◇25日 明治神宮大会・高校決勝 横浜4―3広島商(神宮)
高校の部は、横浜(関東)が広島商(中国)を4―3で破って、エース松坂大輔(元西武ほか)を擁した1997年以来27年ぶりとなる優勝を決めた。来年センバツの明治神宮枠は、関東・東京地区に振り分けられることになった。大学の部は、青学大(東都)の中田達也外野手(3年・星稜)が大会史上初の決勝戦満塁本塁打、創価大(関東1)に7―3で打ち勝って初優勝。春秋のリーグ戦、全日本選手権と合わせて史上5校目の4冠に輝いた。
広島商に勝利し、優勝を決め喜ぶ横浜ナイン
神宮では27年ぶりとなる横浜ナインの歓喜の輪ができた。春夏の甲子園を連覇した世代以来となる秋の日本一。1年から出場して2年連続で夏の神奈川大会準優勝の悔しさも味わった阿部葉太主将(2年)も、ナンバーワンの人さし指を突き上げて喜んだ。
「苦しい試合が多かったが全員野球で乗り越えられた。先輩たちへの恩返しにもなったかと思う」
広島商―横浜 1回裏横浜1死二、三塁、先制2点打を放つ小野
愛知県コンビで4点をたたき出した。1回、豊橋ボーイズ出身の先頭、阿部葉が中前打で切り込み、1死二、三塁とし、東海中央ボーイズでプレーした1年生4番の小野舜友内野手が中前に2点タイムリー。2回には阿部葉の左中間二塁打で2点を追加した。準決勝まで、無安打だった小野は「コーチから来た球を打つだけと言われ、後ろにもいいバッターがいるので重圧を感じないでやろうと思った」とホッとした表情。小学6年だった4年前に中日Jr.で準優勝に終わった神宮で頂点に立った。
広島商戦に先発した横浜・織田
広島商に終盤に追い上げられたが、1年の織田からエースの奥村頼につないで逃げ切って新チームは公式戦15連勝。春夏合わせて5度の甲子園優勝に導いた元監督の渡辺元智さんは「勝った試合で反省しながら強くなってきている」と教え子の村田浩明監督の指導力をたたえた。27年前のチームは神宮大会優勝から春夏の甲子園、国体まで公式戦44連勝。「次はセンバツでもう一度、日本一をつかめるようにしたい」と阿部葉主将。偉大な目標を追いかける戦いは始まったばかりだ。
優勝を決めスタンドにあいさつする阿部葉主将(左端)ら横浜ナイン
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