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Japan Geoscience Union

JpGUフェロー

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田中 高史(Takashi Tanaka)先生

・受賞理由/Commendation

先進的な磁気圏電離圏シミュレーションによる地球磁気圏サブストームなどの磁気圏電離圏ダイナミクスの物理機構解明を通した太陽地球系物理学に対する顕著な功績により

For outstanding contribution to the solar-terrestrial physics through elucidation of the physical processes of the substorm and other dynamical phenomena by using the advanced magnetosphere-ionosphere simulation

・経歴

1974年4月 電波研究所(現情報通信研究機構)入所
1982年 第24次南極地域観測隊(-84年)
1990年12月 通信総合研究所(現情報通信研究機構)電波部電磁圏伝搬研究室室長
2000年4月 通信総合研究所第2特別研究室室長
2001年4月 通信総合研究所上席研究員
2002年 九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門教授(-2011年3月)

・主要論文

  • Tanaka, T., ISIS 2 observations of the irregularity distribution during the low- latitude ionospheric disturbance event caused by the magnetospheric electric field, Annales Geophys., 5A, 421, 1987.
  • Tanaka, T., Finite volume TVD scheme on an unstructured grid system for three- dimensional MHD simulation of inhomogeneous systems including strong background potential fields, J. Comput. Phys., 111, 381, 1994.
  • Tanaka, T., Generation mechanisms for magnetosphere-ionosphere current systems deduced from a 3-D MHD simulation of the solar wind-magnetosphere- ionosphere coupling processes, J. Geophys. Res., 100, 12057, 1995.
  • Tanaka, T., Magnetosphere-ionosphere convection as a compound system, Space Sci. Rev., 133, Doi 10.1007/s11214-007-9168-4, 2007.
  • Tanaka. T., Y. Ebihara, M. Watanabe, M. Den, S. Fujita, T. Kikuchi, K. K. Hashimoto, and R. Kataoka (2017), Global simulation study for the time sequence of events leading to the substorm onset, J. Geophys. Res., 122, doi:10.1002/2017JA024102.

・主な業績

田中高史氏は、地球の磁気圏・電離圏のみならず、惑星や太陽風の研究において数々の業績を上げ、太陽地球系物理学の発展に貢献した。特に、高精度の磁気圏電離圏シミュレーションコードを独自に開発し、それを用いて、磁気圏電離圏物理学の根本課題である対流生成機構を解明した。さらに、磁気圏電離圏物理学において最大難問といえるサブストームをシミュレーションによって再現し、計算結果を詳細に解析することによってサブストームの生成発展機構の解明に大きく貢献した。さらに、田中氏が開発したシミュレーションコードは惑星磁気圏、太陽圏、超新星などの研究にも応用されると共に、宇宙天気の数値予報にも利用されている。田中氏はこのコードを公開し、特に若手研究者が磁気圏電離圏物理学の新しい研究を行う環境を整えていることも分野の発展に大きく貢献するものである。

・推薦者

藤田 茂

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