小西 健二 (Kenji Konishi) 先生
・受賞理由/Commendation
同位体古生物学およびサンゴ礁学への顕著な貢献により
for outstanding contributions to isotope paleontology and coral reef science
・経歴
昭和35年 2月 東京大学理学部助手に採用(至昭和35年3月)
昭和35年 4月 金沢大学理学部講師に採用(昭和39年3月)
昭和36年 4月 琉球大学招聘教授(文理学部)(至昭和39年)
昭和39年 4月 金沢大学理学部助教授に昇任
昭和41年 4月 東京大学非常勤講師(理学部:大学院)
昭和42年 4月 九州大学非常勤講師(理学部:大学院)
昭和43年 7月 金沢大学理学部教授に昇任
昭和44年 6月 米国カリフォリニア大学客員教授に併任(至昭和45年8月)
昭和47年10月 琉球大学非常勤講師(教育学部)
昭和47年 5月 広島大学非常勤講師(理学部:大学院)
昭和50年10月 東北大学非常勤講師(理学部:大学院)
昭和52年11月 東京大学非常勤講師(理学部:大学院)
昭和53年 6月 名古屋大学非常勤講師(理学部水圏研大学院)
昭和53年11月 都立大学非常勤講師(理学部:大学院)
昭和54年 9月 米国自然史博物館客員研究員に併任(至昭和54年11月)
昭和55年 1月 北海道大学非常勤講師(理学部:大学院)
昭和55年10月 筑波大学非常勤講師(理学部:大学院)
昭和57年 2月 金沢大学理学部長事務代理(至昭和57年4月)
昭和57年 9月 金沢大学理学部長事務取扱(至昭和57年11月)
昭和57年11月 神戸大学非常勤講師(理学部:大学院)
昭和56年 1月 琉球大学非常勤講師(理学部:大学院)
昭和58年11月 静岡大学非常勤講師(理学部)
昭和59年10月 名古屋大学非常勤講師(理学部:大学院)
昭和62年10月 京都大学非常勤講師(理学部:大学院)
平成 2年 6月 名古屋大学非常勤講師(理学部水圏研大学院)
平成 2年11月 東北大学非常勤講師(理学部:大学院)
・主要論文
- Konishi, K. and Wray, J. (1961) Eugonophyllum, a new Pennsylvanian and Permian algal genus. Jour. Paleont., 35, 659-666.
- 小西健二(1965)琉球列島(南西諸島)の構造区分.地質雑,71,437-457.
- Konishi, K., Schlanger, S.O. and Omura, A. (1970) Neotectonic rates in the central Ryukyu Islands, derived from 230-Th coral age. Marine Geol., 9, 225-240.
- Konishi, K. (1989) Limestone of the Daiichi Kashima Seamount and the fate of a subducting guyot: fact and speculation from Kaiko "Nautile" dives. Tectoniphys., 160, 249-265.
- Webster, J., Davies, P. and Konishi, K. (1998) Model of fringing reef development in response to progressive sea-level fall over the last 7,000 years (Ryukyu Islands, Japan). Coral Reefs, 17, 289-308.
・主な業績 Major achievements (in Japanese)
(1)シルル紀,デボン紀,石炭紀,二畳紀,白亜紀の化石石灰藻を研究し,1新属,多数の新種を記載した. (2)沖縄本島の時代未詳の地層の地質時代を確定した.また,琉球列島の地帯構造を識別し,それらが西南日本に連続するという解釈を提唱した. (3)イオニウム法を日本で初めて導入し,琉球列島などの隆起サンゴ礁段丘の絶対年代を決定し,各島の10万年オーダーの隆起速度を明らかにした.喜界島における最終間氷期の海面高位期の絶対年代は,氷期―間氷期サイクルを説明するミランコビッチ仮説の実証に貢献した.また,同島の地震性隆起の発生年代・変位量のデータは,地震の発生時予測可能型モデルの有効性のテストに使われた. (4)イシサンゴの骨格年代学的研究・同位体古生物学的研究を日本で初めて行った.最も重要な成果は,核実験前後の14C濃度の変化で,二酸化炭素の循環についての重要な情報を提供した.
推薦者/Nominator
井龍 康文