名外野手ジェイソン・ヘイワード、彼ほどファンの評価と球界関係者の評価が分かれている選手は珍しい【ドジャース大谷翔平の同僚たち】
2024年3月29日 11時22分
AKI猪瀬コラム「MLBへの扉」〜大谷翔平の同僚たち〜
ゴールドグラブ5度受賞の名外野手ジェイソン・ヘイワード。ブレーブス、カージナルス、カブス、ドジャース、MLB屈指の名門球団を渡り歩いてきた男ですが、彼ほどファンの評価とMLB球界関係者の評価が分かれている選手は珍しいと思います。
ファンと関係者の意見が乖離(かいり)した最大の要因は、2015年12月15日にカブスと結んだ8年1億8400万ドルの大型契約です。ファンの間では「守備は一流、打撃は二流以下の選手にしては、もらいすぎの大型契約」と非難が集中しました。カブス1年目の2016年はファンの批判が的中して、2割3分、7本塁打と低迷。しかし、隠された秘話がシーズン終盤に明らかになるとファンの反応に変化が起こりました。
ジェイソン・ヘイワード(AP)
ファンと関係者の意見が乖離(かいり)した最大の要因は、2015年12月15日にカブスと結んだ8年1億8400万ドルの大型契約です。ファンの間では「守備は一流、打撃は二流以下の選手にしては、もらいすぎの大型契約」と非難が集中しました。カブス1年目の2016年はファンの批判が的中して、2割3分、7本塁打と低迷。しかし、隠された秘話がシーズン終盤に明らかになるとファンの反応に変化が起こりました。
16年シーズンで引退を表明していたベテラン捕手のデビット・ロス。そのロスに対してヘイワードは「ロスのキャリアと人柄に敬意を払うために」と自費で遠征先のホテルの部屋を一般の部屋からスイートルームに変更していたのです。
ロスはワールドシリーズ第7戦で現役最後となる安打を本塁打でマーク。そして、カブスは108年ぶりとなる世界一に輝きました。ヘイワードのチームメートに対する接し方やチームに対する忠誠心は、成績や数字に表れないことですが、球界関係者からは絶大なる高評価を受けています。
今春のスプリングトレーニングでは、ベテランになった現在でも「チームが勝つためなら、なんでもする」と断言。そして、新たにチームメートになった大谷については「大谷は、ドジャースの大谷ではなく、MLBの大谷。サッカー界ならメッシのような存在だ」と答えてくれました。(大リーグアナリスト)
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