基本情報

所属
東京大学大学院 総合文化研究科 科学史・科学哲学研究室 博士課程後期
学位
修士(学術)(2024年3月 東京大学大学院)

連絡先
suda-chiakig.ecc.u-tokyo.ac.jp
J-GLOBAL ID
202101013523720536
researchmap会員ID
R000015981


知の歴史(Intellectual History)を軸に、初期近代の化学史・医学史から現代の科学技術政策まで、分野を横断する研究に取り組んでいます。2026年4月現在、以下の三つのプロジェクトを展開しています。

1. 初期近代における知の越境と変容——錬金術師ジョージ・スターキーのキミア探究

博士論文の中核プロジェクトです。アメリカ人医師・錬金術師ジョージ・スターキー(George Starkey, 1628–1665)の化学的・医学的思想と実践を、ラテン語と英語の一次資料に基づき分析しています。スターキーの探求した錬金術(キミア)は、前近代の人々にとって古い化学と新しい化学の間にある知的な営みでした。彼が生きた17世紀では科学革命を経て近代科学が成立していきます。激動の時代の中で、知がいかに選択的に翻訳・再構築されたかという点も視野に入れています。これまでの在外調査として、ジョンズ・ホプキンズ大学のローレンス・プリンチーペ教授(Drew Professor of the Humanities)のもとでの研究滞在(2026年1–2月)、および米国議会図書館、フォルジャー・シェイクスピア図書館、ニューヨーク医学アカデミー等での一次資料調査があります。

2. 知の刷新と継承の場としての大学の再考——創立期ハーヴァード大学の教育と物質理論

JST次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING GX)の採択課題です。スターキーが学んだ創立期のハーヴァード大学(1636年設立)におけるカリキュラムと物質理論の教育を分析し、植民地時代のアメリカが従来想定されてきた「ヨーロッパからの知の受容者」にとどまらず、先進的な知の拠点であった可能性を検証しています。グローバル・ヒストリーの枠組みから、知的な中心地としてのヨーロッパと、周縁部としての植民地時代のアメリカの関係を再考し、従来の固定的な図式を問い直す試みです。

3. 歴史知を用いた科学技術政策分析——宇宙ガバナンスと気候適応

2026年2月のワシントンD.C.での政策調査(JST SPRING GX海外派遣助成)を契機に始動したプロジェクトです。ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際関係大学院(SAIS)を拠点として、ブルッキングス研究所、カーネギー平和財団、大西洋評議会など主要シンクタンクでの政策対話への参加を通じ、科学史の知見を現代の科学技術政策分析に応用する方法論の構築を模索しています。現在、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)と東京大学STIG教育プログラムを通じて、G7諸国の衛星気候サービスと気候適応に関する政策分析と政策提言の執筆に取り組んでいます。知識の越境と制度形成の歴史的分析を、宇宙ガバナンスや気候政策といった現代の政策課題に接続することを目指しています。


委員歴

2

共同研究・競争的資金等の研究課題

3

その他

1
  • 2026年2月
    国際政策の形成の過程における知識の役割を分析するため、大西洋評議会 (Atlantic Council)、ブルッキングス研究所 (Brookings Institution)、カーネギー国際平和財団 (Carnegie Endowment for International Peace)、ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際関係大学院 (SAIS, Johns Hopkins University)など、主要シンクタンク等における政策討論に出席し、17世紀の科学革命期の知の変遷モデルを現代のGX政策に適用するためのフィールド調査を実施。

講演・口頭発表等

14

MISC

4

研究キーワード

2