人材開発・組織開発コンサルティング
人と組織の「課題解決」入門
- 紙版
- 電子版
人材開発・組織開発コンサルティング
人と組織の「課題解決」入門
書籍情報
- 紙版
- 電子版
- 中原 淳 著
- 定価:4950円(本体4500円+税10%)
- 発行年月:2023年06月
- 判型/造本:A5上
- 頁数:464
- ISBN:9784478117798
内容紹介
人と組織の課題解決のための7つのステップを徹底解説!
人材開発・組織開発の第一線で活躍する立教大学経営学部・中原淳教授が、科学的かつ実践的な課題解決プロセスを余すところなく解説。企業の人事・教育担当者から社外コンサルタントまで、人と組織の観点から経営戦略に貢献しようとする人々のための入門書!
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目次
はじめに
第1部 人材開発・組織開発コンサルティングとは
第1章 企業における人材開発・組織開発の役割
1.人材開発・組織開発コンサルティングの定義
2.企業の戦略における人事
(1)企業活動の5つのプロセス
(2)戦略を支える「ヒト」という資源
(3)戦略実現に貢献する人事
(4)人と組織はビジネスのラストワンマイル
3.人材開発・組織開発が果たすべき役割
(1)人材開発・組織開発は「学んで終わり」ではない
(2)人材開発・組織開発がもたらすプラスのインパクト
(3)人材開発を行うべきか? 組織開発を行うべきか?
コラム 人的資本と企業業績の関係とは?
【第1章のまとめ】
第2章 人と組織の課題解決
1.そもそも「課題解決」とは何か?
(1)課題解決の基本的な考え方
(2)実世界における課題解決
2.人と組織のコンサルティング
(1)クライアントのための課題解決
(2)科学的な知見は「魔法の杖」ではない
(3)「科学知」と「臨床知」を組み合わせる
(4)アカデミック・プラクティショナーというあり方
コラム 理論とは何か?
コラム 科学は万能か?
【第2章のまとめ】
第2部 人材開発・組織開発の理論と実践
第3章 人材開発の理論と実践
1.人材開発とは何か?
(1)人材開発の定義と位置づけ
(2)日本企業における人材開発
2.人材開発の基礎概念
(1)組織社会化
(2)組織再社会化
(3)経験学習
(4)職場学習
(5)越境学習
(6)研修転移
(7)オンライン学習
(8)リーダーシップ開発
3.企業における代表的な人材開発の実践
(1)キャリアステージに応じて行われる人材開発
(2)OJT:管理職によって現場で行われる人材開発
(3)社会課題・経営課題解決のための人材開発
【第3章のまとめ】
第4章 組織開発の理論と実践
1.組織開発とは何か?
(1)組織開発の定義
(2)なぜ組織開発が必要なのか
(3)組織開発のニーズの高まり
2.組織開発の「見える化」の手法
(1)コンテントとプロセス
(2)組織調査による見える化
(3)組織の未来をあぶり出す見える化
3.人材開発と組織開発は「車の両輪」である
コラム 何も生み出さない不毛なサーベイフィードバック
【第4章のまとめ】
第3部 人材開発・組織開発の課題解決プロセス
第5章 人と組織の課題解決の7つのステップ
1.体系的かつ戦略的な課題解決プロセス
(1)「勘と経験と度胸(KKD)」からの脱却
(2)人材開発・組織開発コンサルティングのプロセス
2.7つのステップの全体像
ステップ1 出会う
1.コンサルタントとクライアントの出会い
(1)内部コンサルタントと外部コンサルタント
(2)受動的な出会いと能動的な出会い
2.信頼関係(ラポール)を形成する
(1)人材開発・組織開発は「形がなく、効果が見えにくい」
(2)2種類の信頼とステータスマネジメント
(3)コンサルティングの3つのモード
(4)ステータスのジレンマをマネージ(やりくり)する
【ステップ1「出会う」のまとめ】
特別コラム 「事業に貢献する人事」の大研究
ステップ2 合意をつくる
1.クライアントとは誰か
(1)クライアントは「一人ではない」
(2)6つのクライアント
(3)同じテーブルに着かせる
(4)「他者の網膜に映る像」を想像する
2.クライアントからのヒアリング
(1)組織の「過去 ── 現在 ── 未来」を聞き出す
(2)問いのレパートリー
(3)いったん判断を保留する
コラム 問いのレパートリーを増やす
コラム プロフェッショナルに最も必要な素質とは? ── Part1
3.クライアントとの合意形成
(1)ともに課題解決を行っていくことを合意する
(2)法律関係の書類
コラム 引用をちゃんとしよう!
【ステップ2「合意をつくる」のまとめ】
ステップ3 データを集める
1.そもそもデータ収集・分析とは何か?
(1)データ収集・分析の目的
(2)組織にあるデータの種類
(3)現場のデータ収集方法
(4)「数字」と「物語」を揃える
2.定性調査:現場の声に耳を傾ける
(1)なぜ現場に行かなければならないのか?
(2)現場で情報収集を行う目的
(3)現場粘着情報収集の4つのポイント
(4)インタビューは前後が重要である
コラム 組織の歴史に対するリスペクトを忘れない
3.定量調査:現場のデータを把握する
(1)人事が持つ定量データ
(2)定量データは「クロス」してはじめて意味を持つ
(3)データ収集・分析は誰のためのものか
(4)定量データを用いるのはなぜか?
(5)先人の肩に乗る(科学の知を調べる)
コラム メルカリの事例
4.分析する
(1)「組織の見立て」をつくる
(2)「組織の見立て」を構築するプロセス
コラム 複雑な問題を「ループ図」で捉える
【ステップ3「データを集める」のまとめ】
ステップ4 フィードバックする
1.フィードバックミーティング
(1)フィードバックミーティングとは?
(2)フィードバックミーティングの仕込み:誰を呼ぶのか?
ステップI 目的を打ち込む
(1)オーナーに腹をくくってもらう
(2)「ねぎらいと感謝」からはじめる
(3)目的とアジェンダを握る
ステップII 自己紹介する
(1)自己紹介の前にオーナーから紹介してもらう
(2)ステータスを上げて下げる
(3)相手の行う自己紹介こそ情報の宝庫
ステップIII データを提示する(データフィードバック)
(1)データフィードバックの9つのポイント
(2)データフィードバックの例
コラム コンサルタントの解釈をどう伝えるか?
コラム データだけでは「組織は変わらない」
ステップIV データを対話する
(1)そもそも「対話」とは何か?
(2)フィードバックミーティングにおける対話
(3)フィードバックミーティングで対話を促すコツ
(4)フィードバックミーティングの例
コラム わたしたちは「対話」をしていない
コラム 対話を促すためのメディア
ステップV 解決策を対話する
(1)コンサルタントが「解決策」を提案する
(2)クライアントが「解決策」をブレインストーミングする
コラム ファシリテーションの基本技術
ステップVI 決める
(1)「対話」の後には「決断」しなければならない
(2)クライアントが「決断」する際のポイント
コラム 多数決は「民主的」なのか?
コラム 抵抗や葛藤を覚悟して「コンテナ」を守る
【ステップ4「フィードバックする」のまとめ】
ステップ5 実践する
1.とにもかくにも「目的」を打ち込んで、打ち込んで、打ち込む
2.インターバルを設けて、転移を促す
3.オンラインも、オフラインも活用する
【ステップ5「実践する」のまとめ】
ステップ6 評価する
1.評価とは何か?
(1)評価の種類
(2)評価の水準
(3)評価のデザイン
2.経営にインパクトを与える評価
(1)企業内における評価手法の選択
(2)「研修転移」を測る遅延質問紙調査
(3)評価をどこまで行うか
(4)「数字」と「ストーリー」で説得せよ!
【ステップ6「評価する」のまとめ】
ステップ7 別れる
1.相手が自走できる関係をつくる
(1)健全なフェイドアウトが原則
(2)別れには「置き土産」が必要である
2.実践内容を事例としてまとめる
【ステップ7「別れる」のまとめ】
第6章 よりよい課題解決者になるために
1.7つのステップのまとめ
2.自らをアップデートし続ける
(1)経験学習とアンラーニング
(2)セルフアウェアネス
(3)プロフェッショナルとして学び続ける
(4)倫理を常に意識する
3.ブックガイド
コラム プロフェッショナルに最も必要な資質とは? ── Part2
【第6章のまとめ】
おわりに
著者
中原 淳(なかはら・じゅん)
立教大学経営学部教授。立教大学大学院経営学研究科リーダーシップ開発コース主査、立教大学経営学部リーダーシップ研究所副所長などを兼任。博士(人間科学)。専門は人材開発論・組織開発論。北海道旭川市生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院人間科学研究科、メディア教育開発センター(現・放送大学)、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員、東京大学講師・准教授等を経て、2018年より現職。
「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発・組織開発について研究している。著書に『企業内人材育成入門』『研修開発入門』『組織開発の探究』(ダイヤモンド社)、『職場学習論』『経営学習論』(東京大学出版会)、『フィードバック入門』(PHP研究所)ほか多数。
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