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今、分子生物学の分野で最も注目されている研究対象のひとつはRNAである。近年、細胞内に存在する20塩基対程度の長さの小分子RNAが、遺伝子の発現調節など様々な機能をもつことが明らかになってきた。
総合研究大学院大学(総研大)の渡部聡朗さんと国立遺伝学研究所(以下遺伝研)の佐々木裕之教授らのグループは哺乳類で始めて短い機能性RNAを発見し、さらにその機能を明らかにした。また今まで遺伝子の残骸と考えられていた偽遺伝子より内在性siRNAがつくられ、偽遺伝子が働きのある遺伝子を制御するしくみを解明した。この研究成果は、5月22日に英国科学雑誌「Nature」に掲載され、(Nature 453, 539-543 (2008).)4月11日(日本時間)にオンラインで先行公開された。(論文の詳細はこちら)
そう、渡部さんは総合研究大学院大学に大学院生として在籍しながら、一流の仕事を成し遂げたのである。では渡部さんとは一体どんな人なのか。研究室に渡部さんを訪ねてみることにした。