VOL.202 APRIL 2025
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2028年に開催される第49回技能五輪国際大会の開催地が日本に決定
日本による第49回大会招致プレゼンテーションの様子(2024年9月、フランス・リヨン)
Photo: 厚生労働省
技能五輪国際大会は、原則22歳以下の青年技能者が各分野の技能を競い合う、2年に一度開催される唯一の世界レベルの技能競技大会だ。このほど、2028年に開催される第49回大会の開催地が日本の愛知県に決定した。その開催概要と、2024年にフランス・リヨンで行われた第47回大会の結果を紹介する。
技能五輪国際大会とは
技能五輪国際大会は、参加国の職業訓練の振興と国際親善・交流を目的とし、青年技能者が技能を競い合う大会。1950年にスペインの職業青年団が提唱し、ポルトガルとの間で各12人の選手が参加したのが、その始まりだ。日本も1962年の第11回大会から参加しており、現在では約60の加盟国・地域を代表する選手たちが「産業機械」「情報ネットワーク施工」「レストランサービス」など約60の職種で技能を競い合う。運営はワールドスキルズインターナショナル(略称WSI・本部オランダ)が行い、開催地も同団体が開催する総会にて、加盟国・地域による投票で決定する。大会期間中は関連イベントも実施され、選手だけでなく未来を担う子どもたちにとっても優れた技能を間近で見ることのできるまたとない機会となっている。
第47回大会での日本選手の活躍
2024年9月にフランスのリヨンで行われた第47回大会には、60の加盟国と地域から1,313人の選手が参加した。日本からは2023年に開催された技能五輪全国大会等での選考を経て、47職種55人が競技に参加。日本は「産業機械」職種で3連覇を果たしたほか、「自動車板金」「美容/理容」「車体塗装」「再生可能エネルギー」の計5職種で金メダルを獲得した。金メダルの獲得数では参加国中5位という優秀な成績を収めたのに加え、銀メダル5個、銅メダル4個、敢闘賞21個も獲得した。競技だけでなく、開閉会式や関連イベント、レセプションなどでの各国選手との国際交流なども盛んに行われた。
Photo: 厚生労働省
Photo: 厚生労働省
日本の愛知県が第49回大会の開催地に決定
2028年に開催される第49回大会の開催地については、第47回大会とともに開かれたワールドスキルズインターナショナル総会での加盟国・地域による信任投票の結果、満場一致で日本の愛知県に決定した。日本での開催は2007年の第39回大会(静岡県)以降、21年ぶりで4回目となる。愛知県では、同県出身の第47回大会のメダリストのうち3名を招き、2025年1月に開催決定記念イベントを実施した。
来る2028年の第49回大会のテーマは ‘「技能」がつなぐ、持続可能な未来’、競技会場は愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo・常滑市)、開閉会式の会場はIGアリーナ(愛知国際アリーナ・名古屋市)を予定している。
第49回技能五輪国際大会開催概要
期間:2028年11月15日から20日まで
テーマ:「技能」がつなぐ、持続可能な未来
会場:愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo・常滑市)ほか
2028年に愛知県で開催予定の第49回技能五輪国際大会ロゴ。弧を描いた五本の線は新しい技能に到達しようとする若者の手を象徴している。