し品の常時携帯といった特別な備えを行いましょう。発表から1週間、何事もなく経過すれば、通常の生活に戻ることになります。

くろまるキーワード「調査終了」
「調査終了」が発表された場合は、特別な防災対応は必要ありませんが、南海トラフ地震はいつ発生してもおかしくないので、日頃からの備えを継続しましょう。

Q4:日頃からの備えとはどのようなことをすれば良いでしょうか。

A4:日頃からの備えの例として次のようなものがあります。

くろまる迅速な避難体制・準備
・地域のハザードマップを確認する。
・安全な避難場所、避難経路を確認する。
・家族間での連絡手段を決める。

くろまる室内の対策
・窓ガラスの飛散防止対策をする。
・タンスや本棚の転倒防止対策をする。
・家具は、倒れても出入口を塞がない位置に配置する。
・家具の転倒で下敷きにならないよう家具と寝具を遠ざける。

くろまる出火や延焼の防止対策
・漏電遮断機や感震ブレーカーなどを設置する。
・火災警報器の動作、耐用年数、電池残量を確認する。

くろまる避難生活の備え
・水や食料の備蓄を確保する。
・簡易トイレを用意する。
・携帯ラジオや携帯電話の予備バッテリーなどを準備する。

Q5:そのほか、気を付けることがあれば教えてください。

A5:災害時には、経済的・社会的混乱を最小限に抑えるためにも、食料品や生活必需品の必要以上の買いだめ、買い急ぎは控えるようにしてください。また、混乱に乗じて正確ではない情報やデマがSNSなどで出回るおそれもあります。嘘の情報を鵜呑みにしたり、拡散したりしないように注意しましょう。

(エンディング:女性ナレーター)

日本は「地震大国」とも呼ばれるくらい地震の多い国です。いつ、どこで大規模な地震に遭遇してもおかしくありません。大切なのは、地震は突発的に起こることを認識しながら日頃から防災への意識を持ち、対策をとることです。いざというときに身を守るために、日頃から地震に備えておきましょう。詳しくは、「政府広報 南海トラフ地震」で検索してみてください。

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