2016年
デジタル副教材の社会的コスト:公的サービスとデジタル市場のギャップ
情報管理
- 有田 正規
- 巻
- 58
- 号
- 10
- 開始ページ
- 755
- 終了ページ
- 762
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.1241/johokanri.58.755
- 出版者・発行元
- 国立研究開発法人 科学技術振興機構
義務教育や高校で利用するデジタル教科書(デジタル副教材)の開発が進む。参考にすべきは,企業に主導権を握られる形でデジタル化を進めた結果,コスト高にあえぐ学術情報の分野である。デジタル教材の導入は,学校間の格差を広げ,公教育とは呼べない状況を引き起こしかねない。見過ごされがちなのは,デジタル化による課金方法の変化である。紙の教科書は1度購入すればモノが手元に残る。しかしデジタル版はアクセス権維持やアップデートを通じて従来と違うコストが発生する。紙版とは異なる情報のリテラシーも必要になる。とりわけ参考になるのは公共図書館における電子書籍貸し出しや,大学図書館が契約する学術雑誌の電子ライブラリーの状況だ。いずれの場合もデジタル化を契機に価格が高騰した。紙の書籍ですら教科書の変更には労力が要る。教科書のデジタル化は長期的にどのような影響を及ぼすのか。維持コストや乗り換えコスト,リテラシーといった側面からも慎重な検討が必要だ。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.1241/johokanri.58.755
- ISSN : 0021-7298
- CiNii Articles ID : 130005115079
- identifiers.cinii_nr_id : 9000312719847